政治・政治家に関する話題……本と雑誌のニュースサイト/リテラ
安倍首相が日テレでも意味不明たとえ話、しかもチルドレンには口封じ…“生肉総理”は国民に説明するつもりがあるのか
国民に伝わらないのに、それでも自分の案がベストだと語る安倍首相(「日テレNEWS24」より)
国民にしっかり説明を──と言って20日に『みんなのニュース』(フジテレビ系)に出演したのはいいものの、「たとえ話の意味がさっぱりわからない!」と非難を買っている安倍晋三首相。しかも、あれだけ事前に宣伝したにもかかわらず、当日の視聴率は裏番組の『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日系)に惨敗。一方、ネット上では、安倍首相がたとえ話用に持ち込んだ自信作の模型が「生肉にしか見えない」と話題を呼び、新たに「生肉総理」というあだ名まで付いてしまった。
だが、安倍首相はここまできても懲りてないらしい。今度は昨日21日放送のBS日テレ『深層NEWS』で、フジテレビ出演時と同様に火事のたとえ話を披露。これには思わず小西美穂・日本テレビ報道局員記者兼キャスターも「何をたとえているか、わからない人にはわからないと思う」と疑問を呈していた。
テレビで時間を割いて喋ってもヘンなたとえ話ばかりで意味不明、質問してもはぐらかすせいで議論が深まらない……。これでは永遠に国民から理解を得ることなど不可能だろう。
しかし、それも当然のこと。安倍首相には、国民にきちんとした説明を行って理解を得たいという気持ちそのものが、最初からないのだ。実際、それを裏付ける事実はいくつもある。
たとえば、今月15日の『NEWS23』(TBS系)では、今月9日に番組が自民党所属の衆参合わせて402人の議員に対して安保法制についてのアンケートを実施したことを明かしたが、締め切りだった14日までに回答があったのは、たったの5人だったという。その背景について、番組の膳場貴子キャスターは、「私たちの取材では『審議中のため回答には慎重に』と、事実上回答を控えるよう、党の幹事長室から衆参の国会議員に連絡があったということです」と伝えている。
また、16日の毎日新聞も自民党の“言論規制”を報じ、それによれば『23』のアンケートが届いてすぐに党の幹事長室が議員へ電話をし、「答えないように」と釘をさしたという。
『23』といえば、衆院の解散を発表した昨年11月18日に安倍首相が出演した際、VTRの街頭インタビューに「厳しい意見を意図的に選んでいる」と陰謀論まがいの主張を繰り広げ、出演2日後には在京テレビキー局に《選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い》なる“自民党批判は許さない”という恫喝する通達を出している。安倍政権からすると、とくに『23』への恨みは深いようにも思えるが、自民党がシャットアウトしたのはこの番組だけではない。
本サイトでも既報の通り、先月6月28日に放送された『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)では、与野党の若手議員が集まって安保法制について議論を行う予定だったが、スタジオに現れたのは民主党をはじめとする野党の議員だけ。番組冒頭で司会の田原総一朗は「わりに自民党も最初はね、簡単に番組に出そうだった。出ると言っては断る、出ると言っては断る(ということがあった)」と語り、ついには番組プロデューサーまで出てきて、事前に30名以上の自民党議員に出演をオファーしたものの全員に断られてしまったこと、自民党広報部に取りまとめを求めるも、やはり「都合がつかない」と返答されたことを伝えた。
さらに、前述した毎日新聞によれば、日本テレビの『真相報道バンキシャ!』も、〈今月初め、自民党若手衆院議員への取材を依頼したが、実現しなかった〉という。理由は『23』や『朝生』と同様、党から議員へ圧力がかかったからだ。
加えて自民党は、現状の抗議行動の盛り上がりを考え、当面、街頭演説を行わない方針を打ち立てた。朝日新聞に掲載された党関係者のコメントによると、「批判される姿がメディアで映ると参院審議に影響が出る」ということらしい。
安保法制への国民の理解を促したいのであれば、自民党議員たちの意見を堂々と語ればいいだけの話。だが、安倍首相はそれを断じてさせない。というのも、右巻きの安倍チルドレンたちが例の問題となった勉強会「文化芸術懇話会」のときのように「本音」を語り、また国民からの批判に晒されることを、いまもっとも恐れているからだ。
周知のように、安倍首相はもともと「日本人に血を流させる」「日本人に命をかけさせる」ことを公言していたのに、今回の安保法制をめぐる説明では、国民を騙すために逆のことを言ってごまかしている。安倍チルドレンたちはそのころに安倍首相に吹き込まれた、首相の本音をそっくりそのまま口にしてしまう危険性があるので、それを口封じしたいのである。
それにしても、安倍首相のメディアや言論に対する考え方とは、一体何なのだろう。「国民にていねいに説明する」などと言いながら、議員には徹底して口をつぐませる。そして自身が説明の場として登場するのは、自分の応援団であるネトサポ(自民党ネットサポーターズクラブ)が集結するニコニコ生放送に、トップとべったりのフジテレビや日本テレビ……。
繰り返すが、首相や国会議員がメディアの取材を受けることは、国民の知る権利に答えるためで、これは義務である。総理大臣は当然、特定のメディアにだけ出演するというような不公平は許されない。そもそも安倍氏が首相になる以前は、総理大臣がテレビ番組に単独出演することはほとんどなかった。それを安倍首相は第一次安倍政権発足間もなくから単独出演を決め、第二次政権でも『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングにまで登場したのだ。
そう。安倍首相の意識は、芸能人や企業の宣伝部と同じ。自分のPRのことしか考えておらず、メディアはそのための道具。それゆえ、自分の出たいタイミングで自分の出たい番組にしか出演しないし、そこで批判をされれば圧力をかける。この人の頭の中にはそもそも、民主主義、言論の自由という単語が存在しないのである。ところが、そんな人物にメディアの側が尻尾を振り、PRの機会を与えてしまうのだから、呆れてモノも言えない。
でも、この出来レースに国民は気付いている。先日、国会前で安保法制に反対の声をあげる人だかりのなかで、こんなプラカードが掲げられていた。
「総理とメディアトップが会食する国なんてある?」
(水井多賀子)
最終更新:2015.07.22 07:01
関連記事
新着 | 芸能・エンタメ | スキャンダル | ビジネス | 社会 | カルチャー | くらし |
斎藤知事が百条委員会欠席で「知事会出席」を理由にするも…前の知事時代には政府主催の知事会を欠席しあの時の懇話会に参加
国民民主・玉木雄一郎の不倫に“政治活動中の公私混同”疑惑が浮上! ヤバすぎる差別体質とビジネス右翼ぶりにも懸念の声
松本人志「訴訟取り下げ」でワイドショーが醜悪な忖度! 吉本御用スポーツ紙は「物証なし」だけ強調し復帰を扇動
萩生田光一ら非公認“裏金”候補に自民党から政党助成金2000万円振込み発覚も…選挙情勢では続々当選の可能性
“裏金”“統一教会”の萩生田光一を応援する極右勢力と有名テレビコメンテーター 一方、新たな裏金疑惑を検察が捜査開始の報道も
石破茂が史上最速で馬脚あらわに! 手のひら返し解散、統一教会も裏金も再調査せず、菅・麻生以外の人事も酷い
安倍首相が統一教会に選挙支援依頼の証拠を朝日がスクープ! 進次郎のバックにいる菅義偉や萩生田光一もあらためて追及せよ
高市早苗のヤバさは極右思想だけじゃない! 総務省文書問題、統一教会との関係、政治資金規正法違反をめぐる“大嘘”の数々
傀儡・小泉進次郎が改革できない“キングメーカー菅義偉”の官房機密費疑惑! 不正選挙やメディア対策にも
兵庫・斎藤知事問題で維新の責任を改めて検証! 局長を“自死”に追い詰めた維新県議、課長の自死は吉村肝煎り優勝パレードが原因か
松本人志「訴訟取り下げ」でワイドショーが醜悪な忖度! 吉本御用スポーツ紙は「物証なし」だけ強調し復帰を扇動
『仰天ニュース』“赤木ファイル”特集で安倍政権・公文書改ざん事件の卑劣があらためて注目! 中居正広も「あってはならない」と
ジャニーズ会見で井ノ原の「ルール守って」発言賞賛と記者批判はありえない! 性加害企業が一方的に作ったルールに従うマスコミの醜悪
ジャニーズ性加害でジュリー社長辞任もテレビ局は検証放棄! 局内での行為が疑われるテレ朝とNHKの無責任な姿勢
ジャニーズ性加害問題で露わになったテレビ局の共犯性! ジュニアの練習場を提供したテレビ朝日はジュリーの謝罪後も批判なし
坂本龍一が最後まで中止を訴えた「神宮外苑森林伐採・再開発」の元凶は森喜朗! 萩生田光一も暗躍、五輪利権にもつながる疑惑
れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性! 維新・松井だけでなく自民党も批判封じ込めで訴訟乱発
自公維新が提出「国民投票法改正案」にネットで批判の声広がる! 小泉今日子も〈#国民投票法改正案に反対します〉と投稿
三浦瑠麗が「医者はワイドショー見てコロナ怖がりすぎ」と医療従事者を嘲笑! 専門家から反論されると半笑いで「私、医者じゃないんで」
Netflix版『新聞記者』の踏み込みがすごい! 綾野剛が森友問題キーマン官僚に、安倍御用ジャーナリストはあの人が…
国民民主・玉木雄一郎の不倫に“政治活動中の公私混同”疑惑が浮上! ヤバすぎる差別体質とビジネス右翼ぶりにも懸念の声
“裏金”“統一教会”の萩生田光一を応援する極右勢力と有名テレビコメンテーター 一方、新たな裏金疑惑を検察が捜査開始の報道も
窮地の岸田首相が一番頼りにしているのはあの「Dappi」“仕掛人”説の自民党・元宿仁事務総長!「日本の黒幕」特集本が暴いた新事実
兵庫・斎藤知事の「パワハラ告発職員」追いつめに維新県議が協力していた! 職員は吉村知事肝いり「阪神優勝パレード」めぐる疑惑も告発
“既成政党に与しない”石丸伸二の選対本部長は「自民党政経塾」塾長代行! 応援団筆頭に統一教会系番組キャスターの元自民党職員も
小池百合子が都幹部だけでなく“最側近”を天下りさせていた!「大日本帝国憲法復活」「国民主権を放棄せよ」の請願に関与の元特別秘書
大阪万博建設現場のメタンガスが急増し1日2tも発生! 3月の爆発事故では「通報遅れ」「天井破損」を隠蔽していたことが発覚
萩生田光一が裏金問題で提出した「領収書の嘘」が発覚! 安倍元首相が「官房機密費100 万円を参院候補者に手渡し」報道も
吉村知事はガス爆発でも開き直り「他区域ではガスが出ない」と大嘘! 地下鉄工事でメタンガス確認、大阪市も発生可能性認めたのに
吉村知事が「万博出禁」と攻撃した玉川徹のコメントはどれも当たり前の指摘ばかり! 吉村の言論弾圧体質はプーチン並み
維新ゴリ押し 万博&カジノにかかる金はインフラ整備を含めると8000億円以上だった! 大半が国と大阪市の負担、巨額の税金も投入
防衛費増額の財源で「法人税」を削除し「国民全体の負担」だけにした政府有識者会議は読売社長、日経元会長、朝日元主筆がメンバー
菅首相の追加経済対策の内訳に唖然! 医療支援や感染対策おざなりでGoToに追加1兆円以上、マイナンバー普及に1300億円
菅首相のコロナ経済支援打ち切りの狙いは中小企業の淘汰! ブレーンの「中小は消えてもらうしかない」発言を現実化
菅首相の追加経済対策が“自助”丸出し! コロナ感染対策は10分の1以下、大半が新自由主義経済政策に…坂上忍も「バランスおかしい」
悪評「マイナポイント」事業の広報費は54億円、1カ月で半分を浪費! 事務局事業も電通がトンネル法人通じて140億円
三浦瑠麗のアマプラCMは削除されたが…amazonもうひとつの気になるCM! 物流センター潜入取材ルポが暴いた実態とは大違い
安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか
正気か? 安倍首相の諮問機関「政府税調」がコロナ対策の財源確保と称し「消費税増税」を検討! 世界各国は減税に舵を切っているのに
東京女子医大がボーナスゼロで400人の看護師が退職希望! コロナで病院経営悪化も安倍政権は対策打たず加藤厚労相は “融資でしのげ”
斎藤知事が百条委員会欠席で「知事会出席」を理由にするも…前の知事時代には政府主催の知事会を欠席しあの時の懇話会に参加
萩生田光一ら非公認“裏金”候補に自民党から政党助成金2000万円振込み発覚も…選挙情勢では続々当選の可能性
安倍首相が統一教会に選挙支援依頼の証拠を朝日がスクープ! 進次郎のバックにいる菅義偉や萩生田光一もあらためて追及せよ
高市早苗のヤバさは極右思想だけじゃない! 総務省文書問題、統一教会との関係、政治資金規正法違反をめぐる“大嘘”の数々
傀儡・小泉進次郎が改革できない“キングメーカー菅義偉”の官房機密費疑惑! 不正選挙やメディア対策にも
兵庫・斎藤知事問題で維新の責任を改めて検証! 局長を“自死”に追い詰めた維新県議、課長の自死は吉村肝煎り優勝パレードが原因か
自民党総裁選広告「THE MATCH」は「おじさん」どころか「腐敗ジジイの詰め合わせ」だ! 担当の平井広報本部長は親族ぐるみ税優遇
岸田首相「総裁選不出馬」にごまかされるな! 後継候補の河野太郎、高市早苗、石破茂、小泉進次郎、小林鷹之の欺瞞
都知事候補討論会ですっとぼけるも…小池百合子に清和会時代、裏金を受け取っていた可能性が浮上! 派閥上納額は安倍を超える120万円
裏金裁判で安倍派幹部たちの嘘が明らかに! 抜け穴だらけの政治資金規正法改悪で幕引き図ろうとする自民・岸田政権
瀬戸内寂聴が生前、語っていた護憲と反戦…「美しい憲法を汚した安倍政権は世界の恥」と語り、ネトウヨから攻撃も
「BTSグラミー賞逃す」報道に「韓国人のニュースいらない」「日本人の受賞を報じろ」と炎上攻撃が! 日本スゴイの精神的鎖国
ぼうごなつこ『100日で崩壊する政権』を読めば、安倍首相が病気で辞任ししたのでなく国民が声をあげ追い詰めたことがよくわかる
百田尚樹が「安倍総理にお疲れ様とメールしても返信なし、知人には返信があったのに」とすねると、2日後に「安倍総理から電話きた」
村上春樹が長編小説『騎士団長殺し』とエッセイ『猫を棄てる』に込めた歴史修正主義との対決姿勢! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
村上春樹がエッセイ『猫を棄てる』を書いたのは歴史修正主義と対決するためだった! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
安倍首相に利用された星野源がエッセイに書いていた“音楽が政治に利用される危険性” 「X JAPANを使った小泉純一郎のように」
“宇予くん”で改憲煽動のJCと手を組んだTwitter Japanはやっぱり右が大好きだった! 代表は自民党で講演、役員はケントに“いいね”
ウィーン芸術展公認取り消しを会田誠、Chim↑Pomらが批判! あいトリ以降相次ぐ“検閲”はネトウヨ・極右政治家の共犯だ
「ノーベル賞は日本人ではありませんでした」報道で露呈した日本の“精神的鎖国” 文化も科学もスポーツも「日本スゴイ」に回収
幸福の科学出家騒動は清水富美加個人の責任なのか? カルト宗教信者の子どもたちが抱える問題
話題の本『夫のちんぽが入らない』のタイトルに込められた深い意味…しかし一方では広告掲載拒否の動きが
福島の子ども甲状腺がん検診「縮小」にノーベル賞の益川教授らが怒りの反論! 一方、縮小派のバックには日本財団
介護殺人に追い込まれた家族の壮絶な告白! 施設に預ける費用もなく介護疲れの果てにタオルで最愛の人の首を…
宇多田ヒカル「東京はなんて子育てしにくそう」発言は正しい! 英国と日本で育児への社会的ケアはこんなに違う
今もやまぬ人工透析自己責任論の嘘を改めて指摘! 糖尿病の原因は体質遺伝、そして貧困と労働環境の悪化だった
『最貧困女子』著者が脳機能障害に! 自分が障害をもってわかった生活保護の手続もできない貧困女性の苦しみ
雨宮塔子が「子ども捨てた」バッシングに反論! 日本の異常な母性神話とフランスの自立した親子関係の差が
『NEWS23』に抜擢された雨宮塔子に「離婚した元夫に子供押しつけ」と理不尽バッシング! なぜ母親だけが責任を問われるのか
小島慶子が専業主夫の夫に「あなたは仕事してないから」と口にした過去を懺悔!“男は仕事すべき”価値観の呪縛の強さ
人気記事ランキング
カテゴリ別ランキング
社会
ビジネス
人気連載
アベを倒したい!
ブラ弁は見た!
ニッポン抑圧と腐敗の現場
メディア定点観測
ネット右翼の15年
左巻き書店の「いまこそ左翼入門」
政治からテレビを守れ!
「売れてる本」の取扱説明書
話題のキーワード