ブラマヨからTBS局アナ・井上貴博までが叫ぶ「オミクロンたいしたことない」論! そのインチキ詐術とグロテスクな新自由主義思想

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感染爆発の事実を無視し「コロナたいしたことない」と2年間叫び続けてきた連中のインチキぶり

 まったく呆れる他はない。そもそも「オミクロン株はたいしたことない」と言っている連中のほとんどは、2年前のコロナ初期から感染拡大の波が起きるたびに「コロナはインフルや風邪と変わらない」「コロナよりインフルエンザのほうが死者が多い」「○月頃には自然とピークアウトする」「△月には集団免疫が獲得され収束する」などと繰り返し喧伝してきた。ところが、結果は周知のとおり。彼らの楽観論とはまったく逆に、何度も感染爆発が起き、医療は逼迫し、多数の犠牲者が出た。

 だが、彼らは自分たちの認識不足を恥じることはまったくなく、「医師会ガー」「保健所ガー」「2類ガー」などと責任転嫁しては、次の感染の波が来ると、また同じように「コロナたいしたことない」「経済を回せ」と繰り返してきた。

 連中は自分たちこそが「冷静」で「科学的」であり、感染対策に気を使ったり呼びかける者を「感情的」「無知」かのように語っているが、実際は彼らの主張のほうがはるかに現実や科学を無視した妄言だったのである。

 それは、今回のオミクロンをめぐる言説も同様だ。連中の主張がいかにインチキで科学的根拠を欠いているものなのか、ひとつずつ反論していこう。

 まず彼らはそろって重症者や死者が少ないことを強調して、「感染者数に意味はない、重症者数や死者数に注目すべき」と言う。

 しかし、そもそもコロナは感染してすぐに重症化、死亡する病気ではない。初期に重症者・死者が少なくても、その後、感染が拡大すれば、少し遅れて必ず重症者・死亡者が増えていく。重症者増加を早めに察知するためにも、新規感染者数は重要な指標であり、それを無視しろ、というのは危険極まりない。

 連中は「オミクロンは重症化リスクが低い」から、感染がいくら拡大しても大丈夫だというが、それこそ何を言っているのか、という話だ。

 重症比率がいくら低くても、感染者数という母数が増えれば重症者数という絶対数は増えるのは、小学生でもわかる話。仮に感染力が10分の1になったとしても、10倍感染者が出れば重症者数は従来と同等になる。オミクロン株の感染力はデルタ株の3倍とみられており、とすれば、仮に重症化率が3分の1になっていたとしても、重症者数は同程度になる。感染者数がそれ以上に増えれば、重症者が従来株以上に多くなる可能性もある。しかも、そうなったときには必然的に、軽症や中等症はさらにたくさんいることになる。これまで以上の医療逼迫、医療崩壊が起きるリスクだって十分にあるのだ。

 オミクロン株が最初に発見された南アフリカでは死者数が抑えられていると12月末に報告されていたが、それでも1月6日に551人の死者が出ており、それ以降もほぼ連日100人以上の死者が報告されている。

 アメリカでも、1月に入って、3日と10日の新規感染者数が100万人を超え過去最多を更新しただけでなく、少し遅れて増加傾向に入った入院患者数も過去最多を更新、1日あたりの死者数も14日には3000人を超えた。これは昨年9月のデルタ株のピーク時に迫る数字だ。オミクロン株のピークアウトが伝えられるイギリスでも、やはり入院患者数や死者数は増加している。

 ところが、連中はこうした都合の悪い事実を一切無視、重症者がまだ少ない現在の日本のデータだけを切り取って「死者、重症者が少ないのだから、感染者がいくら多くても問題ない」と主張するのだ。

 あげく、このままコロナそのものが収束するかのような楽観論まで垂れ流し始めている。「ウイルスの感染力が高まると、弱毒化して、収束に向かう」というのだが、これも通説に過ぎない。

 実際、「変異株は感染力が高くなるが、弱毒化する」というのはコロナ初期からいわれていたが、昨年のデルタ株は感染力も重症化リスクも上がっており、今後の変異も弱毒化の方向に向かうとは言い切れないだろう。

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