ブラマヨからTBS局アナ・井上貴博までが叫ぶ「オミクロンたいしたことない」論! そのインチキ詐術とグロテスクな新自由主義思想

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たいしたことない派が叫ぶ「欧米はコロナ死者を社会的に許容している」論のデタラメ

 さらに呆れるのは、そのデタラメに基づいて、連中の多くが「欧米はコロナとの共存の道を選んでいる=ある程度死者が出ることを社会が許容・合意している」などといった論を展開していることだ。

 アメリカでは、すでにコロナによる死者は第二次世界大戦やベトナム戦争の死者を上回り、平均寿命が2歳近く下がるほどの悲惨な事態になっているのをはじめ、ヨーロッパでも日本以上に死者の出ている国は多数ある。しかし、それは対策がうまくいかなかった結果であって、大多数の市民がその状況を許容しているわけではないし、ましてや、「先のない老人は死んでも仕方ない」「治療費を賄えない貧乏人は死んでも仕方ない」などという社会的合意が存在しているわけでもない。

 欧米でも犠牲者が多数出た国は、必ず行政のトップが責任を追及され支持率を急落させている。世界1位と2位の死者数を出しているのはアメリカとブラジルだったが、アメリカのトランプ大統領は昨年に落選、ブラジルのボルソナロ大統領も今年秋の選挙では落選確実と見られている。

  にもかかわらず、「コロナたいしたことない」派の連中は人々の怒りを無視して、「欧米では死者を社会が許容している」などとほざくのだ。

 そういう意味では、いま巷に流れている「オミクロンたいしたことない」論はまさに、新自由主義者の思想が凝縮したものと言っていいだろう。
 
感染症というのは、単に個人の健康や命が危機にさらされるだけでなく、社会のあり方や公共性が問われる。しかし、「社会」も「公共」への視点が欠落した新自由主義者は「感染リスク」が理解できず、がんや交通事故などとの差がわからない。

 それが感染症であっても、頭の中にあるのは、医療や福祉に税金を使わせない、国民一人ひとりの自己責任に押し付けるという発想だけ。その歪んだグロテスクな思想の行き着いた先が、「コロナたいしたことない」「オミクロンが感染拡大しても何の問題もない」論なのである。

 しかも大問題なのは、こんな拝金主義・弱肉強食主義の連中の声がデカいために、日本ではコロナが確認されてからもう2年も経とうとしているのに、検査体制も保健所の体制も、医療体制も、十分に増強できていないままでいることだ。

 そして、いま、オミクロン株でもまた同じことが繰り返されようとしている。

最終更新:2022.01.18 01:16

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