五輪組織委は文春への圧力より電通との癒着の説明を! MIKIKO排除も電通ナンバー2が主犯、代理店への人件費は最高1日一人30万円

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東京2020組織委員会公式ウェブサイトより


 あらゆる面から批判の的となっている東京五輪組織委員会が、反省するどころか常識はずれの暴挙に出た。「週刊文春」(文藝春秋)と文春オンラインに対し、「著作権の侵害」だとして雑誌の発売中止および回収、オンライン記事の全面削除などを要求し、さらには「警察に相談しながら徹底的な内部調査にも着手」したと公表したからだ。

 組織委が「著作権の侵害」を主張しているのは、今週発売の「週刊文春」と文春オンラインが掲載した、国際オリンピック委員会におこなわれたプレゼン資料。これは五輪開閉会式の演出責任者から「排除」されてしまったMIKIKO氏の手によるもので、三浦大知や菅原小春といった世界的ダンサーが登場するなか、大友克洋が描き下ろしたという2020年の「ネオ東京」が映し出され、渡辺直美による合図を皮切りに女性ダンサーが舞い踊る……といった“幻の演出案”を「週刊文春」は独自入手したプレゼン資料をもとに紹介していた。

 組織委はこの報道に対し、「企画の検討段階のものであったとしても、開会式演出の価値は大きく毀損される」「組織委員会の秘密情報を意図的に拡散し、業務を妨害するもの」「内部資料の一部の画像を掲載して販売することは著作権を侵害するもの」などと主張しているが、冗談にもほどがあるだろう。

 開閉会式をはじめとして東京五輪は多額の税金が投入されている公共イベントであることは言うまでなく、今回の「週刊文春」の報道は国民の知る権利に応える内容であり、公益性が高いものだ。また、著作権法は報道や批評、研究などに対して著作物の利用を認めており、「週刊文春」の記事内容は著作権法が認めるその「正当な範囲内」にある。むしろ、組織委によるこの抗議こそ、憲法に保障された「報道の自由」を制限しようとする不当なものだ。

 ところが、組織委は文藝春秋に対し、雑誌の発売中止・回収を求めるばかりか、〈様々な代替案を考案するなど、多大な作業、時間及び費用が掛かることになります〉などと述べ、演出内容変更に伴う経費の損害賠償請求の可能性までちらつかせている。

 「週刊文春」が報じたのは、すでに排除されたボツ案であり、なぜ変更費用がかかるのかよくわからないのだが、じつは現在進められている開会式案には排除したMIKIKO氏の案の一部が借用されているらしいのだ。本人の同意なく一方的に排除しておきながら、その案を使っているとは、著作権侵害をしているのは組織委のほうではないか。

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