「勤労統計不正」でアベノミクスの嘘が! 「21年ぶりの高水準」喧伝も実はマイナス…安倍と麻生の関与説も

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首相官邸HPより


 これは賃金偽装、アベノミクス偽装だ──。厚生労働省による「毎月勤労統計」の不正データ問題について、本日おこなわれた衆参厚生労働委員会の閉会中審査では次々に問題点があきらかになった。

 まず、23日に厚労省は特別監査委員会の調査報告書を公表したが、調査期間はわずか1週間、たった2回の非公式会合しかおこなわれていないにもかかわらず組織的隠蔽を否定するという「お手盛り」報告だった。しかも、監察委員会の樋口美雄委員長は厚労省が所管する「独立行政法人労働政策研究・研修機構」(JILPT)の理事長であり、「とても第三者委員会とは呼べない」という批判も上がっていた。

 だが、きょうの閉会中審査では、監察委員会と監査チームからヒアリングを受けた職員・元職員は「延べ69名」と公表されていたが、実人数を問いただすと37名にすぎなかったことが判明。その上、聞き取りの一部は厚労省の職員がおこなっていたこともわかったのだ。

 組織的関与・隠蔽の有無や原因究明をおこなうはずが、調査人数をごまかしていた上に“内輪”で調査していた……。まさに安倍政権の“隠蔽・改ざん体質”がここでもあきらかになったかたちだが、しかし、不正データ問題でもっとも注目すべきは、「アベノミクス偽装」の疑いが濃厚である点だ。

 昨日、発表された「毎月勤労統計」の再集計の結果、2018年1月〜11月の名目賃金を示す「現金給与総額(名目賃金)」は下方修正され、「賃金伸び 21年5カ月ぶりの高水準」「アベノミクスの成果」などと大々的に報じられた昨年6月の「3.3%増」も、「2.8%増」と修正された。

 だが、この2.8%というのも、実態を反映した数字とはほど遠く、実際はその半分、1.4%だというのだ。

 実際、きょうの閉会中審査で、総務省大臣官房審議官は、こう答弁した。

「統計委員会の見解としては、伸び率については(再集計値の2.8%ではなく)1.4%で見るべきだと、そういう見解であります」

 この数字は極めて重大だ。というのも、国民民主党の山井和則議員の指摘によると、この統計委員会の見解に従って適切に算出すれば、昨年の賃金伸び率はプラスではなくマイナスになるというからだ。

 実態は多くの国民の生活は苦しいのに、なぜ「賃金は21年5カ月ぶりの高水準」などという虚偽の数字がはじき出されたのか──。

 そもそも、今回の問題は、「毎月勤労統計」の調査では従業員500人以上の事業所は全数調査することになっているにもかかわらず、2004年1月から東京都分は約3分の1しか調査しないという不正をつづけてきたというもの。東京都は賃金が高い大企業が集中しているため、平均給与額は実際より低く算出されてきた。

 しかし、なぜか昨年1月からは、東京都分を約3倍にして全数調査に近づけるデータ補正を開始した。しかも、調査対象事業所のうち30人以上の事業所については2~3年ごとに無作為抽出した事業所に総入れ替えしていたが、半数弱を入れ替える方式に変え、従来は総入れ替え時におこなっていた指数や増減率の遡及改訂を取りやめるなど、統計の作成手法自体を変更。これは〈大企業の比率を増やし中小企業を減らす形のデータ補正をしたにもかかわらず、その影響を考慮せずに伸び率を算出〉するものだった(東京新聞2018年9月29日付)。

 その結果、当然、賃金上昇率は一気に伸び、昨年6月には前年同月比で3.6%増を記録(確報は3.3%増)。このため、全国紙はこぞって「賃金伸び 21年5カ月ぶりの高水準」「アベノミクスの成果」などと報じたのである。

 つまり、この統計の作成手法の変更による影響を考慮していないため、「毎月勤労統計」再集計の結果による2.8%という賃金の伸び率は正確とは言えず、この変更による影響を除いて算出される「参考値」は1.4%にすぎない、というわけだ。

 あきらかに賃金が伸びたかのように見せるためとしか思えない統計の作成手法変更──。しかも、この変更を指示したのは、なんと麻生太郎財務相であり、その場には安倍首相も同席していたのである。

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