安倍内閣の官房参与が「赤旗」に登場して消費増税批判! 「10%への税率引き上げは日本経済を破壊する」

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「消費税でなく法人税を上げるべき」と主張する藤井聡・内閣官房参与

 だが、こうは言っても「国の借金は1000兆円もあるのに放置していいのか」「消費税を延期ばかりしていたら国の借金で日本は破綻する」という声が必ずや上がるだろう。しかし、藤井氏はこれを〈何の根拠もない「杞憂」(無用の心配)であり、ただ単に、経済学者や増税推進派が撒き散らかした「デマ」であり「プロパガンダ」(主義の宣伝)に煽られているに過ぎぬもの〉と断言。「デマ」である根拠を挙げている。

 そのひとつが、1997年や2014年の増税がそうであったように、デフレ不況下で消費税を増税すれば、〈経済が停滞し、かえって税収が減って、財政が悪化してしまう〉ということ。国の破綻回避を叫ぶなら、税収が減少する増税を止めたほうがいい、というのである。

 さらに、「国の破綻」という曖昧な言葉自体が詐欺的であり、「日本政府の破綻はありえない」ということ。たとえばよく引き合いに出されるギリシャだが、ギリシャの場合は「国の借金が増えた」ことで危機に陥ったのではなく、〈経済が低迷し、失業者が増えてしまったことが「原因」で、税収が減り、借りた金が返せなくなり、「政府が破綻」〉した。ギリシャの借金は「ユーロ」だったが、日本の場合は基本的にすべて円建ての借金であり、円の通貨発行権もある。自国通貨建ての借金であるために破綻することはあり得ないのだ。また、ギリシャが破綻危機にあった際は金利が30〜40%だったというが、日本の国債の金利はいま0.1%程度。だからこそ、市場関係者が「日本政府が破綻する」などと心配している者はいない、というのだ。

 そして、「国が破綻するから消費税」という主張に対し、藤井氏は加えて〈増税する対象として「消費税」を選ぶ必然性など何もない〉といい、消費増税とは反対に税率が下げられてきた法人税を上げるべきだと強調する。

 当然の主張だろう。第二次安倍政権の発足以降、アベノミクスの成長戦略として法人税率はどんどん引き下げられ、法人実効税率は37%から2016年度には29.97%に減少。消費税増収分は法人税の減収の穴埋めに使われたようなものだからだ。実際、藤井氏は過去約30年に遡って現状と比較し、〈金持ちと大企業がかつて支払っていた税金を10兆円以上減らしてやり、その大半を、貧乏な世帯も含めたすべての庶民が肩代わりしてやるようになった〉〈消費増税は確実に、庶民の間の「格差」や「不平等」を拡大させた〉と指摘。法人税のほかにも、“所得税の高額所得者ほど減税の流れの見直し”や、先日、増税見送りが発表された金融所得の税率引き上げ、環境税・混雑税、土地利用是正税なども提案している。

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