愛人問題を森社長の責任にスリカエ、たけし軍団の声明文がネグるオフィス北野“株問題”の真相とたけしのタブー

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国際的に評価の高い映画事業にまで理不尽なイチャモンをつけるたけし

 もうひとつ愕然としたのが、軍団が森社長を攻撃するために、「東京フィルメックス」の問題をもち出したことだ。声明文では、森社長が理事長を務めるNPO「東京フィルメックス実行委員会」に年間4000万円を超える人件費を投入し、赤字経営を続けてきたことが経営の私物化だと告発している。

 たしかに、「東京フィルメックス」は森社長が主導してつくった映画祭だが、私物化というのはありえない。まず、4000万円を超える人件費負担というが、2016年度の事業報告をみると、人件費合計は428万6875円。しかも、これは映画祭など事業そのものにかかわる臨時雇賃金で、森氏はじめ理事らの役員報酬は0円となっている。

 そもそも、2000年に始まった東京フィルメックスは、官製化している東京国際映画祭とちがって、アジアの芸術性や作家性の高い映画を上映。のちに名声を得るような監督を次々発掘するなど、世界的にも高い評価を得てきた映画祭だ。大衆性のある映画祭ではないので、単体で大きな利益が出るようなものではないが、赤字でもそういう映画祭を運営し、新しい才能を支援するのは、売れない芸人を抱えることと同じくらい価値があることではないか。

 実際、たけし自身もかつては、森氏のこうした映画祭を使ったプロモーションによって、世界的に知られるようになったのだ。たけしが監督した『HANA-BI』にヴェネチア国際映画祭でグランプリを受賞させるために、森社長が映画評論家の蓮實重彦らとともに、東京国際映画祭で「北野武レトロスペクティブ」というイベントを企画したことは有名な話だ。

 そして、いまもオフィス北野がフィルメックスを運営していることで、映画監督・北野武のブランドイメージは高まり、たけしが内外の映画人との人脈を築く場所にもなっていた。

 いくら森氏を攻撃するためとはいえ、「世界の北野武」のベースになっている映画への取り組みを悪者扱いするとは、いったい何を考えているのか。

 しかも、これらの理不尽ないちゃもんは軍団が自発的に調べ、もち出した話ではない。明らかにたけしが吹き込み、軍団に言わせたものだ。

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