愛人問題を森社長の責任にスリカエ、たけし軍団の声明文がネグるオフィス北野“株問題”の真相とたけしのタブー

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3月に発売されたばかりの著書『ビートたけしのオンナ論』(サイゾー)でも、彼は女性について語っているが……。

 ビートたけしの事務所独立をめぐって、なんとも目を覆いたくなるような事態が発生している。この独立は愛人に入れ込んだたけしが、愛人に財産を残すため、オフィス北野や森昌行社長、たけし軍団を切り捨てた、という報道がなされてきたが、1日、たけし軍団の水道橋博士、ダンカン、グレート義太夫、つまみ枝豆が一斉にそれぞれのブログで声明文を発表。たけしの独立は森社長の“たけしに対する裏切り”にあると主張したのだ。

 しかし、これは明らかに、師匠であるたけしをかばうため(あるいはたけしに命じられた結果)のカウンター情報だ。実際、すでにたけし軍団の主張については“嘘”と“情報の歪曲”が次々と露呈している。

 そのひとつが社員の高額給与だ。声明文にはその額が記されていないが、3日放送の『とくダネ!』(フジテレビ)で、井手らっきょが「事務所の20代社員は1800万円で、社長の報酬は1億円超」だったと暴露をしていた。しかし昨日4日の『バイキング』(フジテレビ)でその嘘がばれてしまったのだ。

 番組ではオフィス北野関係者の「事実無根で迷惑している」とのコメントが紹介され、それを受けてゲスト出演していたダンカンが「これに関しては、オフィス北野に謝罪します」といきなり陳謝。「井手らっきょが勘違いした」と撤回してしまったのだ。

 スタジオには苦笑が広がっていたが、彼らのデタラメな主張はただの笑い話ではすまない問題をはらんでいる。実は軍団が“森社長の裏切り”の根拠としている最大のポイントにも、明らかな情報操作があった。

 たけし軍団の声明文は〈まず一つ目は、師匠が知らない間に、森社長が、何時の間にか、オフィス北野の筆頭株主になっていた、ということ。〉として、こう書いている。

〈オフィス北野の大株主グループ(東通関係 弊社株式の55%を所有)から、会社更生法を申し立てることが、急遽に決まり、大至急弊社で株式を買い取れないかとの打診がありました。〉
〈森社長の一存でオフィス北野から森社長がお金を借り、そのお金で森社長が株式を買い取りました。(その結果、森社長の株式所有率は師匠の30%を抜いて65%となり、森社長が経営支配株主となりました。)〉

 そして、声明文は、筆頭株主となった森社長が、会社を私物化してきたと告発している。

オフィス北野の筆頭株主・東通は右翼の街宣問題を仲介した人物の会社だった

 しかし、この声明文にはわざと書いていないことがいくつもある。そのひとつが、森社長がオフィス北野の最大株主から株式を買い取った時期だ。声明文では“時期”が〈何時の間にか〉とボカされ、マスコミも、時期については突っ込んでいないので、まるで「ここ数年のこと」のように受け止められている。

 しかし、これ、実はいまから26年前、1992年のことなのだ。つい最近ならともかく、26年もの間、自分が筆頭株主でないことを知らなかったなんてことがありうるのか。

 しかも、たけしが知らないはずはない決定的な理由がもうひとつある。それは、森社長に株を売った最大株主が「東通」だったという事実だ。「東通」というのは、かつて存在していたテレビ制作会社だが、この会社をオフィス北野の最大株主にしたのは、ほかでもないたけしだった。

 周知のように、オフィス北野は「フライデー」襲撃事件後、テレビに復帰したたけしが右翼団体から街宣車などで大々的な抗議行動を受けたことをきっかけに、1988年に設立された。そして事務所設立をめぐっては当初からバーニング関係者や暴力団関係者の影がつきまとっていた。

 オフィス北野の設立経緯、そして暴力団との関係については、2004年に休刊したスキャンダル雑誌「噂の真相」1994年10月号がその詳細を報じている。当時、たけしへの抗議行動を行っていたのは大手右翼団体だったが、「噂の真相」にはこんなコメントが掲載されている。

「当時、街宣車が局や所属の太田プロ、撮影現場にまでつめかけ、たけしは復帰どころではなくなってしまっていたんですね。ところが、肝心の太田プロは警察頼みでまったく動こうとはせず、一方で右翼や暴力団に人脈を持つ様々な人間が仲介に乗り出したんです」(テレビ関係者)

 そして最終的に手打ちをまとめたのが、暴力団や右翼団体と極めて太いパイプがあると言われたライジングプロダクションの平哲夫社長と、テレビ制作会社・東通の舘幸雄社長だった。そうした関係から設立時のオフィス北野の代表取締役には舘氏が、そして取締役として平氏が就任した。前掲「噂の真相」には続いて、こんなコメントが出てくる。

「ようするに、たけしは右翼問題を仲介した連中へのお礼奉公のために無理やり、独立させられたんですよ。そしてオフィス北野は、連中に利権を配分するために作られた会社なんです。実際、株も当初は、舘と平で5分の3以上を所有していたようですしね」(芸能プロオーナー)

倒産状態に陥った東通の株を取得したのも“たけしの尻拭い”だった

 今回、明らかになった株の比率をみると、この指摘は概ね正しく、舘社長率いる東通がオフィス北野の55%の大株主となっていた。一方、森氏はオフィス北野設立と同時にたけしからスタッフとしてスカウトされ、取締役制作部長に抜擢されただけで、このスキームとはまったく関係がなかった。ようするに、最大株主の東通は完全にたけしの人脈であり、たけし独立とセットで経営に入り込んできた会社なのだ。その株式譲渡をたけしが知らないはずはないだろう。

 しかも、株の売買は軍団の声明文にあったように、東通がいまから26年前の1992年、会社更生法を申し立て事実上の倒産状態に陥ったためだった。この倒産直前、舘氏は資金調達のために森氏に株買い取りをもちかけ、オフィス北野はそのかわりに、舘氏が経営陣から外れることで手打ちをしたのだ。前掲「噂の真相」は「舘がオフィス北野の代表を降りることと引き換えに、たけしがその尻拭いをやらされた」と書いていたが、この尻拭いというのが、舘氏らの株を森氏が取得するということだったのではないのか。

 実際、そのまま舘氏が社長を務めていれば、債権者がオフィス北野に押し寄せてきただろう。それを回避するために、森氏は株を買い、代表を降りた舘氏に代わり自分が社長を引き受けた。こうした経緯をみれば、当時、森氏がたけしに内緒で55%もの株を東通・舘氏から“勝手に”譲渡されることなどありえない(万が一、森社長がたけしに知らせずに処理をしていたとしても、この事実は前述したようにその後「噂の真相」などが書いているため、たけしがずっと知らないままだったというのはやはりありえない)。

 それどころか、森社長の株取得の行為はすべて、たけしを矢面に立たせないためだったのではないか。それを「裏切り」などといって26年前のことをもち出し、糾弾するのは、ためにする言いがかりとしかいいようがない。

 オフィス北野の株絡みで言えば、たけしが“軍団のために億単位の金をオフィス北野に残した”という美談も大嘘だった。

 これは3月16日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)に出演したガダルカナル・タカが、「(たけしが株を処分して)びっくりするくらいのお金を残してくれている」と告白したのを皮切りに、水道橋博士も「殿が抜けられて、たけし軍団の方に株を分けられて」「殿に株を分けていただいたのは8人」など美談として流布していた。

 ところが、先週発売の「週刊新潮」(新潮社)3月29日号によると、話は逆で、たけしは自分の株をオフィス北野に買わせていたのだという。しかも、その金を軍団に分配したわけではない。声明文や昨日の『バイキング』のダンカンの説明でもわかったが、軍団の主要メンバーに分配される株はそもそもたけしの持ち分ではなく、森社長のものだった。

「(たけしは)社長の分をみんな均等にして、おまえらに株を全部渡すからと言ってくれた」

 つまり、たけし自身は一切自分の懐を痛めず、たんに、森社長の持ち株を軍団にただで譲渡しろ、と命じただけなのだ。これのどこが美談なのか。

国際的に評価の高い映画事業にまで理不尽なイチャモンをつけるたけし

 もうひとつ愕然としたのが、軍団が森社長を攻撃するために、「東京フィルメックス」の問題をもち出したことだ。声明文では、森社長が理事長を務めるNPO「東京フィルメックス実行委員会」に年間4000万円を超える人件費を投入し、赤字経営を続けてきたことが経営の私物化だと告発している。

 たしかに、「東京フィルメックス」は森社長が主導してつくった映画祭だが、私物化というのはありえない。まず、4000万円を超える人件費負担というが、2016年度の事業報告をみると、人件費合計は428万6875円。しかも、これは映画祭など事業そのものにかかわる臨時雇賃金で、森氏はじめ理事らの役員報酬は0円となっている。

 そもそも、2000年に始まった東京フィルメックスは、官製化している東京国際映画祭とちがって、アジアの芸術性や作家性の高い映画を上映。のちに名声を得るような監督を次々発掘するなど、世界的にも高い評価を得てきた映画祭だ。大衆性のある映画祭ではないので、単体で大きな利益が出るようなものではないが、赤字でもそういう映画祭を運営し、新しい才能を支援するのは、売れない芸人を抱えることと同じくらい価値があることではないか。

 実際、たけし自身もかつては、森氏のこうした映画祭を使ったプロモーションによって、世界的に知られるようになったのだ。たけしが監督した『HANA-BI』にヴェネチア国際映画祭でグランプリを受賞させるために、森社長が映画評論家の蓮實重彦らとともに、東京国際映画祭で「北野武レトロスペクティブ」というイベントを企画したことは有名な話だ。

 そして、いまもオフィス北野がフィルメックスを運営していることで、映画監督・北野武のブランドイメージは高まり、たけしが内外の映画人との人脈を築く場所にもなっていた。

 いくら森氏を攻撃するためとはいえ、「世界の北野武」のベースになっている映画への取り組みを悪者扱いするとは、いったい何を考えているのか。

 しかも、これらの理不尽ないちゃもんは軍団が自発的に調べ、もち出した話ではない。明らかにたけしが吹き込み、軍団に言わせたものだ。

森社長は「週刊新潮」の反論でもたけしの最大のタブーには触れず

 それにしても、たけしはなぜ、こんなことになってしまったのか。以前のたけしなら、金のことでこんなセコいことを言うはずがない。軍団は、森社長がたけしにこれまで必要書類を見せていなかったことを告発しているが、これまでのたけしは、そういった書類をいくら見せようとしても見向きもしなかった。そのことは、軍団が一番よく知っているはずだ。

 ところが、そのたけしがいきなり細かい金のことでクレームをつけ出し、愛人と独立して功労者である森社長や軍団を切り捨てた。あげくその切り捨てたはずの軍団を使って森社長を攻撃させている。この様子を見ていると、やはり報道されている愛人の影響、マインドコントロールを疑わずにはいられない。

 一方、攻撃を受けた森社長は今後、どう出るのか。本日発売の「週刊新潮」(新潮社)に、こうしたたけしサイドの攻撃に対する森社長の反論が掲載された。しかし、その内容は最低限の自分の名誉に関わることへの反論のみで、たけしの愛人の存在などは一切語っていない。また、前述した東通がなぜ、筆頭株主になっていて、それを買わざるを得なかったのかというたけしが抱える最大のタブーにも一切触れていない。

 それはいまも、おそらくたけしに愛情がある森社長が、たけしに決定的なダメージを与えたくないという配慮があるからだろう。だが、このままたけしサイドの攻撃が続けば、もしかしたら森社長自身が反撃のためにたけしの最大のタブーに踏み込む可能性も出てくるかもしれない。ほかにも、暴力団との交遊など、さまざまな裏側を知っている森社長がスキャンダルを暴露する、あるいは、「週刊新潮」でたけしと軍団に軟禁、恫喝されて、株の譲渡を約束してしまったと主張している森社長が、たけしと軍団を法的に訴える可能性だってある。

 そういうことを考えると、たけし軍団もたけしの命令のままに森社長を攻撃している場合ではないだろう。本当に師匠愛があるなら、むしろ愛人に狂って晩節を汚しまくるたけしを羽交い締めにしてでも止めるべきではないのか。

最終更新:2018.04.05 09:09

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