父は原爆ドームの向かいに住んでいた…吉川晃司が原爆特別番組で核兵器禁止条約を拒否する安倍政権を批判!

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安倍政権が「でえっ嫌い」と率直に語っていた吉川晃司

 ここで吉川が「世界中が核に対してね、『ノーと言おうよ』って手をあげた中でなぜ日本は」と語ったのは、昨年10月、国連総会第1委員会において「核兵器禁止条約」に向けた交渉を2017年にスタートさせる決議が賛成多数で採択されたのに対し、米露英仏の核保有国などとともに日本も反対したことを指している。

 唯一の被爆国として国際社会から日本に求められる態度は当然、広島と長崎で起こった惨劇を世界に伝え続け、その悲劇を二度と繰り返さないための交渉を行うことであるのは誰の目にも明らかだが、安倍政権の取り続ける態度はそれとは対極にある。

 この傾向はいまも変わらず、今年7月の採択の後にも日本の別所浩郎国連大使が記者団に対し、条約に「署名しない」と明言するなど、頑な姿勢を崩さない。これに対し、広島市の松井一実市長は、きのう8月6日平和記念式典の「平和宣言」のなかで、日本政府に対し「日本国憲法が掲げる平和主義を体現するためにも、核兵器禁止条約の締結促進を目指して核保有国と非核保有国との橋渡しに本気で取り組んでいただきたい」とスピーチした。

 広島で生まれ育ち、ましてや祖父と父が暮らした家が平和記念公園の敷地内にあったという身からすればこの怒りは至極当然のことといえるが、実は吉川晃司はこれ以前から安倍政権に対しことあるごとに怒りを表明し続けてきた。たとえば、「AERA」(朝日新聞出版)16年5月23日号では「年金運用の失敗で5兆円損したとか、川内原発の周辺は地震が起きないとか言ってたけど、ふざけんなよ」と語り、また、「週刊プレイボーイ」(集英社)16年5月30日号では、乙武洋匡氏が自民党から出馬予定であったことに対し(不倫騒動により頓挫)、このように言い切っていた。

「ただ、俺は現政権がでえっ嫌いなもんだから、疑問と残念感は残るんだけど。今、自民党から出るのはやめましょうよって思うだけで」

 もともと政治的な発言が目立つタイプではなかった吉川晃司がこのような発言を行うようになったきっかけは、東日本大震災だった。宮城県出身のスタッフ2人が実家と連絡が取れないということで、彼らを連れて被災地に向かった吉川は、そのまま知人のNPO法人のスタッフに混じり石巻市でボランティア活動に参加する。

 普通、有名人の被災地ボランティアというと、炊き出しなどが一般的だが、水球で鍛えあげ体力に自信のある彼は敢えて瓦礫の撤去作業に加わることになる。そこで見た光景は、吉川の人生観をがらりと変えてしまうものだった。

「おこがましい話ですけどね。僕は被災地で、死ぬまで忘れられない光景をいっぱい見たんです。と同時に、自分の無力さを痛感した。つまり自衛隊の人たちは重機でガーッとやってるし、看護師さんたちは野戦病院状態の中で働いてる。でも、俺はここでできることは何もないんだなと」(「週刊文春」12年4月12日/文藝春秋)

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