横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」⑥

“釣り好き”松方弘樹はマグロの乱獲規制を訴えていた! 犯罪的な漁法の味方をする安倍ら自民党政治家を批判

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 しかし、海と釣りを愛した松方さんの熱い思いを聞いてから8年が経った今も、巻き網漁は野放し状態のままだ。乱獲の拠点は、NHKドラマ『ゲゲゲの女房』の舞台で水木しげる氏の出身地でもある鳥取県境港(境港市)。日本海のマグロ水揚げの大半がこの拠点港に集中するが、鳥取が選挙区の石破茂・元地方創生大臣もまた、マグロを危機的状況に追い込む地元の“犯罪的行為”を放置したままだ。

 昨年1月に書き上げた松方さんの自著『松方弘樹の世界を釣った日々』の中にも、「一度失われた水産資源は、容易には元に戻りません。手遅れになる前に、政治が主導してルールを作る必要があります」という乱獲規制の訴えが綴られている。

 そして「子や孫、子孫たちに、美しく豊かな海を残していく必要がある」として「マグロ基金」設立の意気込みも語っていた。

「僕の夢。必ず実現させたい」
「海に恩返ししたい」

 こう書き記していた松方さんが入院したのは、その1カ月後のことだ。

「美しく豊かな海を取り戻して!」「マグロを守ってくれ!」という松方さんの“遺言”を私たちは重く受け止め、乱獲規制と水産資源保護を実現するために「マグロ基金」を設立、危機的状況に鈍感な安倍首相や石破元大臣ら政治家や水産庁に働きかけていく必要がある。
(横田 一)

最終更新:2017.01.27 11:13

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