憲法9条がノーベル賞をとったら安倍首相は授賞式で何を話すのか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 この間、海外では、9条がノミネートされたことがかなり前から話題になっていた。そして、前述したように、10月3日にはノルウェーのオスロ国際平和研究所(PRIO)が1位に予想した。普通なら、自国の憲法が有力候補になれば、もっとお祭り騒ぎのようになってもいいはずだ。ところが、日本の大新聞やテレビでは、今日になるまで9条のノーベル賞問題をほとんど報じなかった。比較的大きめの記事にした朝日にしても、わざわざ改憲論者の憲法学者の「ノーベル賞は欺瞞」というコメントを入れて、バランスをとっている。

 こうした状況について、民放の記者がこう解説する。

「ノーベル賞を獲ってくれたら別ですけど、その前に9条の問題を大々的にやるのはむずかしいですね。官邸からにらまれてプレッシャーをかけられるのは確実ですし、放映したら、ネトウヨ的な視聴者から『偏向』と抗議が殺到しますから。我々としては、面倒をつい避けたくなってしまう」

 世界では高い評価を得ている憲法が自国ではタブーになってしまった。これが今の日本の現実なのである。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015.01.19 05:07

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

ノーベル平和賞で世の中がわかる

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

憲法9条がノーベル賞をとったら安倍首相は授賞式で何を話すのかのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。伊勢崎馨安倍晋三憲法の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄