強制捜査受けた河井前法相と案里議員は菅官房長官以上に安倍首相のお気に入りだった! トランプ会談に同行、安倍秘書が選対に

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河井あんりTwitterより


「刑事事件として捜査が始まっているので、差し控える」──。公職選挙法違反疑惑が浮上して約2カ月半。昨日15日に広島地検がようやく河井克行・前法相と、妻で参院議員の河井案里氏の事務所に家宅捜索に入ったことから、昨晩、ふたりが別々にメディアの前に姿を現したが、飛び出した発言は説明責任からは程遠いものばかりだった。

 事の発端は、10月31日発売の「週刊文春」(文藝春秋)のスクープだった。昨年7月におこなわれた参院選で案里氏が広島選挙区から出馬、夫の克行氏が選挙を取り仕切り当選を果たしたが、記事ではこの選挙戦において案里氏の陣営が車上運動員、いわゆるウグイス嬢に対して法定上限額である日当1万5000円を超える3万円を支払っていたと報道。運動員の買収行為は公選法で禁止されており、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。また、候補者本人が直接関与していなくても候補者の秘書や出納責任者、親族といった一定の関係者の刑が確定し「連座制」が適用されれば、当選は無効になる。

 そして、ついに昨日、広島地検が強制捜査に乗り出したわけだが、それを受けて報道陣の取材に応じた河井前法相は、冒頭でも紹介したように捜査を理由に具体的なことは何ひとつ語らず。案里氏にいたっては「捜査機関に対して全面的に協力しながら、洗いざらい調べていただき、真実を明らかにしていただきたい」と他人の疑惑のように話し、自民党からの離党や議員辞職を否定。「国会議員をつづけるのはなぜか」という質問には、「日本を変えたいから」と言い出す始末だった。

 公選法違反が取り沙汰されて捜査まで入っている状況で、「日本を変えたい」って……。しかも、昨晩のこの取材も、河井前法相が幹事社に連絡したのは、なんと開始35分前。安倍首相も「桜を見る会」問題でぶら下がり取材に応じると直前に連絡して記者が大慌てになったが、河井前法相も同じ手を使ったのだ。

 これまで説明責任も果たさず雲隠れしておきながら、この態度。さすがにワイドショーもきょうは河井夫妻の話題を取り上げたが、問題は捜査の行方だ。

 すでに昨年末には、河井前法相の選挙でも同じように車上運動員の報酬が「1日3万円」で常態化していたと複数の関係者が証言しており(中国新聞デジタル2019年12月30日付)、さらに〈案里氏が支部長を務める自民党支部が、陣営の一員として選挙運動をした男性会社員に対し、約86万円を支払った疑惑〉も浮上(共同通信2019年12月29日付)。このように疑惑が広がりを見せているだけではなく、そもそも河井氏は前法務大臣であり、これで手ぬるい結果となれば世論の反発も起きやすい。そのため検察側もある程度覚悟をもって捜査に乗り出したのではないかと見られている。

 そしてもうひとつ、忘れてはならないのは、疑惑の焦点となっている案里氏の昨年の参院選は、安倍首相・菅義偉官房長官という政権の2トップが並々ならぬ力を注いで案里氏を当選させた選挙だった、ということだ。

 メディアでは河井前法相が菅官房長官の側近であったことから法相辞任時には「“ポスト安倍”の菅官房長官にも影響か」などと報じ、今回の強制捜査も一部では「カジノ汚職とともに“ポスト安倍”の菅官房長官を陥れるためのもの」などと陰謀論をぶつ向きもあったり、やたら“菅人脈”が強調されている。しかし、河井前法相は菅官房長官だけではなく、というより、それ以上に安倍首相とも密接な関係を築いてきた人物だ。

 現に、河井氏は総裁外交特別補佐を務め、2016年に米大統領選後はトランプが当選すると就任前に河井氏に渡米して地ならしすることを指示。トランプタワーでの安倍・トランプ初会談にも同行するなど、安倍首相は河井氏を買っていたのである。

参院選に河井案里を出馬させ、応援演説、自分の秘書を選対に送り込んだ安倍

  さらに、参院選で河井氏の妻・案里氏が広島選挙区から出馬したのも、安倍首相にとって目障りだった自民党の重鎮・溝手顕正氏を蹴落とすための“刺客”としてだった。

 というのも、広島選挙区選出の溝手氏は第一次政権時の2007年参院選で自民が大敗した際、安倍首相の責任に言及し、さらに下野時代には安倍氏を「過去の人」と発言した人物。昨年の参院選で、自民は表向き“2人区で2人擁立して票を上積みする”としていたが、実際には安倍首相が溝手落としのために子飼いである河井氏の妻を新人として立たせたのだ。

 この事態にもっとも焦ったのは“ポスト安倍”の最有力候補である岸田文雄・自民党政調会長だ。広島は岸田氏の地元であり、岸田派の溝手氏は“岸田の腹心”とまで呼ばれる存在だった。そのため、参院選公示の約1カ月前には岸田氏はわざわざ安倍首相の私邸に赴いて溝手氏の地盤の切り崩しをしないでほしいと頼み込んだというが(「週刊文春」2019年8月29日号)、それでも安倍首相は案里氏の全面支援に回り、自ら案里氏の応援に駆けつけるだけではなく、秘書を広島の案里氏の選対にまで送り込んだのだった。

 安倍首相は岸田氏を傀儡にして次期政権でも権力を維持しようとしているという見立てもあるが、その岸田氏の懇願も無視して、溝手氏への私怨を晴らすために力を注ぐ──。これは安倍首相の本質を端的にあらわすエピソードとも言えるが、ともかく、そうした安倍官邸が主導していた選挙で運動員買収が繰り広げられていたのである。しかも、河井氏が法務大臣に引き立てられたのも、これらの安倍首相のための働きが認められてのことだ。

 ようするに、安倍首相が河井氏を法相に任命した「責任」は相当に重いものであり、秘書を選対に送り込んでいた安倍首相が公選法違反が疑われる選挙戦の実態に目をつぶっていた可能性すらあるのだ。

 来週からはじまる通常国会では、再び安倍首相の任命責任に対する追及がおこなわれることになるだろうが、「桜を見る会」問題やカジノ汚職も含め、安倍政権の実態を徹底的にあぶり出さなくてはならない。

最終更新:2020.10.28 03:04

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