安倍の贔屓で復権の稲田朋美が馬脚! 脱税企業の献金に続き、極右集会で小川榮太郎と報道批判のセッション

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稲田朋美公式サイトより

 先日の内閣改造で、安倍首相の“側近中の側近”として復活を遂げた稲田朋美・元防衛相。周知の通り、防衛大臣時代、自衛隊の日報隠蔽問題などあれだけ未曾有の不祥事を引き起こしておきながら、シレッと自民党の筆頭副幹事長、ましてや首相に助言を行う総裁特別補佐に就任するとは、安倍首相の「ともちん」への愛は異常としか言いようがない。

 そんな稲田筆頭副幹事長だが、さっそく、新たな不祥事が明るみに出た。稲田氏が代表を務める自民党福井県第1選挙区支部が、少なくとも2014〜16年にかけて、脱税事件で有罪判決を受けた建設会社から献金を受けていたことが判明したのだ。報道によれば、稲田氏は返金を検討しているといい、事務所は稲田氏本人と献金をした会社関係者との面識はないはずと説明しているというが、こういうワキの甘さは、相変わらずということらしい。

 さらに、その右翼趣味は1ミリも減っていないどころか、すでにフルスロットルになっている。なんと、稲田氏は来月行われる保守系シンポジウムに参加し、あのLGBT差別論文の小川榮太郎氏と仲良くセッションするというのだ。

 この保守系シンポジウムというのは、11月17・18日に東京で開催される「J-CPAC 2018」なるイベント。アメリカの草野の根右派運動の日本版を謳っており、昨年にはトランプ米大統領の元首席戦略官であるスティーブン・バノン氏が登場したことで話題になった。

 バノン氏が小川氏を聞き手に、「安倍首相は、私が尊敬するリーダーの一人で、そのナショナリズムは本当に素晴らしい」と安倍首相の極右ぶりを絶賛、あまつさえ「“トランプ以前のトランプ”(Trump before Trump)ではないかと思っている」とまともな一般市民からして見れば極めてありがたくないお墨付きまでしたことは、本サイトでもレポートしたとおりである(https://lite-ra.com/2017/12/post-3676.html)。

 昨年、国内から参加した顔ぶれは、評論家の金美齢氏、石平氏、西村幸祐氏、さらに田母神俊雄サンや作家の百田尚樹センセイなど、極右界隈でおなじみのメンバー。今年は、政治家では自民党の青山繁晴サンや、あの甘利明・選対委員長が参加を予定しており、さらに極右政治色がパワーアップしたかたちとなっている。

 主催者側によれば、稲田氏はそのJ-CPAC 2018に参加し、壇上にて観衆を前に、小川氏とセッションを行うようだ。しかも小川氏本人のツイートによれば、小川氏は単なる登壇者ではなくエグゼクティブプロデューサーとして出演交渉やプログラム作りもしているという。ちなみに、J-CPAC 2018の参加者は、小川氏の「新潮45」での論文が大きな問題になってから発表されたもの。しかも、小川氏はイベントの「エグゼクティププロデューサー」として、キャスティングや企画等にも関わっているという。つまり、稲田氏は小川氏の問題を承知のうえで、呼びかけに応じ、セッションに参加するということらしい。

 稲田氏といえば、2、3年前から急にLGBT政策の重要性を口にするようになり、政調会長時代には党の「性的指向・性自認に関する特命委員会」設置を指示するなど、性的マイノリティ問題への取り組みへの積極性をアピールしてきた。

 当然、例の自民党・杉田水脈衆院議員による“LGBTは生産性がない”論文に端を発する一連の差別扇動問題について、小川氏と対峙し、討論するのかと思いきや、どうも違うらしい。

 予定されているプログラムのタイトルは「マスコミ・メディア論:世界を左右する言論戦争の意味を見抜く(偏向報道の実態とメディアリテラシーを高める方法)」。フェイク拡散しまくりの連中が「メディアリテラシー」とは笑うしかないが、内容はなんとなく想像がつくだろう。

稲田朋美と小川榮太郎のテーマはLGBT差別でなく報道批判(笑)

 ご存知のとおり、小川サンは昨年、『徹底検証「森友・加計事件」 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(飛鳥新社)という本で、“森友・加計学園問題は朝日とNHKが共犯のうえで「創作」した”なる陰謀論的分析を開陳し、朝日新聞から提訴された御仁。

 LGBT差別論文で「新潮45」休刊の引き金となったことについても、〈この事実上廃刊に至る新潮社の不可解な動きの裏で、社内外で連携した何らかの組織動員的な圧力、スキャンダル圧力などが新潮社執行部にかけられていなかったどうか〉〈日本は平成30年9月25日をもって、「言論ファッショ社会」に突入したという事にならぬかどうか〉(9月28日「iRONNA」)などと常人には理解不能な抗弁をしていた。

 ようするに、稲田氏がそんな小川サンと一緒になって、「偏向報道の実態とメディアリテラシー」を語ろうというのだ。冒頭くらいは、アリバイ的にLGBT問題にふれるかもしれないが、メインではきっと、稲田氏も自分への批判に対し、やれ「朝日新聞の謀略」「大臣辞任はフェイクニュースのせい」みたいなことを喚き立てて、意気投合するのだろう。

 しかし、こうしてみると、稲田氏のLGBTフレンドリーのアピールもどんどん怪しくなってくる。最近も杉田水脈議員に向かって「多様性尊重こそ保守」と議論を呼びかけるなど、しきりに“自分は違う”アピールをしているが、一方では、身内しか来ない極右イベントで、LGBT差別と女性差別の権化のような小川氏とまったく違うテーマで仲良くセッションしようというのだ。言ってることやってることがバラバラではないか。

 しかし、これは稲田氏だけの話ではない。安倍首相も、一方で「多様性尊重は当然」と言いながら、杉田水脈議員を「素晴らしい」と絶賛して自民党へ招き入れ、騒動後も一貫して「まだ若いですから」と杉田氏を弁護して続けている。

 本サイトでは何度も指摘してきたとおり、杉田・小川のLGBT差別問題は、戦前的な家族観、性差別を国民に押し付けようとしてきた安倍政権の価値観の延長線上に出てきたものに他ならない。

 表向きはどんなにとりつくろおうとも、安倍首相も稲田氏も、その本質は杉田議員や小川氏となんら変わりがないのである。

 もし、稲田氏が「そうじゃない」と言うのならば、イベント当日は、くだらないマスコミ陰謀論なんぞを横に置いて、ぜひ、持ち時間をすべて使ってLGBT差別問題で小川氏とガチンコバトルを繰り広げていただきたいものである。

最終更新:2018.10.16 07:17

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