TOKYO MXが『ニュース女子』打ち切りも他局やネットで番組続行! “DHCがバックにいる”と開き直る出演者

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DHCテレビ公式サイトより


 問題の放送から約1年、ようやくTOKYO MXが『ニュース女子』の放送を3月いっぱいで打ち切ることを決めた。

 批判が殺到した2017年1月2日放送の「沖縄ヘイトデマ」回について、放送倫理・番組向上機構(BPO)が「重大な放送倫理違反があった」と意見をまとめたのは昨年12月のこと。BPOの独自調査では沖縄ヘイトデマ回における嘘のでっち上げや恣意的な取材といった番組制作の実態があきらかになった。朝日新聞の報道によればTOKYO MXはこの批判を受け、番組を制作しているDHCテレビジョンに制作に関与したいと申し入れていたが、DHC側はこれを拒否。その結果、今春の番組改編にあわせて放送打ち切りを決定したという。

 TOKYO MXの判断はあまりに遅すぎるが、それでも番組の打ち切りを決めたことは歓迎すべきものだ。とくにTOKYO MXにとってDHCは最大の大口スポンサーであり(2015年有価証券報告書による)、DHCテレビジョンはDHCの100%子会社。TOKYO MXが制作への関与を申し入れたのも大スポンサーの顔色を伺った精一杯の妥協策だったのだろうが、それを拒否され、放送継続ではなく打ち切りを決断したことは評価したい。

 しかし、ただ手放しで今回の打ち切りを喜ぶわけにはいかないだろう。というのも、『ニュース女子』はTOKYO MXだけで放送されているわけではなく、日本全国で放送されているからだ。

 『ニュース女子』は現在、全国で視聴できるBS11やFOXスポーツ&エンターテイメントのBS放送のほか、地上波では、TOKYO MXと同様に独立局の千葉テレビ、テレビ神奈川、サンテレビ(兵庫県)、びわ湖放送(滋賀県)、奈良テレビ、テレビ和歌山が放送。さらに、フジテレビ系列の岩手めんこいテレビ、秋田テレビ、さくらんぼテレビ(山形県)、石川テレビ、福井テレビ、山陰中央テレビ(鳥取・島根県)、テレビ宮崎、日本テレビ系列の福島中央テレビ、テレビ新潟、テレビ信州、四国テレビ(徳島県)、南海放送(愛媛県)、広島テレビ、長崎国際テレビ、くまもと県民テレビ、鹿児島読売テレビ、TBS系列の青森テレビ、チューリップテレビ(富山県)、テレビ東京系列のテレビ愛知などが『ニュース女子』を放送しているのである。

 しかも、これらの放送局の大半は『ニュース女子』を深夜に放送しているが、なかには平日の9時や10時から流している局もある。つまり、学校が休みの子どもたちといったまだリテラシーが未熟な層が、ワイドショーや情報番組のひとつとしてチャンネルを合わせ、同番組が展開するヘイトデマや歴史修正主義に基づいた情報、差別を助長する主張といったものに接してしまう危険もあるのだ。

「MXがDHCに切られた」とうそぶくニュース女子常連出演者の上念司

 実際、沖縄ヘイトデマ回にも出演していた番組常連の上念司氏は、TOKYO MXの放送打ち切り報道について、こんなツイートをおこなっている。

〈ニュース女子はMXの再送信がなくなるだけで、他の地方局およびネットでの配信は続きます。MXの中の工作員の人、情報リークお疲れ様。残念だけど番組続いちゃうね。というか、逆に君らがDHCに切られたみたいじゃん。他人事ながら心配してるわ。せいぜい広告の営業頑張れよ。〉

 ヘイトデマに加担した当事者の反省もないばかりか、逆に“おれたちにはDHCの金がある”とばかりに、その威光をちらつかせる露骨な開き直り。この男は恥というものを知らないのだろうか。

 しかし、たしかに連中には、歴史修正主義やヘイトデマ拡散のためにどんどん金を出してくれるDHC・吉田嘉明会長というタニマチがついていて、それが強気の理由となっている。

 現に、DHCテレビジョンは、BPOが意見書を出したあとも〈基地反対派の言い分を聞く必要はないと考えます〉〈言論活動を言論の場ではなく一方的に「デマ」「ヘイト」と断定することは、メディアの言論活動を封殺する、ある種の言論弾圧であると考えます〉〈今後もこうした誹謗中傷に屈すること無く、日本の自由な言論空間を守るため、良質な番組を製作して参ります〉という見解を変えなかった。

 このように制作陣は完全に開き直っており、TOKYO MXが打ち切ったところで、番組の姿勢は変わることはないだろう。いや、TOKYO MXがおりたことで、さらに論調をエスカレートさせる可能性もある。

 だが、TOKYO MXの今回の判断が、他局に影響を与える可能性はある。今回、TOKYO MXが大スポンサーの番組の放送打ち切りという決断をおこなったのは、「放送の裁判所」とも呼ばれる第三者委員会であるBPOからの批判を重く受け止めた結果であることは間違いないが、BPOの意見書は、TOKYO MXの考査を「放送倫理に照らして適正に行われたとは言えない」と結論づけている。

 事実、『ニュース女子』を放送していたミヤギテレビは、番組考査で「反対住民らの声がなく内容が一方的」として沖縄ヘイトデマ回を放送しなかった。BPOが指摘した「重大な放送倫理違反」は、同回を放送したすべての局にあったといえるのだ。

 恣意的に事実をねじ曲げてデマを流すような番組を、これ以上、放置していてはいけない。現在、『ニュース女子』を放送している局は、TOKYO MXの判断のあとにつづくべきだ。

最終更新:2018.03.01 09:02

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