山本太郎、参院選への危機感を語る! 日本会議の“草の根”に対抗せよ、と呼びかけ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
yamamototarou_150920.jpg
参議院議員山本太郎オフィシャルサイトより


 5月14日から順次全国ロードショーされているドキュメンタリー映画『わたしの自由について〜SEALDs2015〜』。安保法制に反対し、日本中に“路上から声をあげる”というムーブメントを生み出した学生団体SEALDsの昨年夏の活動にスポットを当てた映画だが、渋谷アップリンクで行われた先行上映に“あの男”があらわれた。政治家として安保国会で孤独な戦いを繰り広げた、参議院議員の山本太郎だ。

 山本氏が登場したのは今月8日のことで、本作の西原孝至監督、SEALDs・本間信和さんと映画上映後のアフタートークにゲストとして登場。SEALDsは国会の“外”で声をあげつづけたが、山本氏は国会という“内”において、喪服姿で数珠を手に焼香をあげるというパフォーマンスやひとり牛歩を展開したが、トークではそのときのことを問われ、「ひどい状況ですよ。2ちゃんねるとかの誹謗中傷みたいなのが生で聞ける、みたいな」と語り会場の爆笑を誘うなど、いつもの太郎節全開だった。

 しかも山本氏は、あの“因縁の議員”とニアミスしたことについても暴露。それは、参院特別委での強行採決の際、反対する野党議員にパンチを見舞うという醜態をさらしたくせに、山本氏の“焼香パフォーマンス”を「品がない」などと非難した“ヒゲの隊長”こと佐藤正久議員だ。

 ふたりが鉢合わせしたのは、先日行われた北海道での衆院補選後、エレベーターでのこと。ふたりきりの密室で「何を喋ったらいのか」と考えた山本氏は、北海道補選の結果について「強いですね、自民党〜」と話しかけたところ、ヒゲの隊長は意外にも(?)冷静に選挙結果を振り返り、「なかなか厳しい戦いです」と語ったという。

 このエピソードを山本氏が明かしたのは、もちろん7月に行われる参院選への危機感からだろう。

「勝ったほうがいちばん謙虚なんですよ。(中略)勝っても向こうは全然気は緩んでない。逆に、次をどう勝っていくかってことを非常に深めていっているという印象でしたね」(山本氏)

 現在、SEALDsは「安全保障関連法に反対する学者の会」や「安保関連法に反対するママの会」などとともに市民連合を結成、安保関連法の廃止や立憲主義の回復などを掲げ、野党共闘を呼びかけている。その成果もあり、参院選の1人区では野党候補の1本化が進んできている。

 一方、山本氏は「ほんとうは3人区くらいまで調整できる(のが理想)」としつつ、現在の政治状況ではそのハードルが高いことと「わたしたちみたいなミニチュアの政党も1人区以外は“仁義なき”っていう戦いになっていかないと比例で票が積み上げられない」と、現実の厳しさを吐露。その根にあるのは、「党がもっている組織票、企業とかと合わさった組織票がないと(選挙に)受かれない」という問題ではないかと述べた。

「市民がそれに変わるような横のつながりをつくって、『おれたちの票田でお前は勝負しろよ』『お前を政治の舞台に送っているのはわたしたちだぞ』『見ろ、これだけの人が支えているんだ、あなたを』という。(いまは、そういう)思いきり人びとのための政治をやってくれというような安心できるバックグラウンドがほぼない、と言ってもいいと思うんですね」(山本氏)

 そうした状況をふまえた上で、やはり山本氏は“草の根”の重要性を訴える。

「草の根しかないですよね。テレビ、民放は企業のものだし、NHKは官邸のものでしょ?(会場笑)
 ぼくみたいな難しいこと知らない人間が政治のなかにいて、政治のこと喋ると、意外とみんな怒ってくれるんですよね。『そんなひどいんですか?』って言う。そういう人を増やしていくしか方法がなくて、『あなたひとりで何票まで拡げられますか?』『あなたがここに入れたほうがいいよ、という提案を誰かにした場合、何人の人の票を集められますか?』ってことを最大化していく以外なくて」

 そして、いまその運動をやっているのが「日本会議だったりとか、公明党だったりとか、経団連だったりとか」と、山本氏は具体名を挙げるのだ。

「命賭けてますよ。そりゃそうですよ、その自分たちが送り込んだ代理人が、ルールをつくるわけだから。結局、自分たちに利益が還元されるわけだから。それが約束されているんだから、超本気ですよ。お金もマンパワーも全力で出すっていう方向性だと思うんですよね」(山本氏)

 いまの状況を変えるためには、草の根運動が重要──。本サイトでは昨年9月、安保法が国会で可決・成立された直後に山本氏にインタビューを行い、そこでも山本氏は同じように草の根で戦うことの意味を語ってくれたが、当時よりも状況は悪化している。山本氏は「情報が統制されていって、余計なことを言う人たちに対して強烈なバッシングというか弾圧がはじまるような」と危機感を口にしたが、実際、「余計なことを言う」キャスターたちは次々に降板に追い込まれた。1年も経たないうちに、山本氏が危惧する“情報統制、言論弾圧”の国へと近づいていっているのだ。

 また、そうこうしているあいだにも、与党は今国会でもひどい法案を通そうとしている。そのひとつが、先日強行採決された「刑事訴訟法」だ。山本氏はこの刑事訴訟法の危険性にも目を向ける。

「盗聴し放題になるんですよ。それだけじゃなくて、たとえば取調室の録音・録画が一部だけやるっていう話なんですよね。(中略。録音・録画を)とるもとらないも、全部とるのか一部とるのかって、そこらへん決めるの誰なんだよ、って話です。(決めるのは)捜査するほうですよね。だとしたら、間違った情報が提供される可能性が高いわけだし。あと(この法案では)司法取引、『お前、助かりたいなら違う奴、売れよ』っていうことが実現する。この性格が違う3つがひとつの法案になって出てくるんですよね」
「参議院の最前列に座って、もう夏で3年になるんですけど、そこで感じることはほんとにとんでもない速度でこの国は破壊されていっているんだなってことなんですよね。金儲けにつながることはすぐ法案も通るし、逆にみなさんの命を守ることとかに関することはほとんど法案にさえ上がってこないっていう状況です。
 完全に方向は決まっている。新自由主義っていうものの最先頭に立つということははっきりしている。企業のための政治しか行われない。みなさんの税金は横流しされるために存在しているんだと。それ以外のことはすべてコストと見られる。生きること、生きている人びとがコストとして扱われていく。それがもっと加速していくというのが、いまだと思うんですね」(山本氏)

 だが、そんななかにあっても、山本氏は「この状況はみんなで変えられる。非常に明るい未来じゃないですか、これ」と明るく語る。

「今年の夏の結果、その先の結果で、自分の思う通りにならなかったとしても、決して気を落とさないでください。何十年、何百年という支配体制を変えていくためには、デイステップ、ステップバイステップでいくしかないんだよな、ってね。意外とね、楽観的にね。これ、みんなが変えようと思えば変えられるじゃないか、っていうくらいに、ぼくは考えているんですよね。バカが国会議員になるとマズいですよね(笑)」(山本氏)

 みんなが変えようと思えば変えられる。もちろん、これを実現することが難しいということも、山本氏はわかっているはずだ。それでも、希望はある。それはたとえば、『わたしの自由について』というドキュメンタリーに刻みつけられている昨年夏のSEALDsの活動とその広がりを見れば、たったひとりでも第一歩を踏み出すことが大きなうねりになることを証明しているだろう。

 ちなみに、山本氏はこの映画を観て「2回ぐらい泣いてしまった」と語ったが、そのうちのひとつは、この日、ともに登壇した本間さんの演説だったという。本間さんのそのスピーチとは、日本国憲法の前文を読み上げたあと、「これは、おれの言葉なんだよ。これは、おれ自身の言葉なんだよ」と訴えるものだ。

 それは、これほど日本国憲法は胸に響くものなのかというほどに言葉が迫ってくる名スピーチだが、7月の参院選では、こうして主体性をもってこの国の政治と向き合う、そうした“草の根”を拡げる必要がある。そのためにも、この映画をひとりでも多くの人の目に焼き付けられることを願いたい。
(編集部)

最終更新:2016.05.21 12:55

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

山本太郎、参院選への危機感を語る! 日本会議の“草の根”に対抗せよ、と呼びかけのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。山本太郎編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 安倍昭恵が「桜を見る会」にビジュアル系やトンデモスピ仲間を招待
2 田崎史郎のいない素晴らしい世界
3 徴用工問題で日本の元外務官僚が「韓国に100%の理、日本に100%の非」
4 「桜を見る会」名簿問題で菅官房長官の会見が支離滅裂!
5 菅原経産相辞任で田崎史郎不在の『ひるおび!』が政権批判
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 田崎史郎と三浦瑠麗が『朝生』で無理やりすぎる安倍政権擁護連発!
8 ジャパンライフの広告塔に田崎とNHK島田も
9 安倍官邸が74億円の官房機密費使用!安倍応援団の手にも?
10 田崎史郎が御用批判に失笑の言い訳
11 安倍の成蹊時代の恩師が涙ながらに批判
12 「桜を見る会」ジャパンライフ招待問題にマスコミが消極的な理由
13 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
14 安倍晋太郎が山口会長に「金儲けの秘訣を教えて」と懇願した夜
15 安倍首相が「桜を見る会」国会答弁で下劣言い訳を連発
16 安倍政権が消費者庁のジャパンライフ立入検査ツブシ、内部文書が
17 維新応援団・野村弁護士が懲戒、橋下徹にも請求が
18 警視庁捜査、ジャパンライフと安倍政権
19 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(後編)
20 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
1 久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2 安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4 明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5 『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6 『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7 『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8 文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9 埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10 安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11 菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13 安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16 『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17 GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20 『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄