パナマ文書公開でさらに日本人の名前! ホリエモンなど富裕層の「普通の節税」「合法」キャンペーンに騙されるな

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国際調査報道ジャーナリスト連合が公開しているパナマ文書のウェブページより


 楽天の三木谷浩史会長兼社長に、警備大手のセコムの創業者(飯田亮氏ら)、コーヒー飲料大手UCCグループ代表者(上島豪太氏)、安倍首相と個人的にも非常に親しい関係にあり、首相自ら内閣官房参与に抜擢した加藤康子氏……。「今世紀最大級の金融スキャンダル」とも評されるパナマ文書により、日本でも、ボロ儲けしたカネをタックスヘイブンに還流させることで租税回避しようという富裕層の動きが白日の下に晒され始めている。

 4月にはその一部が公開されていたが、さらに詳しい一部情報が、5月9日午後2時(日本時間10日午前3時)に国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)のホームページ上で公開された。

 その結果、日本在住者や日本企業が役員や株主になっているペーパーカンパニーは延べ約400社にのぼり、新たに大手商社などの名前が確認されたという。他にも、誰もが知っている経営者、さらには暴力団や政治家の名前もあるのではないかといわれているが、一方で、富裕者、企業、政界関係者からはタックスヘイブンへの投資に対して「合法的な節税」「普通の商行為」という弁明の声が上がり始めている。

 名前の上がったセコムやUCCも一様に「合法」であることを強調しているし、ホリエモンこと堀江貴文氏は以下のような暴論をツイート。論議を呼んでいる。

「パナマ文書のどこにニュースバリューがあるのかさっぱりわからん。普通に個人として無駄な税金納めないのって普通じゃね?」

 ホリエモンの場合、世間を騒がせたライブドアグループの証券取引法違反事件の際には、タックスヘイブンのひとつ、英領バージン諸島のダミー法人を駆使していたことが明らかになっており、この程度なら「普通」という感覚なのかもしれないが(失笑)、いずれにしても富裕層の側から「租税回避行為は問題にはあたらない」というキャンペーンが展開されはじめているのだ。

 そして、この動きに合わせるように、マスコミも、「租税回避地は税負担を軽くするのに好都合な場所とされるが、法人設立自体に問題はなく、事業が目的の場合もある」(共同通信5月6日付)という言い訳を記事に入れるなど、追及がどんどん及び腰になっている。

 しかし、タックスヘイブンを使った租税回避行為はけっして、「節税」などではない。個人はもちろんのこと、法人設立の場合でも、日本国内で本来負担すべき税金を逃れていることには変わりはない。租税負担の公平性の原則からすると、明らかに問題があり、直接取り締まる法律がないだけで、限りなく不法行為に近いといっていいだろう。

 しかも、タックスヘイブンでは実体のないペーパーカンパニーを設立することができ、脱税や粉飾決算、資金洗浄の温床になっているのだ。

 6日、パナマ文書をリークした人物「John Doe」(身元不明の人物を表すときに一般的に使われる仮名)が声明文を出したが、この中でもパナマの法律事務所モサック・フォンセカのやっていることは「不法行為」であると明言し、司法当局がパナマ文書を分析すれば、「何千件も起訴されることになる」と指摘している。

「デジタル化する革命(The Revolution Will Be Digitized)」と題された1800
語に及ぶこの声明文で、告発者は、所得の不平等が現代の特徴的な問題のひとつだとして、「文書の内容について十分に知るうちに、そこに描かれた不正の規模に気付いたため」と、パナマ文書を公開した目的を語り、「直接雇用であれ業務委託という形であれ、いかなる政府や情報機関のためにも働いておらず、過去にもそうしたことはない」と特定の政治目的やスパイ説も否定している。

 そして、パナマ文書が単なる「合法的な」スキャンダルに矮小化されているとして、こう憤るのだ。

「これまでの支配的なメディアの言説は、制度のなかで許されてきた合法的なスキャンダルにばかり焦点をあてている。たしかに、許されている行為でもスキャンダラスであれば、変わらなければならない。しかし、私たちはもう一つの重要な視点を失ってはならない」
「もう一つの重要な要素とは、(パナマ文書を作成した)法律事務所の創始者、従業員らが世界で無数の違法行為を繰り返し行っているということだ。彼らは知らなかったと公然と弁解するが、パナマ文書は詳細を承知の上だったこと、故意の不法行為だったことを明らかにしているのだ」
「彼らは特別扱いをされることなく、適切に訴追されるべきなのだ」

 告発者はスキャンダルどころか、国際的な刑事事件だと告発しているわけだ。しかし、日本のだらしないマスコミにこうした不正を本当に追及する覚悟はあるのだろうか。

 すでに、菅義偉官房長官は「政府としては調査しない」と明言し、マスコミをけん制。マスコミの側も、前述したようにICIJのパナマ文書分析プロジェクトに参加している共同通信ですら、明らかに及び腰になっている。このまま尻すぼみにならないことを祈りたいところだが……。
(小石川シンイチ)

最終更新:2016.05.10 08:11

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