伊集院光が賭博問題への野球界の対応を批判!「開幕しちゃおうよみたいな空気になってるけど何も解決してない」

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『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』HPより


 今月22日、野球賭博への関与が取り沙汰されていた高木京介選手の処分が発表され、巨人からの契約は解除されたものの、永久追放などではなく、1年間の失格処分になると結論が出た。

 福田聡志、笠原将生、松本竜也の3選手が無期限失格の処分をくだされていることに比べれば軽い処分となった。その理由について、日本野球機構の熊崎勝彦コミッショナーは、約10日間で賭けるのを止めたことや、高木選手が真摯に反省していることなどをあげた。

 おそらくこの幕引きにより、再びもちあがった野球賭博問題は、「声出し」や高校野球くじ問題もろとも、うやむやになってしまうだろう。

 また、今回の高木選手に関しては、日本野球機構(NPB)が野球賭博常習者と認定した飲食店経営者(B氏)と交際していた事実は認められないとしたため、このB氏に関わる問題も報道される機会は減っていくのではないだろうか。

 テレビやスポーツ紙も、今月25日のペナント開幕を間近に控え、この賭博問題から目を背け、オープン戦や戦力分析の話にどんどん話題を移していっている。

 しかし、本当にそれで良いのだろうか? 自分で草野球チームを立ち上げるほど大の野球ファンとして知られる伊集院光は、21日深夜放送の『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)で、そんな世論の流れに対し疑問の声を投げかけている。

「『毎日もう野球のことばっかりだから、開幕しちゃおうよ』みたいな、『そういうのはもう飽きたでしょ』みたいな空気になってるけど、『え? 根本のやつなにも片付いてなくない?』っていう。その、B氏が誰なのかもなにも、全然なにも片付いてないまま、いまもう話は声出しの話にすげえなってるじゃんか」

 そのとおりだろう。昨年10月に野球賭博問題が発覚してから時が経っても、結局その賭博の真相にはまったく迫ることができていない。先日の会見でも巨人側はB氏について「昨年のNPBの調査委員会の調査の過程で野球賭博常習者であることが判明するや、その後のNPB調査委員会の呼び出しに応じない一方、「週刊文春」に対してはさまざまな情報提供を行っているとみられます」と発言。B氏とはまともなコンタクトをとることができていないと明かしている。実際、高木選手の賭博への関与を巨人側が知るのは、「週刊文春」(文藝春秋)からの取材がきっかけだった。ほかにも賭博に関与した選手がいるかもしれないが、このような状態ではもはやその真相は薮の中だ。スポーツ紙記者も心配げにこう話す。

「というよりNPBや巨人、スポーツマスコミもあえて深く掘り下げないでいるようです。問題は『文春』が何をつかんでいるかだけ。B氏が『文春』に話しているのは高木のことまで、という情報をつかんで、これで事件を幕引きさせようと考えたようです。B氏は情報を小出しにしているだけで、まだままだ隠し玉を持っているという話もあるのに、大丈夫なんでしょうか」

 また、問題は「声出し」や高校野球くじに飛び火しているが、この問題に関しての球界の対応についても、伊集院は問題点を指摘する。

「「声出し」っつって、始まる前に『今日も頑張って行きましょー!』みたいなやつを言った人は勝つとお金がもらえますみたいなシステムあるじゃないですか。俺の見てる世の中の風潮では、『あれぐらいはしょうがないよねー』っていう風潮になってる、みんなもずっとやってきたわけだしって。で、野球ファンとして、まあまあそうなのかなと思う一方で、本当に良いのかどうか、警察なり、あれが本当にありなのかどうかを裁くところの人が見解を示してくんないと、野球協約で良いとか悪いとかの話じゃないじゃん。あれが賭博行為じゃないんなら、今年から俺も草野球チームでやるよ。あれをさ、プロ野球が堂々と『賭博行為じゃないから大丈夫です』って言ってて大丈夫なの?って。俺は野球の味方だよ、野球が大好きだよ。だけど、そこははっきりしなきゃいけねえんじゃねえのとか」
「『(「声出し」とか)そういう些細なことみたいなのがいっぱい出てきましたね、最近』ってとこで押し切ろうとしてて、そのなかに高校野球くじみたいなのが入ってんじゃん、え、それ些細なことなのっていうのと」

 法律の専門家からは、「声出し」にからむ金銭授受の行為が賭博罪にあたるのではとの指摘がなされているが、球界側も世間もこれらの行為を八百長には結びつかないとして、責任問題などは追及しないような流れとなりつつある。しかし、議論の焦点は八百長に結びつくかどうかではなく、これが賭博罪にあたるかどうかだ。この問題についても、本当にうやむやなままで開幕してしまっていいのだろうか?

 問題が山積しているのにも関わらず、その検証作業を終えぬまま開幕してしまうことで話を風化させてしまおうとする球界の姿勢に疑問を唱えるのは伊集院だけではない。スポーツ評論家の玉木正之氏は「そもそもきちんと調べているのかも疑問だ。時間が経って周りが忘れることを待っているようだ」と話し、ノンフィクション作家の長田渚左氏は「ちょっとした賭けが蔓延する中で、球界や球団が開幕ありきを念頭に処分や発表をしているようで納得できない。こうした行為が八百長につながる可能性もあり、球界の歴史の中でも今回は特に危機的局面。それなのに、臭いものにふたをするような対応だ。本来であれば1、2試合は無観客試合にし、討論の場を持つなど、球界全体のモラルを見直すための真剣度を見せるべきだ」と警鐘を鳴らしている(玉木氏、長田氏両者のコメントとも3月23日付「産経新聞」より)。

 今回の野球賭博問題に関しては、いまのところ「八百長」問題には発展していない。しかし、もしも高木選手以外にも賭博問題に関わっている選手がいて、そのまま開幕してしまえば、この問題はさらにこじれることになる。伊集院は前述のラジオ番組でこのように語っている。

「いまのところ八百長問題に発展してないこのプロ野球の賭博問題が、いまのままふたをしちゃうと、おそらく、やったことを知っている黒い勢力側と、言ったらいまからでも追放されるっていう選手っていうことになる。これがなにをさせられるかって、一目瞭然でしょそんなの」

 伊集院のこの警告はオーバーな話ではない。この機会に膿を出し切らなければ、それこそプロ野球は闇社会の餌食になってしまうのではないか。
(井川健二)

最終更新:2017.11.24 09:16

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