ヒロミも坂上忍も敵じゃない! 有吉弘行の強さの秘密がわかる名言

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『毒舌訳 哲学者の言葉』(有吉弘行/双葉社)

 坂上忍にヒロミと、このところ毒舌キャラが再ブレイクしていることで、一部で話題になっているのが、同じ毒舌キャラの有吉弘行への影響だ。最近も、ネットニュースが「有吉 ヒロミに危機感」という記事を配信したばかり。この報道に対して、有吉本人はラジオ番組でキレ気味に完全否定していたが(たしかにはるかに年も芸歴も上の坂上やヒロミを“ポスト有吉”と称するのはおかしい)、実際、有吉人気はそんなことではゆるぎそうにない。

 毒舌や悪態で人気に火がついた有吉だが、その根底にあるのはおそろしく地に足のついた考え方だ。過激なまでに保守的と言っていい。

『毒舌訳 哲学者の言葉』(有吉弘行/双葉社)は、ニーチェやサルトルら哲学者の名言に対して有吉が独自の解釈を披露し、最後に自ら名言で締めるという構成の本である。この本を見ると、有吉のきれいごとを超えたあけすけなまでの保守性がよくわかる。

「世の中、金があれば強く生きられる!」

「世の中、金より大事なことがある(だからタダで働かない?)」という呼びかけはいつだってフワフワしていてうさんくさい。そんなことじゃないんだよ、金なんだよ、金というのが有吉の考え方だ。ほかにも「金の奴隷になることを恐れず」という名言もある。

「自分の身の丈よりひとつ下の生活をしろ!」

 この言葉は“アメリカ建国の父”と呼ばれるベンジャミン・フランクリンの名言「借金して明日起きるより、今夜食わずに寝よ」に通じるものがある。有吉からしてみれば、見栄を張ってカードでブランドものを買ったり、消費者金融で借金してパチンコするような連中は大バカなのだ。

「いざというときのために地道に500円玉貯金」

 この言葉など、凄みすらある。億万長者となったはずの有吉だが、何か欲しいものを買うときは500円玉貯金の貯金箱がいっぱいになったときと決めているのだそうだ。さすがにもうちょっと浪費してもらわないと、日本経済が回らないような気がしてくるが、有吉にしてみれば「知るか、バーカ」というところだろう。

「やらなきゃ死ぬからやるのが仕事」

 仕事に関する名言も多い。仕事はやりがいを求めてやるのでなく、やらないと貧乏になって死んでしまうから目の前の仕事をやるだけ。「やんなくても一生喰えるっていうぐらいの金持ってりゃ、やらないと思うんですよ」と有吉は語る。でも、そんな金はどこにもない。だから、「やっぱり生きるためには仕事するしかないです」。

「下積みが長いのはその仕事が向いていない証拠」

 仕事で何かの下積みを続けている人にとっては、ドキッとする言葉だろう。「僕は世の中で一番無駄なものって『下積み』だと思うんですよね」「本当に仕事できるヤツは、もうとっくに芽が出てるよって」。この考え方は、「やらなきゃ死ぬからやるのが仕事」に通じている。つまり、仕事に無駄なロマンを求めないということだ。

「“俺なんか無理だ”と思えば楽になる」

 有吉は仕事がなくて金に困っていたとき、「これじゃ結婚できねーな」「子供も養えないな」と「結構まとも」なことを考えていたのだという。考えれば考えるほど辛くなり、落ち込んではまた辛くなるの繰り返し。では、その心理状況から有吉はどうやって抜け出したのだろうか? 答えはこうだ。「『自分は普通なんだ』って思うのをやめました」。普通の人なら結婚ぐらいするだろう、自分も普通の生活ができるはずだ。しかし、その思いが自分を追い詰めている。それなら、一度楽になって吹っ切れてから、目の前の仕事に励めばいい。いつか結婚できる相手が現れたら、そのとき結婚すればいいんだから。

 バブルなんかに踊らされず、過激なまでに保守的なのが有吉の強さなのだろう。逆に何かに踊らされている連中を地に足をつけたままじっと観察し、タイミングよくカウンターを放つのが有吉の芸風なのだ。

 とはいえ、本人からすると「前と同じように下ネタも悪意もまきちらしてますけど、最近は勝手にみんな、いいように解釈してくれるんですね」とのこと。まさに今回の原稿のことですね。すみません。
(大山くまお)

最終更新:2018.10.18 05:23

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毒舌訳 哲学者の言葉 (双葉文庫)

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