古舘伊知郎の後任に浮上! 安住紳一郎の報道に耐えられない弱さ…上層部の顔色窺いスタッフを怒鳴り散らすと悪評

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『安住紳一郎の日曜天国』HPより


「(テレビ朝日の早河洋会長が)『絵を描いてよ、自由に』と言ったわりにはものすごく不自由な12年間でございましたけれども」

 ──『報道ステーション』(テレビ朝日)降板記者会見の席上で、溜め込んだ鬱憤を晴らすようにこう言い放った古舘伊知郎。「(テレ朝から)慰留してくれたのはほんとうに感謝」としながらも、冒頭で紹介したように早河洋・テレ朝会長への嫌味を口にしたり、「スタッフもイヤな顔してるんでやめるんですけど」と述べるなど、そこかしこにフラストレーションの大きさを感じさせる内容だった。

 しかし、問題は後任の人事だ。これまでも何度も古舘の降板は囁かれてきたが、そこで取り沙汰されてきたのが宮根誠司説と羽鳥慎一説だった。が、ここにきて一気に浮上してきたのが、TBSの看板アナ・安住紳一郎の名前だ。

「これまでも、バーニング系に移籍して『報ステ』をやるという噂は流れたことがありますが、たんなる噂の域を出なかった。でも今回の安住起用説はテレ朝の重役クラスから洩れ伝わってきている。その点がどうも気になりますね」(スポーツ紙記者)

 たしかに安住の場合、宮根や羽鳥よりも“意外性”“注目度”は大きい。本人にとっても、TBSを退社しフリーに転身するには、これ以上のタイミングはないだろう。

 だが、この安住起用説に対して顔を曇らせるのが、TBSの現場スタッフたち。しかも、「安住さんが辞めたらTBSの顔がいなくなる」などと心配しているのではない。「あの人に伝統ある報道番組の看板なんて、とても務まらない」と口をそろえるのだ。

「もちろん、アナウンサーとしての技術は評価しています。咄嗟の判断力もあるし、番組司会にあたっては細かくチェックを繰り返す。すごく真面目だと思う。でも、その分すぐにイライラして、ストレスを下の人間にぶつけるんです。だから現場での評判はよくない」(番組制作スタッフ)

 安住といえば、『さんまのからくりTV』の“替え歌”コーナーの司会ぶりなどバラエティ番組で注目を集めて人気アナ入りを果たしたが、本人は「報道」志望。バラエティから引っぱりだこのなか、「報道をやらせてほしい」と泣いて直談判したというから、ニュース番組に相当な思い入れがあるのはたしかだ。

 しかし、そうしてキャスターに起用された『新・情報7days ニュースキャスター』(TBS)では、安住の“負の面”が露わになってしまった。

「とにかく上層部と視聴者からの評価を気にするんです。『嫌われるんじゃないか』と神経をすり減らしていて、とくに第一回目の放送直前なんて、現場スタッフを次から次へと怒鳴り散らしていた。それを見ていたたけしさんが呆れて『アンタが仕事ができるのはよくわかったから』と諌め、ようやくおとなしくなったということがありました」(同前)

 つまり、いくら本人が報道を志向しても「性格上、向いていない」と言うのだ。古舘も多いときには1日600件ものクレームの電話が入り、「そういうときはヘコみます」と語っていたが、「そんなの、安住さんに絶対に耐えられるはずがない」と前出のTBS番組制作スタッフは苦笑いを浮かべる。

 だが、これは同じく後任が噂されている羽鳥慎一とて変わらない。というのも、羽鳥も安住と同様に「視聴者に嫌われることを極端に恐れている」というのだ。今度はテレ朝に出入りする、別の番組制作スタッフがこう証言する。

「羽鳥氏はもめ事が嫌いなんですよ。『モーニングバード』だって、本人はやりたくてはじめたわけじゃなく、“恩があるからつづけている”と話していたくらい。もちろん恩っていうのは、独立の面倒を見てくれたバーニングのこと。ジャーナリズム云々なんて興味ないんです。現に、コメンテーターが政権とか原発批判などのヤバそうな問題にふれると、あからさまに動揺して話題をスルーする(笑)」

 ただ一方で、「最近の羽鳥さんは変わった気がする」という声も聞かれた。テレ朝関係者もこう話す。

「9月に『モーニングショー』にリニューアルする前くらい、安保法案が盛り上がっていたあたりから、わりとしっかり自分の言葉を喋るようになった。会議でもこれまでは自分の意見なんて言わなかったのに、最近は積極的。本人的にはリニューアルにあたっての方向転換だったのかもしれないけれど、結果、視聴率も上がっている」

 この羽鳥の変化は、もしや『報ステ』への布石なのでは?という気もするが、証言者は「それはないと思う。視聴率が上がっている以上、スタッフが手放さないでしょう」と言う。

 では、宮根というラインはどうなのか。古舘が降板を発表した当日の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)では、冒頭から「『報道ステーション』です。あ、間違えちゃった!」とはしゃぎ、「僕はテレ朝からの電話待ちです」「(ジャーナリストとしての)生き方なんかないわ〜! 日々暮らすに一生懸命や!」とおどけていたが……。

「いや、それがもっとも恐ろしい人事です(笑)。だいたい『ミヤネ屋』に安倍首相が生出演した日の放送や、政治絡みの話題を扱うときの司会ぶりを見ていれば、報道にもっとも向いていないキャスターであることは明らか。『報ステ』が“安倍政権のためのヨイショ番組”になるのは目に見えている」(政治部記者)

 だが、話を聞いてきたテレビ業界のスタッフ、関係者たちが危惧するのは、「宮根が後任という、その笑えない冗談が現実になる可能性があること」と話す。

 本サイトでもお伝えしたように、今回の古舘降板の理由にはテレ朝・早河会長によるプレッシャーがあったといわれている。そして、早河会長の裏には距離を縮めてきた安倍首相本人の意向、そのふたりを繋いだ見城徹・幻冬舎社長の存在がある。

 さらに見城社長がバーニングの周防郁雄社長とも昵懇の仲であることは有名だが、周防社長は宮根独立の黒幕であり、宮根のために用意したプロダクション「テイクオフ」に羽鳥も所属している。今回、古舘降板の第一報を打ったのが幻冬舎とバーニングがリーク先にしているスポーツニッポンだったことから、『報ステ』後任人事にも見城社長とバーニングが深くかかわるのではと見られているのだ。

 これが何を意味するかといえば、宮根も羽鳥も同じように後任となる可能性は高い、ということ。しかも安住にもバーニングが独立画策に動いているという情報もある。ようするに、古舘の後任人事には、キャスターに適任かどうかという点よりも、芸能界の力学のほうが強く働いているというのだ。

 ──思えば、久米宏の後任が古舘伊知郎だと発表された際も、「プロレス実況者に報道が務まるか」という批判的な声は大きかった。だが、そうしたなかで古舘は健闘した。降板記者会見でも「(キャスターとは)権力に対して、生意気な言い方ですけど警鐘を鳴らす、権力を監視する。監視機関であるというのは報道番組が担っていると思います」と口にしたように、彼は少なくとも“ジャーナリストの矜持”をもっていたのだろう。

 しかし、視聴者から嫌われないか、上層部から睨まれないかと弱腰の安住や羽鳥、露骨に権力にすりよるお調子者の宮根らに、とてもじゃないがそんな確固たる信念があるとは思えない。とくに『報ステ』は安倍政権から徹底的にマークされている番組。官邸からクレームでも入ろうものなら、すぐに白旗を上げてしまうだろう。

 そう考えると、この3人などよりも、『ワイドナショー』(フジテレビ)で中韓との平和外交路線を望み、果敢にも9条の必要性を訴えたSMAPの中居くんのほうが、本サイトとしてはよほど適任にも思えるのだが……。
(本田コッペ)

最終更新:2015.12.28 01:10

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