安倍首相は「辞任」報道でもお友だち記者優遇! 今回はNHKの岩田明子がスクープ、前回はTBS時代の山口敬之が……

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フェイスシールド飲み会開催のNHK原政治部長が「安保法制と消費増税が安倍首相のレガシー」と

 原政治部長は、安保法制をレガシーとする理由として「賛否が割れて結論が出しにくい問題に一定の結論を出してきたこと」などと述べたが、安保法制はまさしく、それまでの憲法解釈を覆した明確な憲法違反の法案を強行採決で押し切った“安倍政権の暴走・強権性”を象徴するものだ。それをレガシーと呼び、あれだけ国民から反対の声があがったというのに「一定の結論を出した」などと評価するとは……。

 原氏といえば、まさにその安保法制審議で安倍首相が質問にまともに答えないゴマカシ答弁を続けて批判を浴びている最中、『NW9』で「きょうの討論で、安倍首相は政府の立場を平易に国民に伝えることに力点を置いていたように感じました」と発言して視聴者をあ然とさせたり、『クローズアップ現代+』が加計問題で萩生田光一官房副長官による文科省への圧力文書をスクープしたときにも、「(国家戦略特区の手続きに)間違いが起きるはずがない」「規制を緩和したくない文科省」など手書きのフリップを持ち込んで、官邸の反論をそのまま垂れ流すように解説をおこなったような人物だが、その忖度体質は最後まで変わることはなかったのだ。

 原政治部長は、前述した28日放送の『NW9』で「安倍政権の功罪」の「罪」として「忖度の広がり」を挙げ、「強い政権だからこそ、自民党内ですとか霞が関に忖度が広がり、それが結果的に政権を苦しめるような状況を招いてしまった」などと解説。安倍政権が悪いのではなく、政権の強さゆえに忖度が横行してしまったとまとめていた。だが、その忖度は自民党や霞が関だけではなくNHKにも、とりわけ政治部に蔓延しきっているものだ。そうやって視聴者である国民ではなく「強い安倍政権」だけを見て報道をおこなってきたことの反省が、NHKにはまるでない。28日は、そのことがはっきりとした1日だったと言えるだろう。

 そして、これはNHKだけにかぎった問題ではない。多くのメディアは辞意表明会見後、NHKと同じように安倍首相の功績とやらを強調するだけで徹底した批判をおこなわないまま、次期総裁の話題に終始しているからだ。このままでは安倍首相が辞任しても、安倍首相が骨抜きにしてしまった「報道の自由」「権力の監視」をメディアが取り戻すことはできそうにない。

最終更新:2020.08.30 01:44

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