自民党のネット誹謗中傷対策のメンバーに絶句! 委員長の平井卓也議員は福島瑞穂議員に「黙れ、ばばあ!」と匿名で書き込み

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平井卓也公式サイトより


 とんでもない動きが出てきた。女子プロレスラーの木村花さんが亡くなったことを受けて、自民党が「インターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策プロジェクトチーム」を立ち上げたが、その会合で、投稿者の情報開示どころか、匿名投稿の規制や侮辱罪などの厳罰化を求める声があがっている。

 ようするに、木村さんの死以降、ネット上の誹謗中傷への批判が盛り上がっていることを利用して、自民党は言論規制、匿名での権力批判封じ込めに乗り出したということだ。

 しかし、議論がこうした方向に歪められていくのは最初から明らかだった。何しろ、前述の自民党「ネット上の誹謗中傷対策PT」座長に就任した三原じゅん子参院議員は〈インターネット上の匿名での誹謗中傷の人権侵害に対して、政治家として動き出します〉とツイートで宣言したあと、愛知トリエンナーレ、広島トリエンナーレなどの芸術も規制するべきと主張するリプライに〈本当ですね〉と賛同するコメントをつけていたのだ。

 しかも、町山智浩氏の〈木村花さんを政治に対する批判封じ込めに利用しないで欲しいです〉というツイートに対して、〈政治批判とは検討を加え判定・評価する事です。何の問題も無い。ご安心を〉と取り繕いながら、こう付け加えていた。

〈しかし、政治家であれ著名人であれ、批判でなく口汚い言葉での人格否定や人権侵害は許されるものでは無いですよね〉

 ようするに、座長である三原じゅん子議員からして表現の自由を潰し、政治家への言論を規制する気が満々だったのである

 しかも、唖然としたのが、自民党でネット規制を議論するこの対策プロジェクトチームの会合に、あの平井卓也・前IT担当相が、党デジタル社会推進特別委員長として参加していることだ。

 平井議員といえば、数年前までは自民党ネットメディア局長として、ヘイトまがいの政権批判者叩きを展開する自民党ネットサポーターズクラブ(略称ネトサポ)の元締め的な役割を担っていた。

 しかも、平井議員は自民党ネットメディア局長時代、自ら匿名で女性差別丸出しの誹謗中傷を書き込んでいた。

 それは、2013年、「ニコニコ動画」で党首討論が生放送されたときのこと。周知のようにニコ動の画面には、視聴者の匿名コメントが画面に流れる。平井議員は国会議員であることを隠し、スマートフォンで「あべぴょん、がんばれ」などといったコメントを投稿。さらには、社民党の福島瑞穂党首が発言した際に「黙れ、ばばあ!」などと書き込んでいたことが発覚したのだ(この事実は当時、東京新聞が報道し、本人も事実を認めている)。

「ばばあ」というのは、個人への誹謗中傷どころか、女性に対する明白な差別発言である。こんな人物を、よりにもよってネットの誹謗中傷対策チームを任せるとは……。

 しかし、この人選こそが自民党の本音の表れともいえる。国民の政権批判を「誹謗中傷」として規制する一方で、自分たちはヘイトまがいの誹謗中傷や、政敵や政権批判者叩きをやり放題。そんな社会にされないためにも、この自民党の動きには徹底的に反対の声を上げていく必要がある。

最終更新:2020.06.09 11:54

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