警視庁の「しばき隊メンバー」逮捕は“安倍やめろデモ”潰しだった! 実家に車庫登録しただけで逮捕し実名報道、TBSは身柄移送映像を放送

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安倍首相の私兵として政権批判者を事前に取り締り始めた警察、全面協力するマスコミ

 警察のこうした狙い撃ち、微罪でっち上げ捜査は以前からだが、第二次安倍政権になって以降、警察という組織は“政権の親衛隊”“安倍首相の秘密警察”のような性格を強めている。昨年7月の参院選時には、北海道札幌市で安倍首相の街頭演説中に「安倍やめろ!」とヤジを飛ばした男性が警察に強制排除されたり、滋賀県大津市の街頭演説でも安倍首相が登場する前から「安倍やめろ」と声をあげていた男性が警察によって会場端のフェンスに押しやられたという事件が相次いだ。

 さらに、今回の事件をみるに、警察はいまや「政権批判する者」を事前に取り締まり、拘束するという段階まで来ているということだろう。これはほとんど戦前の言論弾圧と変わりがないではないか。

 しかも、信じがたいのはそうした警察のデモ潰し、言論弾圧に日本のマスコミが全面協力していることだ。とりわけ、公安の事前リークにまる乗りして男性が警察車両に乗せられているシーンを撮影し、顔出し映像付きで実名報道した今回のTBSの「報道」は許しがたいものだった。産経や読売ならわかるが、政権に批判的な報道をしているTBS がなぜこんな暴挙をしたのか。他社の社会部記者がこう話す。

「TBSは竹内明が報道局総合編集センター長をやっているからね。竹内は記者時代は警視庁公安部を担当し、べったりの関係を築いて、公安警察をヒーロー扱いするような礼賛本を何冊も書いている。あんな微罪逮捕をTBSが大々的に報道したのも、竹内のラインがあったからじゃないか」

 なお、TBSのニュースはウェブでも動画配信され、ネット上でも多くの批判の声があがっていたのだが、TBSは12日頃に一切の断りなく削除した。批判を受けてから局内で問題視され、慌てて火消ししようとしたのかどうかは定かではないが、いずれにしても、公安の狙いにまる乗りして〈「対レイシスト行動集団」メンバー、“車庫飛ばし”で逮捕〉と報道、男性を実名・顔出しで放送したTBSの罪は重いと言わざるを得ない。もちろん、それは産経新聞、読売新聞も同様だ。

 政権を批判するどころか、政権の私兵となった公安のリークや発表を無批判に垂れ流し、反差別の市民運動や、民主主義国家として当たり前の政権批判の萎縮に加担したTBS、読売、産経。他社や他局にしても、こうした公安発の報道を検証・批判する動きはない。

 その意味ではマスコミも“共犯”だ。政府が国民を騙しながら批判者を締めつけ、メディアが戦争を煽ったあの時代に、この国は確実に戻りつつある。

最終更新:2020.01.14 09:39

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