福島原発事故“風評被害対策”で「電通」に240億円! ママインフルエンサーのステマ、開沼博や早野龍伍、TOKIO起用も

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

健康被害を懸念する声を「否定派」と呼んで、言論の動向監視を提案

 さらに、「ふくしま農林水産物安全・安心メディア発信研究会」に関する資料の記述も極めて興味深い。この「研究会」は、2012年から福島県農林水産部が福島民報や福島民友新聞、福島テレビなどの地元マスコミの担当者を集めて行っている会合だが、その内部関連資料と目される文書が、「たぁくらたぁ」の野池氏による請求で公開されたのである。

 第1回会合に関する資料「マスメディアを活用した水産物PR事業の基本的考え方」(2012年5月22日)には、福島県農林水産部農産物流通課の名義とともに、電通東日本と電通の名前がはっきりと記されていた。資料ではTwitterを中心としたSNSの分析もなされており、そのなかにはこんな文言が並べられていた。

〈メディアを活用する情報発信の際には、平行し、ネット上にてソーシャルリスニングを実施。新たに形成される「否定派」の声、影響力のある「否定派」の声を把握しておくことが重要〉
〈一方、ネット上には報道に刺激され「否定派」が形成される。報道熱が下がった後も、この「否定派」のみがネットには残留。フォロワーを味方につけ、思わぬ影響力を持ち始めるケースも。そのため、随時、ソーシャルリスニングを実施することは重要。〉

 つまり放射性物質による健康被害を懸念する声を「否定派」と呼び、そのネット上での言論の動向を監視する必要があると文書は言っている。

 さらに、〈県外(首都圏)の生活者に共感をもたれ、その応援の姿に自分も乗りたくなるキーメッセンジャーの起用〉なる項目からは、電通が「ふくしまの安全・安心」をキャンペーンするため、極めて計画的・計算的に人選を行っていることが伺える。

〈福島県出身の著名人をキーメッセンジャーにすると、福島県内消費者の共感は呼びやすいが、県外に対しては「福島県出身なんだから当たり前」と予定調和的にみられ、大きな説得力はもちにくい。
 一方、特に福島県に縁を持たない著名人をキーメッセンジャーにすると、県外の人にとっては意外性を持つが、福島県内消費者には「あなたに言われたくない」というネガティブな受け取りをされるおそれもある。(除染など、他に優先すべきことがあるだろうという批判の対象になるおそれもある。)
 県外に対して意外な説得力があり、福島県内消費者にとっても応援している人が福島県内と県外を結ぶキーメッセンジャーになる。〉

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

福島原発事故“風評被害対策”で「電通」に240億円! ママインフルエンサーのステマ、開沼博や早野龍伍、TOKIO起用ものページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。OurPlanet-TVTOKIOたぁくらたぁ安倍政権福島原発事故編集部電気事業連合会電通の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄