菅義偉官房長官が国会で望月衣塑子記者をフェイク攻撃!「赤土混入の調査拒否」は事実なのに「事実誤認」と虚偽答弁

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

「過去に事実誤認が何回もあった」と言いつつ、提示した具体例は…

 ここで菅官房長官が問題にしている望月記者の質問は、ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長が来日時に安倍首相との面会要請を政府が日程を理由に拒否したときのもの。このとき望月記者は、2016年11月に国連人権理事会の特別報告者であるデビット・ケイ氏が来日した際のことを例として出し、「菅さんや高市総務相とご面会したいというときも、政府側がドタキャンしたという経緯があった」と話の流れのなかでふれただけだった。これに対し、菅官房長官はその場で「ドタキャンなんかしてない」と否定している。その場で事実ではないと修正したのだから、菅官房長官が懸念するような「内外の幅広い視聴者に誤った事実認識を拡散される恐れ」などないというのに、いまさらわざわざ蒸し返す──。

 しかも、実際にケイ氏はこの来日時に「電波停止」発言をおこなった高市早苗総務相(当時)に何度も面会を申し入れたにもかかわらず断られたことを記者会見であきらかにしており、少なくとも高市総務相については間違っていない。

 また、ケイ氏がこの来日調査でまとめた報告書では菅官房長官にも言及、報道関係者とのオフレコ会合である番組について放送法を持ち出して批判したことを政府による圧力だと問題視していた。放送法に関心を寄せていたケイ氏が菅官房長官に面会を申し入れていたとしても不思議はなく、それで望月記者は菅官房長官から事実を引き出そうとしてブラフをかけた可能性もある。こうやってあらゆる角度から質問を投げ、ときに揺さぶりをかけることは記者として当たり前の行為だ。

 菅官房長官はこのほかにも、「(望月記者は)午前中に私が発言しなかったのを、あたかも発言したというかたちで午後に質問した」ことがあるなどとし、望月記者の事実誤認が「過去に何回もあった」などと言っていたが、この程度の具体例しか提示できなかった。しかも、それを1年以上経っても「事実誤認だ!」と言いつづけ、ましてや会見から排除するための理由にすることは、報道の自由の侵害にほかならない。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

菅義偉官房長官が国会で望月衣塑子記者をフェイク攻撃!「赤土混入の調査拒否」は事実なのに「事実誤認」と虚偽答弁のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ICAN望月衣塑子編集部菅義偉辺野古の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄