安倍政権の“共謀罪”答弁は嘘とデタラメだらけ! 法務省はテレ朝・玉川徹の取材を拒否して批判封じ

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 また、政府が主張してきた共謀罪の必要性もまったく根拠がないことが明らかになった。安倍首相は「テロ等準備罪」との名称を強調しつつ、国際組織犯罪防止条約締結のための法整備だとし、この条約を締結できなければ「東京五輪を開けないと言っても過言ではない」する。

 しかし、国際組織犯罪防止条約を結ぶ187の国・地域のうち、締結に際して国内で共謀罪を新設したのはノルウェーとブルガリアのたった2国だけで、共謀罪がなくとも国際組織犯罪防止条約を締結できることが明らかになった。しかも、日本政府はこれまでに、国連のテロ対策関連条約のうち主要な13本を批准し、日本の国内法ではすでに57もの重大犯罪について「未遂」よりも前の段階で処罰できるように整備。日弁連も共謀罪立法がなくても国連条約締結は可能だと法的観点から指摘している。

 あげくは、「東京五輪を開けない」とは、呆れてものも言えない。安倍首相は2013年、ブエノスアイレスでの五輪招致最終プレゼンで、堂々と「東京は今も2020年を迎えても世界有数の安全な都市」と明言していた。一体あれは何だったのかと聞きたくなるではないか。

 デタラメは他にもある。たとえば、政府が共謀罪でなければ対応できない事例としてあげる“テロ組織がハイジャック目的に航空券を予約した場合”について、金田勝年法相は国会で「現行法では処罰できない」と答弁したが、民進党の福山哲郎参院議員が、刑法のコンメンタール(逐条解説書)には現行法でもハイジャック目的でのチケット購入が予備罪の適用範囲として言及されていると追及。また“大量殺人が可能となる危険性の高い薬品の購入”の防止に関しても、福山議員は警察用の論考集のなかに予備罪で対応できると示してある事実を突きつけた。

 すると、金田勝年法相は“判例を見ると予備罪にならない場合がある”と答弁したのだが、驚くことに、実際にはその直接的な判例は存在せず、金田法相は答弁を訂正したのである。

 安倍首相の「一般人は対象にならない」という説明にしても、金田法相が架空の判例をでっちあげたことにしても、もはや安倍政権の言い分は破綻しているとしか言いようがない。

 しかも悪質極まりないのが、政府はこうしたデタラメが山ほどある法案を強行採決するためにメディアによる追及を封殺しようとしていることだ。

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