玄関を開けると蛆の大群が…不動産管理業者や特殊清掃業者が語る「孤独死」が起きた部屋の悲惨な状況

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 まずは、孤独死の第一発見者になることも多い、不動産管理会社の青木氏(仮名)の証言だ。青木氏が初めて孤独死の現場と出会ったのは、何カ月も家賃の振り込みがなく、顔も見ない住民がいると、知り合いの大家から相談を受けたのがきっかけだった。困り果てたその様子を見かねた青木氏は問題の家を見に行くことになるのだが、部屋に近づくなり、すぐに異様な臭いが鼻をついたという。

 なにか異常事態が起きていると察知した青木氏はすぐに通報。警察と一緒に合鍵で解錠し室内に入ることになるのだが、そこでは住人の50代女性が息を引き取っていた。その部屋に入ったときのことを青木氏はこのように語る。

〈いきなり玄関の方に向かって、蛆虫の大群がウジャウジャと飛び出してきたのだった。ゴキブリと違って、人を見て逃げることがないのが、やけに印象に残っているという。
「それが最初に出くわした事故物件の現場だったんですよ。強烈ですよね。正直、亡くなった方がかわいそうだなとか云々というのは、後になってからのことです。あまりの臭いにやられましたね。しばらく食欲が無くなってしまって……、とてもじゃないけど食べ物が喉を通らないんです。人が死んで腐敗した臭いの強烈さは今でも忘れられないですね」〉

 その家は畳の下にまで体液が染み込んでしまい、とても次の住人に貸せる状態になかったため、そのまま空き家となったという。

 警察OBの佐藤氏(仮名)の証言も強烈だ。彼は孤独死現場についてこのように語っている。

「私が警部補のときに、110番で入ってきた事案では、木造アパートに入ると廊下をですね、すごい数の蛆が這っているんですよ。そして、そのアパートの部屋のほうに蛆が入っていくわけですよね。部屋の隙間からも匂ってきましたし。そうすると、これはもう、死んでいるなとわかるわけです」

 こういうときは大変である。遺体をグレーのシートに包んで鑑識のもとまで運ぶわけだが、移動中の車内でシートの隙間から蛆が出てきてしまい、署に戻ったあとパトカーを洗浄しなければならなかったり、また、身体中に死臭がまとわりついてしまうため、それも洗い流さなければならない。特に、髪の毛には臭いがつきやすく、電車に乗って乗客に嫌な顔をされることもあったと佐藤氏は語る。

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