地震で放映中止、松本人志『ワイドナショー』の安倍首相出演はそもそも放送法違反だ! 選挙テコ入れ協力の偏向

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 安倍首相は、昨年の安保法制の採決前にも、『みんなのニュース』(フジテレビ)や『情報ライブ ミヤネ屋』『そこまで言って委員会NP』(ともに読売テレビ)などの民放番組に出演しているが、いずれも自分を味方してくれるテレビ局であり、『みんなのニュース』で“火事のたとえ話”によって炎上して以降は、宮根誠司や辛坊治郎、青山和弘・日本テレビ政治部副部長など、自分を擁護してくれる出演者がいる番組を選んできた。

 そして、今回の『ワイドナショー』には、自分と同じような思想をもつ松本という力強い味方がいる。しかも、東野や山里、指原といった芸能人たちが松本と安倍首相に本気で噛みつくことなどあるわけがなく、同じく古市にしても自民党の“歴史修正運動”である「歴史を学び未来を考える本部」のオブザーバーであり、大きな心配はない。……安倍首相はきっと、大船に乗ったつもりで番組収録に参加したはずだ。

 しかし、繰り返すが、いまは選挙期間中だ。「公平中立」をもち出すならば、少なくとも野党の議員を同席させるか、あるいはジャーナリズムの原則に従って番組が政権に批判的に迫ることができなければ、公共の電波を使った政権のたんなるPRの場となってしまう。よって、このような首相単独のテレビ出演は行うべきではない。今回の『ワイドナショー』は放送法に抵触する問題であり、放送見送りは地震とは関係なく、当然なされるべき処置だったのだ。

 こうした安倍首相のなりふり構わないメディアの“私物化”は論外の行為だが、それにしても、自身の番組が政治に利用されることを受け入れるとは、松本人志もどうかしていると思わざるをえない。

 松本人志の性格と権力を考えた場合、フジテレビだけで『ワイドナショー』の出演者を勝手に決めることはありえない。相手が安倍首相であっても、必ず、松本に事前におうかがいをたてているはずだ。これはつまり、松本自身も安倍首相に尻尾を振って、出演を歓迎したということだ。

 それでも、番組中に誰かが厳しい批判でもしているのであれば、救いがあるが、これもほとんど期待できない。それは前述した古市氏のツイッターを見ても明らかだ。古市氏は番組内容が〈とても面白かった〉具体例として、〈東野さんが安倍首相に「気が短いんじゃないか」と突っ込んでいた〉と挙げているのだが、これは逆にいうと、その程度しか突っ込めていない、ということだろう。

 同じく古市氏のツイートによると、今回の安倍首相出演回は〈再来週以降で放送予定〉とのこと。本サイトでは引きつづき、この安倍首相のメディア私物化問題を注視していきたいと思う。
(水井多賀子)

最終更新:2016.04.17 12:57

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