百田尚樹の改憲扇動小説『カエルの楽園』の安易さがスゴい! はすみとしこ大絶賛でネトウヨ同士意気投合(笑)

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〈我々は、生まれながらに罪深きカエル
 すべての罪は、我らにあり
 さあ、今こそみんなで謝ろう〉

 これは極右たちが攻撃する「自虐史観」というやつの暗喩なのだろうが、それにしても「謝りソング」って……。しかも、日本人ガエルは過去にウシガエルを虐殺し、その場所に花を手向けているが、「誰がやったの?」と訊かれても当の日本人ガエルは「よく知らないわ」。日本人ガエルは「昔のことになると、知らないことばかり」で、誰に何を謝っているのか、わからないまま謝り続けている滑稽なカエルとして描かれる。こうした平和主義を喧伝してきた長老はデイブレイクというが、これは朝日新聞でも指しているのだろう。

 そうしたなかで登場するのが、一匹狼(一匹カエル?)として洞穴に住み、主人公に真実を語る「嫌われもの」の日本人カエル・ハンドレッド。またしてもひねりがないが、ハンドレッドとは百田自身のことだろう。実際、ハンドレッドの説明は、いつもの百田節全開である。

 この百田ガエル・ハンドレッドは、日本人ガエルの虐殺をこう否定する。

「ウシガエルたちが方々で言いまくっていることだ。今では世界中に広まっている」
「ウシガエルの奴らは根っからの嘘つきだ」
「その嘘を広めたのはデイブレイク(=朝日新聞)だ」
「デイブレイクはナパージュ(=日本)の悪口が大好きなカエルなんだ。ナパージュのカエルを貶めるためなら、どんな嘘だってつく」

 童話調になっても中韓ヘイト、朝日ディスを繰り返す歴史修正ガエル。この百田ガエルの話を聞いた主人公に「(百田ガエルが)嘘をついてこの国を貶める理由がないし、何の得もない」と肯定させているあたりも、じつにハンドレッド先生らしい。

 で、もうどうでもいいかもしれないが、このあとの物語を一応紹介しておくと、愚かな日本人ガエルたちは「三戒」(=9条)を守っているために平和が続いてきたと信じているが、実態はスチームボートという名のタカ(いわずもがなアメリカなのだろう)が守ってくれていただけ。そんなナパージュの国に、二匹のウシガエルが上陸。危機感が強まるなか、元老のカエル・プロメテウスがタカに崖を見張ってほしいと頼みに行くと言い出す。が、タカには“ツチガエルも一緒に戦え”と迫られる。──そう、このプロメテウスが安倍首相、見張りの依頼が安保法制、というわけだ。

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