女子挺身隊と慰安婦の混同も…慰安婦「誤報」の元祖は朝日新聞でなく産経新聞だった! 阿比留記者また赤っ恥

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 朝日新聞は 昨年8月、済州島で日本の軍や官憲が韓国人女性を暴力的に狩り集めて従軍慰安婦にしたとする、いわゆる「吉田証言」に関する記事は誤りを認めて取り消したが、その他の従軍慰安婦に関する“誤報”は取り消していない。その最たるものが、植村氏が書いた記事だというのである。

 植村氏の記事は1991年8月11日付の朝日新聞大阪版に〈思い出すと今も涙 元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀重い口開く 韓国の団体聞き取り〉の見出しで掲載された。産経をはじめとする“親安倍メディア”は、掲載から20年も経った最近になって、これを誤報だ捏造だと騒ぎ始めた。攻撃のポイントは2点あって、ひとつは植村氏が記事の前文に〈「女子挺身隊」の名で戦場に連行され…〉と書いたことだ。「女子挺身隊」と「慰安婦」は別モノなのに、植村氏はわざとそれを混同させ(事実を捻じ曲げ)、あたかも強制連行されたかのような書きぶりになっているというのである。もう一点は、この女性が親からキーセン学校(韓国の芸者養成所)に売られた事実があるのに、植村氏の記事ではそのことに触れていないというものだ。

 そんな記事が朝日のスクープとして報じられたため、韓国世論に火がついて、いわゆる慰安婦問題が日韓の懸案として燃え上がった。植村氏の記事こそが、誤った認識を世界に発信した“元凶”だというのである。

 ところが当時の新聞各紙を検証すると、産経を含む朝日以外も「女子挺身隊」「慰安婦」は同じものだという前提で記事が書かれていることがわかった。91年9月3日付産経新聞大阪本社版には〈「挺身隊」の名のもとに、従軍慰安婦として狩りだされた〉と、ほとんど植村氏の記事と同じ表現が使われている。キーセン学校の経歴についても、植村氏が記事を書いた時点では産経を含む主要5紙はどこも触れていない。「キーセンだから慰安婦になっても仕方がない」という立場はとらないという、当たり前の人権感覚なのである。

 いずれにせよ、これで朝日新聞の植村氏の記事こそが「従軍慰安婦問題の元凶」というのは、いくらなんでも無理だろう。それどころか、当時の産経はこの女性が「日本軍によって強制連行された」と、確認できただけで最低2回、ハッキリそう書いているのだ。そのうちのひとつ、1993年8月31日付の産経新聞大阪本社版の記事を紹介しよう。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

抵抗の拠点から 朝日新聞「慰安婦報道」の核心

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

女子挺身隊と慰安婦の混同も…慰安婦「誤報」の元祖は朝日新聞でなく産経新聞だった! 阿比留記者また赤っ恥のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。慰安婦朝日新聞産経新聞野尻民夫の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄