日教組も黙認…日本の学校は今も「徴兵訓練」をやっている!

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『ボクラ少国民』(講談社文庫)

「このままいくと、次は改憲、そして徴兵制復活ということになるんじゃ……」

 7月1日、安倍政権が「集団的自衛権容認」を閣議決定して以降、国民の間で徴兵制への懸念が強まっている。だが、正直に言うと、こうした意見を聞いても今さら寝ぼけたことを言っているとしか思えない。なぜなら日本は、6・3・3の学校教育で誰でも「一人前の兵隊」になるよう徴兵訓練を行っているからである。すでに事実上の「徴兵制」が敷かれているといってもいい。

 何をバカなことを……。日本の学校は、戦後、日教組によって国旗掲揚や国歌斉唱まで拒むような「平和教育」をしてきたではないか。そう、反論する人もいるかもしれない。

 しかし日本の映像を見た外国人の反応を紹介する「海外反応サイト」では、日本の学校風景、とりわけ小学生が教室の掃除や給食の給仕する姿や、体育祭、朝礼などの学校行事における団体行動に驚きを隠せず、「まるで軍隊だな」「我が国の徴兵訓練よりしっかりとやっている」という書き込みで溢れかえるほど。私たちが「当たり前」と思ってやってきた学校行事や集団行動は、世界の人からすれば「軍事訓練」そのものなのである。

 事実、日本の学校教育には「軍事教練」の名残が、いたるところにある。

 その代表的が「ランドセル」であろう。ランドセルは西洋式軍用背嚢から派生した。軍隊に入ったときのために背嚢を担ぐ訓練を6歳からやっている、というわけだ。同じく中学になって学生服(詰め襟)が制服になったのも「軍服に慣れる」ためなのだ。

 学校では、1クラス3、40名。それを5名前後の班に分けるが、これも軍隊の小隊と分隊からきている。遠足や修学旅行などの校外活動では、これを「中隊」規模となる100名前後に分ける。学校の活動単位は、基本的にすべて軍隊の区分けといっていい。

 朝礼は司令官の訓示の訓練。気をつけ、前ならえ、休めは軍隊の待機行動の基本。ホームルームの起立、一同礼、着席も隊長への挨拶。生徒による掃除や給仕は集団行動の意識付け。今はさすがに減っているが、教師による生徒への体罰も上官の命令に対する絶対服従を身体に叩き込むためで、こちらも軍事教練の名残なのだ。

 一人のミスを班(小隊)の連帯責任で懲罰を与えるのも同様だ。軍隊では一人のミスで小隊が全滅しかねない。小隊が全滅すれば、そこから分隊、中隊へと被害が広がる。だからこそ軍隊では、班(小隊)全体が共通意識を持ち、裏切らず、逃げ出さないよう徹底して同調圧力をかけ、小隊が一個の生物のようになるよう訓練する。この傾向は運動部に今でも色濃く残っていよう。とりわけ坊主頭、不祥事の際、有無を言わせぬ連帯責任など高校野球は、銃をバットに持ちかけた軍事教練と思えば、なるほど、と納得するはずだ。

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