共同・柿崎の首相補佐官に続き…産経新聞元ソウル支局長が「内調」に転職か! 朴槿恵の密会の噂を書き起訴された嫌韓記者

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共同・柿崎の首相補佐官に続き…産経新聞元ソウル支局長が「内調」に転職か! 朴槿恵の密会の噂を書き起訴された嫌韓記者の画像1
韓国検察に起訴され右派のヒーローになった加藤元ソウル支局長(『なぜ私は韓国に勝てたか 朴槿惠政権との500日戦争」より)


 本サイトが26日の記事で指摘したとおり、柿崎明二・共同通信社前論説副委員長が菅義偉新内閣の首相補佐官に起用されることが昨日29日の閣議で正式に決まった。

 柿崎氏は『ひるおび!』(TBS)や『とくダネ!』(フジテレビ)などで政治コメンテーターも務め、むしろ安倍政権に批判的なコメントをしていた政治記者。そんな人物と裏で繋がり、側近に引き立てるとは、菅首相のメディア支配の狡猾さと権力に弱い大マスコミの記者の体質を改めて再認識させられた感があるが、菅政権ではもうひとり、新聞記者の政府入り人事が噂にのぼっている。

 韓国検察当局に名誉毀損で在宅起訴された産経新聞の加藤達也・元ソウル支局長がなんと産経を辞め、内閣情報調査室(内調)入りするというのである。

 周知のように、加藤氏はソウル支局長時代、同紙のウェブ版に書いた韓国の当時の大統領・朴槿恵をめぐる署名コラムが名誉毀損にあたるとして、韓国検察当局に在宅起訴されたことで知られている。

「本人は否定しているようだが、加藤さんの内調入りは間違いない。元ソウル支局長という経歴を活かして、内調の国際部門で朝鮮半島担当の要職に就くことが決まっているらしい。すでに会社には退職届を出しているという話だ」(産経新聞関係者)

 しかし、加藤氏の内調入りにはメディア関係者の間から「大丈夫か」と呆れる声があがっている。

 加藤氏が韓国で在宅起訴されたことがあるからではない。加藤氏の書いた記事は、セウォル号沈没事故の当日、朴槿恵大統領が愛人の男性と密会していたのではないかという噂をかき立てたもので、お世辞にも質が高いとは言えないが、どんな記事であろうと、権力者批判の刑事責任を追及することは明らかに民主主義に反する言論弾圧であり、非は朴槿恵の意向にそって起訴を強行した検察当局にある。実際、加藤氏は韓国の裁判所で無罪判決を勝ち取っている。

 しかし、問題はその後だ。この事件ですっかり右派のヒーローになった加藤氏は調子付いて「月刊Hanada」(飛鳥新社)や櫻井よしこの「言論テレビ」などの極右ヘイトメディアに登場し、嫌韓本の著者である室谷克実氏や呉善花氏らと共著書を出版していた。

 ようするに、嫌韓ヘイトに同調するような人物が、日本の情報機関の幹部となって朝鮮半島の担当をするというのだ。これは、内調を嫌韓扇動機関にするようなものではないか。

韓国で起訴された朴槿恵の記事も現地報道を引用しただけ

 また、内調の国際部門といえば、外交上必要な他国の動向、内情を探るのがミッションのはずだが、加藤氏については、「そんな能力があるのか」という声も上がっている。

「加藤さんはもともと警視庁の公安担当だが、正直、当時もスクープを飛ばしたという話はあまり聞いたことがないし、いわゆる情報を持っている記者ではなかった。ソウル支局に行ってからも、現地のメディアを引用しただけの記事や、適当なトバシ記事を送ってくることが多く、韓国政府にも野党にも独自の情報源があるとはとても思えなかった」(前出・産経新聞関係者)

 実際、加藤氏が起訴された問題の朴槿恵の密会記事も、実は朝鮮日報のコラムを引用して、それに憶測を書き連ねただけのものにすぎなかった。

 そんな記事を書き散らかしているような人間が内調の朝鮮半島担当になっても、せいぜい現地のいい加減な記事を右派マスコミに横流しして、嫌韓をいたずらに煽るくらいしかできないのではないか。

 もっとも、“日本のCIA”などという触れ込みの一方で、実際は「マスコミ報道をチェックしているだけ」「メディアやネットで政権に有利な謀略情報を流しているだけ」とも言われている内調。加藤氏の抜擢はある意味、ふさわしい人事と言えなくもない。

最終更新:2020.09.30 08:01

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