『遊☆戯☆王』高橋和希の“安倍政権批判で炎上、謝罪”はおかしい! 政治的表現に自分の生んだキャラクターを使って何が悪いのか

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『遊☆戯☆王』高橋和希の安倍政権批判で炎上、謝罪はおかしい! 政治的表現に自分の生んだキャラクターを使って何が悪いのかの画像1
選挙に行こうと呼びかけた高橋氏のインスタ


 今回の参院選では、城田優や秋元才加、ラブリなど、著名人のSNSによる「選挙に行こう」という呼びかけが話題になっているが、そんななか、有名漫画家がインスタグラムで投票呼びかけをして炎上。謝罪に追い込まれた。

 その漫画家とは『遊☆戯☆王』(集英社)で知られる高橋和希氏。『遊☆戯☆王』は、1996年から2004年にかけて「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されていた大ヒット作品だ。

 この作品は漫画・アニメのみならず、作中に出てくるカードゲームのグッズも人気を集めて社会現象となった。日本のみならず海外でも人気を集め、2009年には「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」として登録されている。最近ではスマホアプリのゲーム「遊戯王 デュエルリンクス」がヒットし、連載開始から20年以上経ったいまも影響力のある作品だ。

 そんな作品の産みの親である高橋氏が、15日、『遊☆戯☆王』の主人公・武藤遊戯(闇遊戯)が「Let’s」と「VOTE!」と書かれたカードを持っているイラストをアップ。投稿のコメント欄でフォロワーに対してこんなメッセージを送った。

〈本当に今の売国政権で日本の未来は大丈夫かと思うわ! ヤバイ〜〜!!
アテム「決闘者のみんな! 今こそ正義の一票スタンバイだぜ!!」

「アテム」とは、『遊☆戯☆王』のなかに出てくる言葉で、主人公が危機的状況になると現れる別人格のような存在。

 また、イラストには他にも、ブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガールという2つのキャラクターが描かれており、それぞれの吹き出しには「独裁政権=未来は暗黒次元(ダーク・ディメンション)!」「ホント…日本て住みづらくなっちゃった…」というセリフが書かれていた。

 明るいトーンにはなっているが、高橋氏の安倍政権に対する危機感がヒシヒシと伝わってくる。高橋氏は、安倍政権の言論を弾圧し反対意見を封じ込める独裁体質、トランプ大統領の言いなりに国民の生命と財産を米国に差し出そうとしている売国的本質を喝破し、「安倍政権を止めるためには、投票に行くしかない」と呼びかけたのだろう。

 しかし、この高橋氏の投稿に対し、ネトウヨや安倍応援団がまたぞろ「政治的発言をするな」と攻撃を仕掛け、大炎上する事態となってしまった。

〈お前人として恥ずかしいな キャラにそんなこと言わせるとか そう思うんならこんなとこでうだうだやらずに街頭演説でもしたらどうなんだよ〉
〈小さい頃から憧れてきた遊戯やブラマジにこういうことを代弁させるのは正直幻滅したしがっかりしました……〉
〈気持ちわるー。自分のキャラクターを政治に使うなんて、最悪だ〉
〈著名人が自民党批判するとお金入るんですか? 作品が並んでる場でそんなこと言うとは思いませんでした。残念です。見る目のなさも〉
〈遊戯が投票紙を持って『俺達の未来の為に投票しよう!』とかならいいけどお前の政治思想はいらないんだよ〉

 その結果、高橋氏は翌16日に〈なにやらお騒がせしております。いろいろ意見を頂き、キャラクターに政治的表現をさせてしまった事、ファンの皆様に深くお詫び申し上げます〉との投稿をしなければならない状況にまで追い込まれている。

高橋和希氏の表現は真っ当、謝罪する必要なんてなかった

 言うまでもないが、今回の投稿は高橋氏が謝罪しなければならないようなものではまったくない。

 安倍応援団やネトウヨは『遊☆戯☆王』のキャラクターに政治的な主張をさせたなどと批判するが、『遊☆戯☆王』は高橋氏の生み出したキャラクターであり、そこにどんな思想を託そうと、それは作家の自由だろう。

 しかも、高橋氏はイデオロギーや党派性でこうした投稿をしたわけではない。高橋氏は2016年からインスタグラムアカウントを開設しているが、これまでこういった政治的発言をしたことはなかった。描いてきた作品もエンターテインメント作品で、社会的なトピックを直接的に扱うような作風ではない。

 そんな高橋氏ですら、安倍政権の独裁、売国的政策には危機感を覚え、何かを言わずにはいられなくなったのだ。そして、勇気をふるって、自分の生み出したキャラクターを使って、安倍政権を止めるための投票行動を呼びかけた。

 これのどこがいけないのか。高橋氏を批判している連中は、“キャラクターの政治利用”を批判しているふりをしているが、実際はたんに安倍政権批判を封じ込めようとしているにすぎない。おそらくこれが安倍首相を礼賛するものだったら、全く逆に絶賛して拡散していただろう。

 実際、吉本新喜劇が安倍首相に出演させても、TOKIOや関ジャニ∞の村上信五が安倍首相と面会しても、松本人志や指原莉乃が安倍首相と会食しても、彼らが謝罪に追い込まれることはない。何度でも言うが、今、タブーになっているのは、「芸能人や有名人の政治的発言」でなく「芸能人や有名人の安倍政権批判」なのだ。

 高橋氏はこんなご都合主義・ファシスト連中の意見なんかに負けず、これからも主張を続けてほしいし、他の作家も高橋氏の炎上を見て臆したりしないでほしい。高橋氏の行動は民主主義国の作家として当たり前の行為なのだから。

最終更新:2019.07.17 10:24

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