やっぱり安倍の別働隊!「全国高校生未来会議」仕掛人に新疑惑続々、安倍首相と会談し「色々仕掛ける」発言も

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自由民主党HPより


 いったい、何が“中立”なのか──。本日、安倍首相が“炎上”中の「全国高校生未来会議」に出席し、またしても火に油が注がれる事態に発展した。

 きっかけは、「全国高校生未来会議」の公式アカウントが本日午前につぶやいた、こんなツイートだ。

〈【安倍内閣総理大臣、ご登壇決定!!】みなさんこんにちは!なんと、安倍内閣総理大臣のご登壇が決定致しました。これから表彰式を行うにあたり、直接安倍内閣総理大臣が「内閣総理大臣賞」を最優秀チームに授与します!!〉

 まるで急遽決定したかのような書き方だが、一国の総理が突然予定を変更することなど、よほどの災害や事件が発生しない限りあり得ない。つまり、最初から安倍首相の会議出席は決定事項だったのだろう。当然、ネット上では「何、この予定調和」という呆れる声があふれた。

 それにしても安倍首相は、翁長雄志・沖縄県知事がいくら面会を申し込んでも多忙を理由に時間をつくろうともしなかったというのに、同会議にはずいぶんと目をかけているご様子。もちろん、そこには“理由”がある。

 本サイトで先日もお伝えしたように、同会議は開始前からネット上で問題視されてきた。というのは、この会議を事実上取り仕切っている慶應義塾大学大学院生の斎木陽平氏の実家は安倍首相の有力な後援者。また、斎木氏が経営する進学塾に合格者実績の“水増しイカサマ疑惑”があることを今週発売の「週刊新潮」(新潮社)が伝えているのだが、そのなかで斎木氏本人は安倍家とのつながりについて、こう答えている。

「私の曾祖父は山口県の長門市長で、その女きょうだいが岸家に嫁ぎました。祖父は地元で医院を開業しており、安倍晋太郎さんの元後援会長。葬儀には総理も参列して下さいました」

 つまり斎木氏は安倍首相と血縁関係にあるわけだが、くわえて斎木氏は安倍首相とのツーショット写真を公開するなど、距離の近さをことあるごとにアピールしてきた。そのような人物が仕切る以上、「高校生未来会議」に党派性はないといくら言っても、まったく信用できるはずがない。

 しかも、斎木氏はちょうど1年前の3月20日に、こんなツイートを行っている。

〈今日は安倍晋三議員事務所に訪問。18歳選挙権実現と、その後の若者の政治参画に向けて色々と仕掛けていきます。〉

 安倍首相の議員事務所で若者の政治参画について話し合い、「色々と仕掛けていきます」と宣言する──。これでは「高校生未来会議」に安倍首相が一枚噛んでいると思われても仕方がないだろう。

 選挙権年齢が引き下げられる夏の参院選を前に、一体、安倍首相は何を目論んでいるのか。以下に記事を再掲するので、安倍首相の思惑をぜひ読んで確かめてもらいたい。
(編集部)

********************

 18歳選挙権の実施を前に開かれる高校生の集いが、安倍政権による高校生取り込み装置になる──。

 明日3月23日から3日間に渡って開催される「全国高校生未来会議」をめぐって、こんな危惧の声が再び大きくなっている。

 同会議は選挙権の18歳以上への引き下げを機に、全国の高校生と各政党の代表者らが集まり、日本の課題と若者の政治への関わり方などを議論するという触れ込みのプロジェクト。だが、早い時期からネット上などで「仕掛人は安倍応援団」「実体は高校生を自民党に取り込む別働隊」という指摘がなされていた。

 というのも、同会議の事務局が、斎木陽平なる慶應義塾大学大学院生が代表理事を務める一般社団法人「リビジョン」におかれ、同会議を事実上、仕切っているのもこの斎木氏だったからだ。

 斎木氏は、自分の主催する別の団体のホームページに安倍首相とのツーショットを載せたり、18歳選挙権実現に向けた高校生イベントに昭恵夫人をゲストとして呼んだりと、安倍首相との近い関係をことあるごとにアピール。「親戚」だという情報も流れていた。

 これについてはネット上だけでなく東京新聞も報道しており、2月10日付紙面で、斎木氏が「安倍シンパ」であるとしたうえで、高校生未来会議代表である高校生の「斎木さんは首相の遠い親戚」というコメントを紹介していた。

 ようするに、18歳選挙権の実施を前に開催される高校生の会議を、高校生でもなんでもない、安倍首相を応援する親戚の大学院生が仕切っていたというのだが、これに対して斎木氏と高校生未来会議は「積み上げてきた高校生会議を傷つけられた」「首相シンパとラベリングされたことに強い憤りを覚える」と真っ向から反論。一時はおさまりを見せていた。

 ところが、ここにきてその高校生未来会議を仕切る斎木氏が馬脚を現す事態が起きたのだ。

 発端は、このところ注目を集めている「保育園落ちた日本死ね」の匿名ブログに対し、斎木氏が3月10日、ツイッターで「#保育園落ちたの自業自得だ。」というハッシュタグをつくり、こんな投稿をしたことだった。

〈政治家の後援会には常に老人ばかり。加えて政治家に毎日のように陳情。そして何より必ず選挙に行く。若者が声をあげるのは困った時だけ。次に落ちるのは保育に無頓着な政治家達だ。そう脅しをかける覚悟があるのか。〉 

 このツイートに対して、「待機児童問題に直面する保護者たちに責任を押し付けるものだ」と批判が殺到。斎木氏と安倍首相の関係も改めてクローズアップされ、「安倍首相への援護射撃だろう」「こんな人物が高校生の会議を仕切っていいのか」と炎上状態となったのだ。

 その後、斎木氏は〈問題提起のためのタグです。保育園に落ちた当事者が自業自得という意図ではなく、そういう状況を作り出すことを許してしまった有権者全体の責任も考えようとそう言いたかったのです。〉などと釈明したが、一方で、〈権利を行使するための普段の努力は誰しもに求められると思います〉〈政治家の責任であり、有権者全体の責任でもあると思います。そこに残念ながら保育園の親も含まれると思います〉などとも強弁。

 また、安倍首相との関係を指摘されていることについても、〈僕が「安倍総理と縁戚」×「自業自得」=「庶民切り捨て」っていうステレオタイプから一歩たりとも思考を脱することができないんだな。〉〈はっきり言って反安倍の方々は人種差別に近いことをなさっていると思います。〉と反論した。

 それこそ安倍首相や安倍応援団とそっくりの物言いで笑ってしまうが、それはともかく、斎木氏は民主主義というものを完全に勘違いしている。

 斎木氏は待機児童問題で声を上げている保護者が「これまで選挙も行かず、政治にも興味を持たなかった」ための自業自得だと切り捨て、「声をあげるのは困った時だけ」と非難しているが、国民は過去にどんな選択をしようが、選挙に行かなかろうが、政府が間違った政策をしたときや自分が困窮した立場に立ったときに、声を上げる権利がある。むしろ、この「批判の自由」「意見表明の自由」こそが民主主義を成立させている基盤であり、逆に、安倍首相や橋下徹市長がしばしば口にし、今回、斎木氏がもち出した「選挙で選んだんだから文句を言うな」こそ、ヒトラーと同じ、独裁者丸出しの論理なのだ。

 だいたい、有権者が保育園や育児問題をどうにか解決してほしいと考えたとして、いまの日本の選挙制度でそのワンイシューを政治に反映させることが可能なのかどうか、ちょっと考えてみればわかることだろう。むしろ、選挙なんかより批判意見の拡散やデモのほうが政治を動かすことがありうるのは、それこそいまの保育園問題に対する安倍政権の慌てようを見れば明らかではないか。

 しかも、斎木氏はなんの根拠もないまま、保育園問題で怒っている親たちが選挙に行っていないような論理を展開して、彼らに責任を押しつけるようとしているのだ。どう考えても、政権批判を封じ込めようという意図があるとしか思えない。

 斎木氏は自分が「安倍シンパ」であることを否定しているが、明らかに安倍首相と深い関係をもっている。たとえば「親戚関係」の問題にしても、斎木氏はツイッターで〈僕は安倍さんの甥でも親戚でもありません。〉と否定している一方で、自ら〈僕は安倍総理の縁戚です。自分からわざわざ申し上げることではありませんから言ってきませんでした。僕が安倍総理の縁戚だと危険なんですか?〉〈僕ははっきり、何度も縁戚であると明言しています。〉と、自ら明言しているのだ。

 これに対して、「縁戚だったら親戚なのでは?」と指摘されると、〈縁戚と遠戚と漢字を間違えていました。〉と訂正したが、もちろん遠戚も親戚である。

 しかも、問題は親戚かどうか以前の話だ。実は斎木氏の実家は明治時代から、安倍首相の選挙区である山口県長門市で病院を営んでおり、祖父の代からの安倍首相の有力な後援者なのだ。斎木氏は2年前、自らのFacebookでこんなことを自慢げに書いている。

〈今日は安倍総理が山口県長門市の実家に足を運んで下さいました。祖父母へのお参りなので、私の力では全くありません。〉

 そして、祖父の代から続くこの安倍氏との関係を、斎木氏自身も引き継ぎ、利用してきた。斎木氏は大学生時代からAO入試の受験塾を主催しており、そのホームページに自らの慶應大学受験時の「自己推薦書」を公開しているのだが、そこには安倍首相とのツーショット写真とともに「安倍元首相と「憲法」議論」と見出しのついた、こんな内容の自己PRが掲載されている。

〈北九州市の自宅で、安倍元首相と話をする機会を得た。私は、夕食の席で、思い切って安倍さんが最重要命題に掲げている「憲法改正」の必要性について問うた。かねてから、憲法の性質よりも、その成り立ちに疑問を感じていたからである。すると、安倍氏は現在の日本国憲法は、占領下にGHQによってきわめて短期間に定められた憲法であると指摘し、日本人自身の手で「自主憲法」を制定することの必要性を力説された。これは、福澤先生の言う「独立不羈」に通じるものがあると感じ、貴塾で憲法の精神について学ぶ意欲や政治参加への想いが増した。〉

 つまり、高校生のときにすっかり安倍首相の「押しつけ憲法論」に同調していたのである。これで、「安倍シンパじゃない」と言われても、なんの説得力もないだろう。

 しかし、断っておくが、斎木氏の実家が安倍首相の有力後援者だったとか、安倍首相と憲法改正で意気投合していたとか、その事実自体を糾弾したいわけではない。斎木氏はおそらく被選挙権年齢になったら自民党から政界に出馬する可能性が高い気がするが、しかし、どんな思想をもとうが、それは個人の自由だ。

 問題なのは、それ自体でなく、そんな人物が中立のふりをして、18歳選挙権実施を前に、高校生を誘導するような集まりを仕切っていることだ。

 実際、明日23日からのこの高校生未来会議には、どう考えても安倍政権のバックアップがないとやれない、さまざまな仕掛けが用意されている。

 同会議では県ごとに1チーム2~3人ずつに分かれ、地域おこしプランを考えるコンペを実施するらしいのだが、優秀なチームには、安倍晋三からの「内閣総理大臣賞」、石破茂からの「地方創生担当大臣賞」、高市早苗からの「総務大臣賞」が贈られるという。

 さらに、同会議は23、24日の2日間は議員会館で開催、また最終日は「日本最高峰の場」「政府重要施設」で行うとしており「保安上の都合上、会場を参加者にしかお知らせできない」「察してください」などと思わせぶりなことを臭わせているが、一説には、総理公邸を使わせるのではないかとの話もある。

 高校生未来会議側は野党の代表も参加することを強調して、党派性は一切ないというが、この仕掛けだけをとっても、同会議が安倍政権と自民党のPRの場になるのは間違いないだろう。

 いや、それどころか、安倍政権はこの「全国高校生未来会議」を使って、高校生向けの改憲啓蒙活動を仕掛けるつもりではないか、という観測も流れている。すぐに露骨にやることはないだろうが、会議を通じて、ハブになるような高校生の安倍親衛隊をつくり、それをベースに高校生に向けた改憲の啓蒙活動を展開するつもりではないか、というのだ。

 実際、安倍政権と右派勢力はいま、憲法改正に向けて、さまざまな別働隊を組織している。櫻井よしこや日本会議と組んで「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を立ち上げ、お抱え評論家を使って「放送法遵守を求める視聴者の会」をつくって政権に批判的な報道に圧力を加えさせ、女子向けには「憲法おしゃべりカフェ」なる気持ちの悪いネーミングのイベントを日本会議系の団体が開催している。

 産経新聞やネトウヨは安保法制に反対するSEALDsを揶揄して、「民主・共産に利用されている」「手口はナチ党に通じる」「ヒトラーユーゲントや紅衛兵にそっくり」などと的外れな攻撃をしているが、しかし、いまや独裁者と化した安倍首相をこんな高校生の集いに関与させたら、それこそ、本物のヒトラーユーゲントをつくり出してしまいかねない。
 
「全国高校生未来会議」がそうならないためには、少なくとも安倍政権のPRになるようなイベントを中止し、斎木氏に組織を仕切らせないようにすべきだ。そもそも、彼は「高校生」でもなんでもないのだから。
(野尻民夫)

最終更新:2017.11.24 09:19

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