稲田朋美政調会長とヘイト団体・在特会の“親密な関係”を裁判所が事実認定! スラップ訴訟による報道圧力を許すな

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稲田朋美公式サイトより


 「次期総理」とも言われる稲田朋美・自民党政調会長と、ヘイトスピーチ団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)との“蜜月関係”を、司法が事実だと認定した。

 発端は、「サンデー毎日」(毎日新聞社)が2014年10月5日号に掲載した「安倍とシンパ議員が紡ぐ極右在特会との蜜月」という記事。稲田氏を含む安倍政権の重要議員と在特会との関係を暴いたものだが、これに対し、稲田政調会長は毎日新聞社へ550万円の慰謝料と謝罪記事の掲載などを求める名誉毀損裁判を起こしていた。

 しかし、先週3月11日、大阪地裁で下された判決は原告・稲田氏側の全面敗訴。「記事は論評の域を逸脱しない」などとして稲田氏の請求を棄却したのだ。さらに、裁判長は「記事には真実性の証明がある。公益を図る目的で、公共の利害にもかかわり、違法ではない」と、稲田氏が名誉を傷つけられたと主張した記事の内容は真実であり、また公益性を担保したものだと認定した。

 極めて妥当な判決だ。そもそも「サンデー毎日」の記事は、稲田氏の資金管理団体「ともみ組」が、10年から12年にかけて、在特会で顧問に近い立場にある有力会員ら、幹部とともに活動している8人から計21万2000円の寄付を受けていたことを報じたもの。

 しかも、稲田氏が在特会らヘイト勢力と親密な関係を築いてきた証拠は、寄付の事実だけではない。たとえば稲田氏は、12年、元在特会事務局長の山本優美子氏が仕切る極右市民団体「なでしこアクション」が主催する集会で登壇。14年秋には、高市早苗総務相などとともに、ネオナチ団体代表とのツーショット写真の存在も発覚しており、これは英紙「ガーディアン」など海外メディアでも大々的に報じられた。

 稲田氏は「サンデー毎日」に「在特会との近い距離が際立つ」と書かれたことを不服としたのだが、稲田氏がネット右翼や差別主義者、そして歴史修正主義者たちを支持者としていることは周知の事実だ。“ネオナチツーショット写真”についても稲田氏は「相手の素性や思想は知らなかった」と釈明したが、こうした極右人脈が近づいてくる時点で、稲田氏の政治方針がヘイト勢力に支持されている事実を示している。実際、その思想は完全に戦前復古の極右傾向にあり、過去には、家父長制復活を願っているとしか思えない男性のDVを肯定するような発言までしている。

「いまや「DV」といえばすべてが正当化される。DV=被害者=救済とインプットされて、それに少しでも疑いを挟むようなものは、無慈悲で人権感覚に乏しい人非人といわんばかりである。まさに、そこのけそこのけDV様のお通りだ、お犬さまのごとしである」(「別冊正論」第7号/日本工業新聞社)

 こうした点を鑑みても、稲田氏とヘイト極右勢力との親和性が非常に高いことは明らか。にもかかわらず、産経新聞によれば、稲田氏は請求棄却を受けて「どういう理屈であのような言論が許されるのか判決をまだ読んでいないので分からない」としながらも控訴する意向を示しているという。

 開いた口がふさがらない。いったい、この人は言論に対してどういう感覚をしているのか。そもそも、稲田氏は安倍首相自ら「未来の総理候補」と明言するなど、現政権の幹部だ。そうした日本政治を左右する立場にある人物がどういった人々から支持を受けているか、あるいは、どういった思想を持っているのかを論評して報じるのは違法でもなんでもなく、言論機関として当然のことだろう。裁判所が「サンデー毎日」の記事を「公益を図る目的」としたのは、まさにこうした点において、稲田氏の政治家としての資質を国民が判断するために他ならない。

 ところが、そうした国民の「知る権利」を代行する記事に対して、稲田氏は一方的に名誉毀損などとがなりたてているのだ。しかも稲田氏は「サンデー毎日」以外にも、こうした訴訟圧力を振りかざして、言論機関にプレッシャーをかけてきた。

 たとえば昨年には、稲田氏が選挙時、地元の献金企業などに「ともみの酒」とのラベルを張った日本酒を贈呈していたと2回に分けて報じた「週刊新潮」(新潮社)に対し、稲田氏の代理人弁護士である夫・龍示氏が慰謝料500万などを請求する名誉毀損裁判を起こしている。

 とんでもない話だ。あくまで「新潮」の取材目的は、公職選挙法に当たる稲田氏の“日本酒贈呈疑惑”を追及するためのもの。記事では元事務所スタッフによる証言も掲載されていたが、当初、稲田氏は国会でも疑惑について「まったくの虚偽」「法的措置をとる」などとしていた。しかし「新潮」が第2弾記事のため稲田氏側に取材を申し込むと、龍示氏がファクスで訴訟を予告して記事掲載を阻もうとしてきたという。そして「新潮」が第2弾でこの恫喝文章を記事にすると、「(このファクスが)恫喝だと気づかないのなら、世間を知らない弁護士バカ以外の何ものでもない」と書いたことを理由に、稲田氏側は名誉を傷つけられたとして提訴したのだ。

 繰り返すが、政治家など公人の疑惑や思想、支持勢力について報じ、論評することは、権力の監視が責務のマスメディアとして当然のことだ。訴訟をチラつかせて事前にそれを潰そうというのは言語道断だし、その後の名誉毀損裁判もスラップ訴訟としか言いようがない。完全なる報道圧力だ。

 今回裁判所が認定したヘイト勢力との“親密さ”もさることながら、自身に対する論評や疑惑に対して露骨に訴訟圧力で潰そうとする稲田政調会長。安倍首相に続いてこんな人物が本当に「総理」になったら、それこそ日本の「民主主義」と「言論の自由」は完全に崩壊してしまうだろう。
(宮島みつや)

最終更新:2017.11.24 08:39

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