「日本スポーツ界は誰も森喜朗に逆らえない」JOC元幹部らが東京五輪トラブルの元凶・森の横暴ぶりを実名告発

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
1507090700top.jpg
自由民主党 森喜朗公式ウェブサイトより


 本サイトでは先日、東京五輪エンブレムの修正過程で、東京五輪組織委員会の森喜朗会長が佐野研二郎氏の最初の修正デザイン案に対して、審査委員に無断でダメ出し、パクリ疑惑の浮上した最終案に修正させていた事実を指摘した。

 森会長は国立競技場問題に続いて、エンブレム撤回の“戦犯”だったことが発覚したわけだが、しかし、本人はその責任を自覚するどころか、不遜な対応を繰り返し、あろうことかマスコミにも“圧力”をかけているという。そのためか、テレビをはじめとするマスコミが森会長を面と向かって批判することはほとんどない。

 だが、そんななか、意外なメディアが問題の本質を衝く記事を掲載した。それが昨日発売の「女性自身」(光文社) 9月22日号だ。

 同誌では「元JOC幹部が内部告発! 東京五輪“迷走”の戦犯!」と題し、組織委の母体であるJOC(日本オリンピック委員会)の元幹部、五輪の取材経験が豊富な新聞記者らによる座談会を行っているのだが、そこで、やはり森会長を国立競技場問題やエンブレム問題の最大の戦犯と名指ししているのだ。

 しかも、この座談会、JOC元参事の春日良一氏が実名で登場しており、けっして身元不明のいい加減な内容ではない。

 では、彼らは具体的に何を語ったのか。座談会はまず、匿名のJOC元幹部のこんなセリフから始まる。

「今の日本スポーツ界では、誰も森喜朗元首相(78)には逆らえないんです。五輪エンブレム、そして新国立競技場の建設問題――。東京五輪をめぐるゴタゴタは原因をたどるとすべてそこに行き着きます」

 そして、出席者たちは森会長の組織委人事の実態を次々に告発する。

「今の東京五輪組織委からは、そうした(五輪運営の)知識を持ったJOCの人間が排除されてしまっているんです。組織委は“素人だらけ”です」(春日氏)
「それをやっているのが、森さん。自分の気に入らない人間を、組織委に入れさせないんだ」(元JOC幹部)

 では、いったいなぜ、JOCを排除するのか。出席者のひとりは「ひと言でいえば、男の嫉妬」だという。

 森会長は長年、日本体育協会(体協)の会長を務めてきたが、体協は国体の運営が主な仕事で、JOCと比べれば地味な存在だ。そのため「森さんは、自分より年下、格下の人間がJOCで活躍するのを見て、ずっと苦々しく思ってきた」(元JOC幹部)のだという。

 ところが、子分の安倍晋三が首相に就任したことで、完全に復権。今やスポーツ界を完全に掌握して、協会や関連団体人事で横暴のかぎりを尽くすようになった。

「森さんが首を縦に振らないとどんな人事も決まりません。そして、自分に従順な人間は重要ポストに就けますが、嫌いなやつは排除するんです」(新聞記者)

 特にJOCや五輪招致の功労者に対しては、上記のような嫉妬から、徹底して排除にかかるようになったのだという。

 そのひとりが、JOCで副会長まで務めた水野正人氏。スポーツ用品メーカー・ミズノ創業者の孫として豊富な国際人脈をもち、東京五輪招致でも功労者とされる水野氏だが、森会長が“気に入らない”という理由で、組織委にすら入れなかった。

 さらに、この座談会では、JOCから組織委に出向してきた2人の部長の上に、わざわざ局長を新設しておく、という嫌がらせ人事を行っていることも暴露されている。

 つまり、森会長がこうした異常な人事と組織作りを行ってきた結果、起きたのが、国立競技場問題であり、エンブレム問題だったのだ。JOC元参事の春日氏はこう言う。

「五輪運営のノウハウを持つ人間が排除された結果、“素人”が『著名人を集めてデザインを公募しておけば、文句は言われないだろう』くらいの甘い考えでやったんでしょう」
「五輪の世界では約束を破ることは絶対に許されない――そういうことがわかっている人間が最初から関わっていれば、無責任に建設費を膨らませたあげく、一から設計をやり直すなんて失態を演じることにはならなかった」

 だが、森会長に責任を取ろうなんていう発想はまったくない。組織委元幹部は森会長の本音をこう暴露する。

「組織委の会長として力を誇示している森さんは、東京五輪を自分の晴れ舞台にしたがっているんです。開会式のときには80歳を超えているのにね。“老害”そのもの」

 こんな人物が、世界的祭典である五輪の運営をすべて牛耳り、まったくの専門外である競技場建築やデザインにまで口を出していたのだ。JOC元参事の春日氏は「このままだと本当に東京五輪開催危機もありえます」と警告を発しているが、森会長がいるかぎり、危機はずっと続くだろう。

 JOC元幹部は、この座談会で「もうJOCはケツをまくって、森会長率いる組織委と対決するしかないんじゃないかな」と結論づけていたが、東京五輪関係者はぜひ、それくらいの覚悟で森会長を引きずりおろして欲しい。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015.09.09 06:29

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

2020年 東京五輪の黒いカネ

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

「日本スポーツ界は誰も森喜朗に逆らえない」JOC元幹部らが東京五輪トラブルの元凶・森の横暴ぶりを実名告発のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。五輪伊勢崎馨の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 吉村洋文知事「命の選別」発言は事実! “治療を高齢者から若者に”
2 『スシローと不愉快な仲間たち』12 安倍首相の寒すぎるポエム
3 安倍が宇野教授を任命拒否したのは宇野教授の父から批判された逆恨みか
4 検察がつかんだ「桜」前夜祭の公選法違反証拠!費用補填800万円の明細
5 小田嶋隆・武田砂鉄対談 後編 糸井重里と松本人志をあらためて語る
6 中居がすべらない話でJのタブーに!
7 小田嶋隆・武田砂鉄対談 前編 ツイッターで安倍政権とどう向き合うか?
8 菅首相に飛ばされた元総務官僚が語った恐怖支配!「あそこまでひどい人は…」
9 学術会議任命拒否 宇野重規教授が書評「暴君」論で菅首相批判か
10 安倍政権御用ジャーナリスト5位〜大賞発表!
11 『あさが来た』は籾井の機嫌取り企画
12 葵つかさが「松潤とは終わった」と
13 植村隆の名誉毀損裁判で不当判決!櫻井よしこの捏造を無視
14 橋下徹がコロナ対策過剰論を主張するため「熱中症ではそんな対策してない」
15 大阪都構想住民投票に58億円 吉村知事「イソジン会見」の裏側も発覚
16 大統領選不正デマを拡散した日本のトランプ応援団の妄言総まくり!
17 大阪のコロナおざなり対策が酷すぎる!重症病床使用率もごまかし
18 乃木坂46橋本奈々未が背負った貧困
19 トランプ的どっちもどっち論横行の日本
20 THE MANZAIウーマン村本のもう一つの凄さ
1 菅首相が生出演『ニュースウオッチ9』めぐり内閣広報官がNHKに圧力
2 安倍晋三が調子に乗っている! 極右集団「創生日本」再始動
3 菅首相の遅すぎる「GoTo見直し」はキャンセル料補填しないためか!
4 大阪のコロナおざなり対策が酷すぎる!重症病床使用率もごまかし
5 菅、安倍、森がバッハ来日で…コロナ隠しにGoTo続行、NHKに圧力
6 コロナ再拡大の最大の戦犯は菅首相!専門家の指摘無視「静かなマスク会食」
7 吉村洋文知事「命の選別」発言は事実! “治療を高齢者から若者に”
8 検察がつかんだ「桜」前夜祭の公選法違反証拠!費用補填800万円の明細
9 大統領選不正デマを拡散した日本のトランプ応援団の妄言総まくり!
10 安倍が宇野教授を任命拒否したのは宇野教授の父から批判された逆恨みか
11 学術会議任命拒否 宇野重規教授が書評「暴君」論で菅首相批判か
12 『スシローと不愉快な仲間たち』12 安倍首相の寒すぎるポエム
13 小田嶋隆・武田砂鉄対談 後編 糸井重里と松本人志をあらためて語る
14 小田嶋隆・武田砂鉄対談 前編 ツイッターで安倍政権とどう向き合うか?
15 「桜を見る会」安倍前首相の大嘘答弁・醜態総まくり

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄