佐藤優が改憲へ暴走する安倍に痛烈皮肉!「安倍首相は山本太郎と同じポエム体質」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
satouabe_11_150504.jpg
左・「Amazon.co.jp」の佐藤優:著者略歴ページより/右・自由民主党公式HPより


 集団的自衛権容認、訪米による米国の戦争への全面強力の約束、今国会で審議が始まる安保法制、そして憲法改正──。

「戦争のできる国家」をめざして暴走を続ける安倍政権に対して、このところ、知識人、文化人の間で、少しずつではあるが批判の声が強まっている。いままで政治的発言をしていなかった作家やタレントが危機感を口にするケースも増えているし、大江健三郎や内田樹らといった、もともと政権に批判的な識者もこれまでにない強い調子で安倍首相を非難し始めた。

 そんななか、元外務省主任分析官・佐藤優がユニークな安倍批判を行っている。

「安倍首相の集団的自衛権はポエムです」
「この政権の幹部たちはコンビニの前でウンコ座りしている連中と同じ」

 こんな発言が掲載されているのは、佐藤と作家・中村うさぎの対談本『死を笑う うさぎとまさると生と死と』(毎日新聞社)。佐藤と中村は仲が良く、別のテーマで対談企画が進んでいたのだが、中村が原因不明の重病で一時、心肺停止状復におちいっていたのを機に「死」をテーマに対談を開始。それをまとめたのが同書だ。実際、この本のなかには、中村の臨死体験や死後の世界があると言う佐藤と絶対にないと言う中村の論争、二人の死生観などが語られていて、ある意味では哲学的ともいえる刺激的な内容となっている。

 ところが、この対談、途中で何回か話が脱線して、佐藤の口から辛辣な安倍首相への批判と皮肉たっぷりの分析が飛び出すのだ。

 たとえば、佐藤が最近、ハマっているVシネマについて話していた際のこと。その作品に山本太郎が出演していたことから、中村が「あたし、山本太郎は嫌いじゃないんだけど、政治家ってどうなのかなってね」と尋ねると、佐藤は「彼の演説はポエムですから」と指摘。山本太郎のように権力に執着せずに美学で動く人間は、とんでもないことをしでかす可能性があるから怖いと持論を展開したのだが、その延長線上で安倍首相にも同じ危機感を表明するのだ。

「歴史に名前を残すとか、自分の美学で行動しますから。安倍晋三さんの怖さもそこなんですよ」

 佐藤によると、山本太郎と安倍晋三は似ているらしい。

 そして、佐藤は安倍首相の集団的自衛権に関する主張がいかにデタラメかを逐一指摘したうえで、

「そういうぶっとんだ議論が通用しているのは、ポエムだからなんですよ」

 と、山本太郎と同様に、安倍晋三の主張も「ポエム」であるとの論を展開し始めるのだ。

「これは安倍首相の「美しい国のためにがんばっています」というポエムなんです。結論ではなく、がんばっているということが重要なんですよね。最初は憲法9条改正をしなければと公言し、96条改正でまず過半数をとろうとしたら、それじゃあ裏口入学みたいだと言われちゃってね。だから、集団的自衛権の問題は「憲法改正しないでもできるんだもん!!」と子どもが意地張っているようなレベルの話なんです」

 これについては中村も「完全に妄想じゃないですか」と同意。憲法改正について「だいたい改正ってどういうことなんですか? 改正の「正」って正しいという字じゃないですか? 9条の改正は正しいことだとみんなが思っているわけじゃないでしょう」と疑問を投げかける。

 すると、佐藤は安倍首相が憲法の三つの要素のうち、一つのことしか考えていないとして、こう指摘するのだ。

「一つは日本がどういう国なのかという国柄、昔の言葉でいうと、国体を示すもので、この手の話が安倍首相は大好きなんです。二つめは法理構成上どうなっているかです。人権の規定はどうなってるかだとか、大日本帝国憲法との連続性、非連続性はどうなっているかとか、これは細かい法律の知識が必要な話で、安倍首相はこういう話は苦手なんですね」
「一番まずいのは三つめで、日本国憲法は国際的な約束だということです。ポツダム宣言や降伏文書を受け入れて日本国憲法をつくり、そののちにサンフランシスコ講和条約があるという一連の国際的な約束なんですね。だから憲法9条の「戦争をしない」というのは、外国に対する宣言でもあるわけですよ。その宣言を変えるというのは、国際社会に対し、ものすごい意味をもつんですよ。その議論がないのはどういうことでしょう」

 そして、これらの議論のすっとばしも、佐藤によれば、安倍首相の主張が「ポエム」であるからこそだという。

「安倍首相は現状を精査しないで、心で「いまやりたい!」と思っているだけなんです」
「ポエムはある人の琴線には触れますが、ほかのある人の逆鱗にも触れるわけです。だから、安倍首相については好き嫌いがはっきり分かれちゃうんです。安倍首相の詠んでいる詩が「好きか嫌いか」が大いに関係するんですね」
「ポエムですから、首相のコメントを分析しても意味がないんですよね。ですから、新聞では現状「政治面」に掲載されている安倍首相の集団的自衛権の記事は、本来であれば「生活面」で扱うのが正しいのです。心のページでね」

 そのうえで、安倍首相をこう小馬鹿にする。

「安倍首相を含め、この政権の幹部たちはあんまり難しいことを考えないですよね。コンビニの前でウンコ座りしている連中と同じなんです」
「斎藤環さんがいうところの『ヤンキー政治』ですよ。基本的には『闇金ウシジマくん』の世界ですね」

 なんとも痛烈な皮肉。もともと、佐藤は元外務官僚らしく政治的には保守で、第一次安倍政権のときはむしろ安倍首相に擁護的だった。ところが、安倍首相が集団的自衛権をもち出したあたりから批判を強め、昨年、出版した池上彰との対談本『新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方』(文春新書)でも、安倍政権を「無知」「支離滅裂」と厳しく批判していた。

 元外務官僚の佐藤氏としては、現実的な妥当性も論理的な整合性もまったくなく、非知性的で短絡的なだけの安倍首相の動きが、よほど我慢ならないのだろう。

 しかも。安倍首相の「ポエム」は着実にこの国に浸透している。佐藤は「王様の心次第でなにごとも変わる」という中世のような世の中になりつつあると警鐘を鳴らしているが、だとしたら本当に恐ろしい事態だといわざるをえない。
(野尻民夫)

最終更新:2015.05.07 10:51

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

死を笑う うさぎとまさると生と死と

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

佐藤優が改憲へ暴走する安倍に痛烈皮肉!「安倍首相は山本太郎と同じポエム体質」のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ポエム安倍晋三野尻民夫の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 倉持仁院長の総裁選をめぐる正論に橋下徹やネトウヨがいちゃもん
2 八代の降板なし『ひるおび!』のダブスタ 室井佑月と上地雄輔で対応の差
3 山口敬之の逮捕をツブした中村格の警察庁長官就任に広がる抗議!
4 高市早苗が右翼隠しに躍起! 反ワクチン極右活動家が高市支持デモ計画も
5 河野太郎に実は「コロナわかってない」説! 今頃、パルスオキシメーター解説
6 安倍晋三が「統一教会」イベントでトランプと演説!同性婚や夫婦別姓を攻撃
7 葵つかさが「松潤とは終わった」と
8 「詩織さん全面勝訴」で証明された警察と検察のおかしさ! 
9 八代の共産党攻撃の根拠「公安調査庁」がまるで共産党PRの“失笑”報告書
10 八代英輝弁護士が「共産党は党綱領に暴力的革命」とデマ、維新の政治家も丸乗り!
11 安倍が支援、高市早苗が「さもしい顔して貰えるもの貰う国民ばかり」
12 総裁選に騙されるな、政府のコロナ対策の酷さは全く変わってない! 
13 森友再調査問われ河野、岸田が呆れた忖度発言! 高市は桜で大嘘
14 黒人差別問題でK-POPファンが差別主義者を撃退!
15 安倍晋三の総裁選支配に今井尚哉、北村滋の二大側近がまたぞろ暗躍か!
16 室井佑月の『ひるおび!』降板で麻木久仁子が滝川クリステルに疑問
17 共謀罪で小林多喜二の悲劇が再び現実に
18 ジャパンライフの広告塔に田崎とNHK島田も
19 中谷美紀が日本の男尊女卑、安倍政権の女性政策に苦言
20 高市早苗にネトウヨが総結集、「天照大神の再来」とバカ騒ぎ、膳場貴子を攻撃
1 安倍晋三が「統一教会」イベントでトランプと演説!同性婚や夫婦別姓を攻撃
2 八代英輝弁護士が「共産党は党綱領に暴力的革命」とデマ、維新の政治家も丸乗り!
3 山口敬之の逮捕をツブした中村格の警察庁長官就任に広がる抗議!
4 八代の共産党攻撃の根拠「公安調査庁」がまるで共産党PRの“失笑”報告書
5 高市早苗にネトウヨが総結集、「天照大神の再来」とバカ騒ぎ、膳場貴子を攻撃
6 総裁選に騙されるな、政府のコロナ対策の酷さは全く変わってない! 
7 八代の降板なし『ひるおび!』のダブスタ 室井佑月と上地雄輔で対応の差
8 河野太郎に実は「コロナわかってない」説! 今頃、パルスオキシメーター解説
9 高市早苗が右翼隠しに躍起! 反ワクチン極右活動家が高市支持デモ計画も
10 森友再調査問われ河野、岸田が呆れた忖度発言! 高市は桜で大嘘
11 河野太郎が会見で露骨な安倍忖度!森友再調査の質問に答えずワクチンで大嘘
12 自民党政権が「一般病床削減」を継続、看護師5万人削減の計画も
13 安倍晋三の総裁選支配に今井尚哉、北村滋の二大側近がまたぞろ暗躍か!
14 倉持仁院長の総裁選をめぐる正論に橋下徹やネトウヨがいちゃもん
15 DHCテレビが敗訴判決!辛淑玉が語る「犬笛によるヘイト」と判決 

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄