堀江貴文がマスク求めた餃子店を攻撃し休業に追い込む弱いものいじめ! それでも田村淳は「ホリエモン慣れしてない」と餃子店に責任転嫁

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堀江貴文フェイスブックより


 ホリエモンこと堀江貴文氏が、マスク着用をめぐってトラブルになったとしてSNSで攻撃していた広島の餃子店が、10月3日休業に追い込まれた。

 始まりは、ホリエモンが9月22日、facebookに以下のような投稿をしたことだった。

〈美味しそうだな、と思って三名で来店。1人マスクしてなく、来店したらマスク着用でないと入店できない、と言われ、どこまで厳しいのかを聞くべく(食べてる時以外ずっとつけてろとか言われるのやだし)「食べてる時以外ずっと着けないとダメなんですか?」って聞いたら日本語が伝わっていないのか、「ウチはマスクしてないと入店できないんです」の1点張りで話が先に進まない。そしたら店主らしい人が出てきて「ホリエモンか?」といきなり言われて、同じ話をしたら「面倒くさいんで入店しないでくれ!」とピシャリ。マジやばいコロナ脳。狂ってる。〉

〈とにかく来店時さえマスクをつけて黙っていろってスタンスなんだろうけど、別にマスク着用を拒否してるわけでもなく、ルールの厳しさを聞こうと思ってるだけなのに超失礼な対応されて怒りに震えてる。なんかピーチの飛行機の中でマスク拒否して飛行機降ろされた人じゃないけど、そろそろこのマスク原理主義なんとかならんもんかね。社会がギスギスしてる。〉

「マスク原理主義なんとかならんもんかね」などともっともらしいことを言っているように見せているが、ようするに、堀江氏の同行者の一人がマスクをしておらず、マスク着用を必須としている餃子店に入店を断られた、というだけの話ではないか。

 ところが、堀江氏はすでに「マスク着用でないと入店できない」と言われているのに、「食べてる時以外ずっと着けないとダメなんですか?」などとクレームまがいの意味不明な質問。それに対し店側が「マスクしてないと入店できない」と繰り返し説明したことを、〈日本語が伝わっていないのか〉〈「ウチはマスクしてないと入店できないんです」の1点張り〉〈話が先に進まない〉などとイチャモンをつけているというわけだ。

 話が通じていないのは、いったいどっちなのか、という話だろう。マスクを付けていない同行者がいて、マスク着用でないと入店できないと言われているのに、「食べてる時以外ずっと着けてないとダメなんですか」とか「ルールの厳しさを教えろ」とか会話になっていない。「食べてる時以外ずっと着けてないとダメなんですか」と聞いて、「そういう場合までは着けてろとは言えない」という例外を引き出して、「だったらマスクなくてもいいだろう」と話を持っていきたいのがミエミエではないか。

 しかも「マジやばいコロナ脳」「マスク原理主義」ときた。コロナ感染対策にマスクが一定程度有効であることは、すでに世界中の多くの学者や専門機関が指摘していることだ。そもそも政府や自治体もマスク着用を呼びかけており、マスク着用を条件としている場所や施設はこの餃子店に限ったことではない。それを「マジやばいコロナ脳」「マスク原理主義」などとあげつらうというのは、まるでトランプ支持者だが、しかし、今回の問題はマスクの有効性とかコロナ対策のあり方とかそういう次元の話ではない。

 高級ホテルやレストラン、パーティなどドレスコードのある場はいくらでもあるが、堀江氏はそういう場に短パンやビーサンで出かけて、いちいちゴネたりしているのだろうか。しかもコロナ下において、マスク着用を求めることは、ホテルやレストランのドレスコード、あるいは温泉の刺青拒否などと違って、差別につながるような要素はなく、合理性のあるものだ。店内禁煙などと変わらない。

マスク未着用者がいたのに堀江がゴネたのは事実なのに、餃子店店主の説明を「嘘の反論」と

 堀江氏のやっていることは、結局、クレーマーと何ら変わりはない、いや、相当のタチの悪いクレーマーと言ってもいい。

 なぜなら、この堀江氏の投稿は〈●●(市名)の●●(文字の種類)から始まる名前の某餃子店。〉と、わざわざ店を特定できる形で書き出していたからだ。餃子店などごく限られた数しかない小さな地方都市で検索すれば容易に店を特定できるし、なんならネット民の特定欲をあえてくすぐるような書き方ですら、ある。

 案の定、堀江氏の投稿にまんまと煽られた堀江ファン、堀江信者たちが、この餃子店に嫌がらせを仕掛けたようだ。

 翌23日、この餃子店店主がブログで、嫌がらせ電話やGoogleマップへの悪質な書き込みなどの被害が出ていることを明かした上で、当日の経緯について説明した。

 そのブログには店の入り口に貼られているという大きな注意書きの写真も掲載されていた。

 そこには、「1テーブル4名まで」「1組1時間以内」「(屋外席の場合も)マスク着用で入店」「外のテーブルでも禁煙」などといった注意書きのいちばん上に、一際大きい文字で「マスク未着用の方はお断りします」と書かれてあり、赤いアンダーラインが引かれている。

 ちなみに、この店はツイッターでも、何カ月も前から毎日のように〈【厳守】入店時にマスク着用、アルコール消毒をお願いします。〉〈マスク未着用の方はお断りします。〉と告知している。またツイッターやブログからは、緊急事態宣言解除以降も、その時々の感染者数などに応じて、その都度休業したり、営業スタイルを変更するなど、感染拡大防止に相当気を使って営業していることもわかる。

 ところが25日、堀江氏はこの店主が経緯説明したブログをリツイートしながら、〈ここまで嘘の反論されたら俺もキレるよ。終始穏やかな口調で、俺マスクしながら丁寧に話してたよ。そして失礼な対応で追い出されたよ。ひどい店だな。害悪でしかない〉などと反論したのだ。

 堀江氏は「嘘の反論」などと言っているが、両者の間で違いがあるのは「ホリエモン」と言ったか「堀江さん」と言ったか、などという口調や態度の問題くらい。店頭での大きな注意書き、また店員の口頭説明でも、「マスク着用出なければ入店できない」と繰り返し告知しているにもかかわらず、マスク未着用者のいた堀江氏一行が、入店しようとゴネたというトラブルの本質については、何の反論もできていない。堀江氏の最初の投稿から見ても、この点は明らかな事実ではないか。

同じ新自由主義者の田端信太郎は悪質なスリカエでホリエモン擁護

 しかし、堀江氏がツイッターで反論したことから、さらに騒動は広がる。もちろん、堀江氏の理不尽を批判し店側を擁護する人もいたが、堀江氏の扇動とスリカエ・詐術に乗っかって店側を攻撃する人はさらに増えた。

 たとえば、堀江氏の元部下でありホリエモン・エピゴーネンである田端信太郎氏も参戦し、ツイッターで店をこんなふうに攻撃。

〈一般公開して営業してる飲食店ってのは、一定の公共性があると思います。
「ホリエモンは嫌いだから俺の店から出てけ!」が許されるなら、「黒人は嫌いだから俺の店から出てけ!」も許されることになるのでは?〉(9月26日)

 これはあまりに悪質なすり替え攻撃だろう。この店は「一行にマスク着用していない人がいたから」入店を断ったのであって、「ホリエモンが嫌いだから出て行け」などとは言っていない。堀江氏のFB投稿を見てもそんな記述は一切ない。それに「ホリエモンは嫌いだから店から出てけ」と「黒人は嫌いだから俺の店から出てけ」は、前者が特定の個人を何らかの理由で入店拒否しているのに対し、後者は属性を理由に入店拒否するという典型的な差別であり、まったく異なるものだ。前者はその理由により妥当な場合もあるが、後者は断じて許されない。

 田端氏は、二重のすり替えによって、まるでこの店主が人種差別でもしたかのような印象操作までして攻撃したのだ。

 だいたい、自分たちははるかに規模の大きい企業に関わっていながら公共性への意識などこれまで微塵も見せたことのない人間が、「一定の公共性」なんてどの口で言っているのか。

田村淳は『グッとラック!』で被害者の餃子店を「ホリエモン慣れしてない」

 さらに10月1日放送の『グッとラック!』(TBS)でもこの問題を取り上げ、店主と堀江氏双方に取材。店主は1日40件を超える嫌がらせ電話や「潰れろ」などというネット上の攻撃など深刻な被害について語ったのだが、番組では堀江氏の言い分も間違っていないとか、堀江氏に対しても誹謗中傷が起きているなど、どっちもどっち的な扱いも見られた。

 誹謗中傷についてコメンテーターの小林麻耶は「もし一緒にお仕事したら、『堀江さん、あなたは影響力があるんですよ』と伝えたい」「本当に死にたいって思うぐらい、追い詰めることができるんですよね、たった1人の言葉で。だから、本当にやめてほしい」などと涙ながらに訴えていたが、先週から新レギュラーとなったロンブーの田村淳にいたっては餃子店について「ホリエモン慣れしてない」「辛辣なコメントをバンバン発しますから。恫喝しているように思うかもしれないな」などとまるでホリエモンに不慣れな店側の被害妄想か過剰反応かのように、問題を矮小化した。

 そして、こうしたマスコミの姿勢も手伝ってか、堀江信者の嫌がらせは止まず、餃子店は結局、休業に追い込まれた。店主が3日、ブログやツイッターでしばらく休業することを報告。嫌がらせ電話が続くため予約が受けられない状況にあり、また妻が体調不良になってしまったという。

 堀江氏のクレームによって、煽動されたファンや信者たちが店を攻撃し、休業にまで追い込まれたのだ。

 しかし、堀江氏は店が休業に追い込まれてもおそらく何の反省もしていないだろう。

ホリエモンの行為は自身の社会的影響力や立場をかさにきた弱いものいじめ

 実際、堀江氏は9月27日の時点ですでに〈腹が立ってそれをFBに書くことすら許されないのか?そして過剰で意味のないマスク信仰すら否定することを書けないのか? 知らん人がわざわざ店を調べてクレーム電話まですることまで予見しなきゃいけないとかおかしくね?〉(9月27日)などと嘯いていた。

 いったい何を言っているのか。堀江氏がわざわざ店名を特定できるような書き方をしていたことは前述したが、仮にそういう意図がなかったとしても、IT企業創業者で、ツイッターのフォロワーは350万人を超え、YouTubeのチャンネル登録者数も100万人を超える人間が「知らん人がわざわざ店を調べてクレーム電話まですることまで予見」できないなんてあり得ない。

 それに、もし堀江氏が攻撃を予見していなかったというなら、「この店に対する誹謗中傷はしないで欲しい」と呼びかければいいと思うが、堀江氏はそれをいまだしていない。逆に、店が休業に追い込まれたあとも、堀江氏を擁護するツイートやその餃子店を批判するツイートをリツイートしたり、堀江氏批判ツイートを攻撃している。いまだに、店攻撃を扇動し続けているのだ。

 改めて言っておくが、堀江氏の行為は自身の社会的影響力や立場をかさにきて個人経営の店を攻撃する弱いものいじめでしかない。

 堀江氏については、以前、タクシー運転手に対して車両ナンバーや顔、社名がわかる形で攻撃を繰り返していたことを批判したが(https://lite-ra.com/2018/07/post-4147.html)、今回もやっていることは全く同じ。とにかくお客という立場なら何を言ってもいいと思ってるのだ。

 自身のロケット事業に巨額の研究開発費を受け取っている政権に対しては(https://lite-ra.com/2020/07/post-5543.html
)、一切批判をせず、むしろ批判潰しをするくせに、弱い立場の個人商店やタクシー運転手には、仕事を奪われかねない状況にまで平気で追い込む。本サイトはこれまで堀江氏を公共性の欠如した新自由主義者と批判してきたが、この男の酷さはそれ以前の問題なのかもしれない。

最終更新:2020.10.05 08:26

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