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安倍晋三の名が消された寄付金振込票に続き、籠池長女による100万円受取り直後の目撃証言が!
瑞穂の國記念小學院HPより
昨日、籠池泰典理事長が「安倍首相から100万円の寄付を受け取った」と明かした件で、きょうの午後、菅野完氏が“物的証拠”を公開した。
「Yahoo!個人」にアップされた菅野氏の記事によれば、自宅で籠池理事長に取材を行った一昨日、安倍首相からの寄付受け取りの話を聞いた菅野氏は、その際に何か証拠はないかと尋ねた。すると籠池理事長は、「あるんちゃうかな。寄付者名簿、その日付のあるしね」「振込票、残っとるんちゃうか?」と返答。その寄付者名簿と振込票の画像を、菅野氏は記事内で公開したのだ。
籠池理事長の証言では、9月5日に塚本幼稚園で行われた講演会の際、昭恵夫人から「どうぞ、これお使いください」「安倍晋三からです」と言って100万円を現金で渡されたということだった。そして今回、公開された寄付者名簿には、「H27.9.7」の日付で100万円が「(法)森友学園」の名義で記載されている。9月5日は土曜日だったため、土曜に現金で受け取った寄付金を週明けの月曜日に入金したということだろうか。
さらに、同じく公開された振込票だが、受領証の「ご依頼人」の欄には手書きで「(学)森友学園」と書かれている。しかし、その上部には修正テープが貼られており、「淀川新北野郵便局長印」という印鑑が押されている。なんらかの記述を消し、それに対して郵便局側が押した訂正印だと思われる。
そこで菅野氏は、振込票の下から光を当て、修正テープの下に書かれた文字を浮かび上がらせた。その写真もアップされていたが、それを見ると、そこには「安倍晋三」という文字が書かれていた。
ようするに、最初は「安倍晋三」と書いていたのを、修正テープで消して、「森友学園」と自分で自分の学校に寄付をした形をとったということらしい。
もちろん、この「安倍晋三」という依頼人名は籠池理事長サイドが書いたものであるため、偽造の可能性はゼロではない。安倍応援団からはさっそく「安倍さんを陥れるためのフェイクだ」との声が上がっている。
しかし、日付を見ると、この振込票が作成されたのは平成27年9月7日であることは間違いない。当時、籠池理事長は狂信的なまでに安倍氏を信奉しており、安倍首相を陥れるための行動を取るとはまったく考えられない。
また、修正テープの下には「安倍晋三」という名前と重なる形で「匿名」と見える文字もある。「安倍晋三」と書いた後、「匿名」に書き直し、さらに「森友学園」に修正しているのだ。意図的な仕掛けなら、こんな手の込んだことはしないだろう。
もちろん、籠池理事長が最初、「寄付者には安倍総理もいる」と私学課や財務省にハッタリをかけるために、自分で100万円を用立てて首相の名前を勝手に記入したという可能性はあり得るだろう。
しかし、それならば安倍首相のみならず寄付者名簿を同じようなかたちで処理し、口利き依頼をしていた鴻池祥肇議員などの有力議員の名前を並べ立て、勝手に寄付者だと言い募ることもできたはずだ。しかも、公開された寄付者名簿のうち他の約50件分の金額を見る限り、大半が数万円の小口寄付ばかりで、100万円という金額は突出している。私学審が森友学園の財務状況に懸念を示していたように、籠池理事長は自分の金で大口寄付者をでっち上げるような経済状況ではなかった。少なくとも、この直前に誰かから100万円を受け取っていた可能性はきわめて高いのではないか。
また、籠池理事長が昭恵夫人から受け取った100万円のうち10万円を「感謝」という名目でその日のうちに返金したと説明したことを「そんなことするわけがない」という疑問も出ているが、これについては、いま、SNS上で「“おため”なのでは?」という声も上がっている。「おため(お多芽)」とは関西地方の古くからの風習で、祝儀の金額の1割を現金で返すのだという。実際、籠池理事長くらいの世代には普通に習慣として根付いており、今回も100万円の「お祝い」を貰ったことから、風習に則り1割の10万円を籠池理事長は現金で返したのではないか、というのだ。
ただし、それで寄付金額を90万円としたら、先方に失礼にあたる。そこで、10万円を講演料として支払ったことにして、100万円を安倍晋三からの寄付金として計上したと考えられるのだ。実際、塚本幼稚園のPTAの収支決裁報告書の支出欄には、昭恵夫人が講演し、籠池理事長が100万円を受け取った9月5日付けで「首相夫人安倍昭恵先生」と記載されていたことが明らかになっている(金額はその他の社会教育支出と合わせて40万円)。
籠池理事長が“嘘つき”であることは否定しないが、こと安倍首相との関係については、いまのところ論理的な破綻はなく、むしろ証言を裏付けるような証拠が次々と出てきているのだ。
さらに、今晩10時には、菅野氏が多くのマスコミとともに籠池氏の長女に寄付金授受の模様をインタビュー。当日、長女は職員室にいたが、籠池夫人から「小学校を建てるにあたって安倍さんからいただきました」「(安倍夫妻)おふたりの気持ちが入っている」「ありがたいな、がんばろう」と、100万円を手渡されたと話した。
また、振込票から安倍晋三の名前を消した経緯についても、事務所で安倍晋三と書いた振込票を職員がもっていったところ、郵便局員にだめだといわれ、会計士に相談して森友学園に書き直したのだという。また、長女は「昭恵夫人から匿名にしてほしいという意向があった?」という質問に「あったと認識しています」と答えていた。
しかも、証拠はこれからまだ続々と出てくる可能性もある。民進党・福島伸亨議員によると、昨日、野党議員が籠池理事長と面会している最中にも、籠池夫人のもとに昭恵夫人からのメールが届き、そこには「幸運を祈ります」と書かれていたという。これは暗に“私はまだあなたの味方ですよ”というメッセージを送って、自分に不利な発言をしないようにけん制したと思われるが、籠池理事長は2月28日と今月8日に昭恵夫人からメールが送られてきていたことも明かしており、少なくとも、両者が頻繁にメールを交わし合っている関係であることは明らかな事実だ。
安倍首相は「(メールを)公開してもいい」と言い張っているが、菅野氏は一昨日、自宅で籠池理事長に独占取材した後、「ある政治家との金銭授受を含むやりとりを聞いた、メールの履歴も確認した」と言っていたが、寄付のいきさつを物語るようなメールが出てくる可能性もゼロではない。
実際、こうした不確定要素があるせいか、安倍首相サイドもなんとなく自信がなさげだ。今朝、菅義偉官房長官は会見で寄付の事実を否定したが、その弁は「結果として領収書などの記録もなく、夫人個人としても寄付は行っていないということだった」という逃げ道を用意したようなものだった。また、「日テレNEWS24」の報道では、昭恵夫人も「寄付金を渡したなら覚えているはずだ。全く覚えていない」と話したと政府関係者が語っている。いわば昭恵夫人は、稲田朋美防衛相よろしく「記憶にない」と述べているにすぎないのだ。
しかも、問題は寄付金云々だけではない。仮に寄付金が事実でなかったとしても、安倍夫妻は政府関係者や安倍応援団がいま詐欺師と呼んでいる籠池理事長とただならぬ関係を築き、そのデタラメな学校建設に力を与えてきたのは紛れもない事実なのだ。
菅野氏は安倍首相と森友学園の親密ぶりを裏付ける証拠もTwitter上にアップした。それは2012年9月に安倍氏が塚本幼稚園で講演会を行う予定だったものの総裁選出馬によって中止となった際、塚本幼稚園の保護者に向けて送ったものと見られる文章だ。そこには、講演中止を詫びた上で〈後日必ず貴園に訪問し、皆様にご挨拶させていただきますので、ご容赦下さい。衆議院議員 安倍晋三〉と書かれている。
籠池理事長のことを「非常にしつこい人」などと言って被害者を装っている安倍首相だが、何をか言わんや、だ。証人喚問でも安倍首相は同じように籠池理事長を裏切り続けるのだろうが、安倍首相自らが2月17日の国会答弁では得意気に「(籠池氏は)私の考え方に非常に共鳴している方」などと語っていたことを、くれぐれも忘れてはいけない。
(編集部)
最終更新:2017.11.21 03:37
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