マツコへの集団訴訟煽動「N国」立花代表の危険性 ヘイト雑誌で「NHKも電通も文春も韓国に操られている」とヘイト陰謀論

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看過できない「N国」の危険性 立花代表はヘイト雑誌「ジャパニズム」で韓国ヘイト

 だが、N国という政党がいかに危険であるかは、この間の立花氏の振る舞いを見ればわかるだろう。政見放送ではただ目立つためだけに元NHKアナウンサーのスキャンダルを連呼していた立花氏だが、もともと、以前から元NGT48・山口真帆の動画を名誉毀損丸出しの手法で拡散するなど、売名・金稼ぎのためならなりふり構わない人物だ。とりわけ、ネット右翼・ヘイト勢力との親和性の高さは看過できるものではない。

 本サイトではずっと指摘しているように(https://lite-ra.com/2019/07/post-4871.html)、実際、統一地方選でN国から当選した議員のなかには在特会らと行動をともにし民族差別を煽動した中曽ちづ子・川西市議など、極右レイシストが複数いる。また、立花代表自身も森友問題で部落差別を扇動するデマを吹聴したが、それ以前にも、在特会元会長の桜井誠氏などのレイシストをたびたび起用してきたあのネトウヨ雑誌「ジャパニズム」(青林堂)で荒唐無稽な“韓国陰謀論”を展開してきた。

 たとえば同誌2013年6月号では、「NHKの反日放送はこうして始まった」なるタイトルでインタビューに登場。元NHK職員である立花氏は、1997年から2005年までNHKで独裁的権勢をふるった海老沢勝二元会長を賞賛しながら、「海老沢さんが闘っていたのは電通以外、何者でもないでしょう」などと語っているのだが、途中から、唐突に「情報戦の怖いところは、各マスコミが韓国の味方をしていることすら気づいていないということ」といった発言が出てくる。そして立花氏は “電通もマスコミも韓国勢力に操られている”なる主張を無根拠にまくしたてるのだ。

「ですから、電通社員も、週刊文春記者も、反日的なことをしているとか、売国的なことをしてるとか、韓国の味方をしているんだとか、そういう意識や自覚はないんですよ。それが洗脳であり情報戦の怖いところなのです。そのような構造で、どうしても海老沢さんを排除したかった韓国勢力がいたんです。
 そして、海老沢さんを追い落としたいと思った韓国勢力が、NHKの弱点である芸能の不正経理に的を絞って攻撃をかけてきた。その結果、海老沢さんは辞任になったのです。
 ですから、週刊文春の背後に君臨している電通という実質韓国企業は、NHKを潰したかったのではなくて、NHKを乗っ取りたかったのです。潰してしまえばゼロですが、乗っ取ってしまえばプラスでしょう。今のNHKは韓国が経営していると仮定してNHKの番組を視聴すれば、みなさんもご納得いただけるでしょう。
 国民を洗脳NHKという武器を、韓国勢力が手に入れてしまったのです」

 立花氏は「ジャパニズム」2017年4月号でも、〈どうも日韓サッカー・ワールドカップの頃から韓国が日本を乗っ取ろうという計画があったと聞きます〉などと書いているが、荒唐無稽にもほどがあるだろう。実際、前述のインタビューを隅々まで読んでも「NHKが韓国勢力に乗っ取られた」とか「電通は実質韓国企業」とかいう立花氏の話にエビデンスは一つも示されない。それもそのはずで、こうした「韓国勢力に支配されている」なる話は、ネトウヨ界隈の典型的な陰謀論だからだ。まともなに相手にするのもバカらしい。

 だが、いくらファクトに基づいてなくとも、立花氏が元NHK職員の肩書きを使って韓国陰謀論を語れば、ネトウヨは「やっぱりそうだ!」と快哉を叫び、「韓国は日本を侵略しようとしているのだ」という妄想を強化させ、結果、ヘイトスピーチやヘイトクライムへ走っていく。仮に、本人が“人気取り“のため確信犯的にこうした虚言を繰り返しているとしても、必ず現実社会に悪影響を与えるのである。

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