2019年参院選ウヨミシュラン(前編)

参院選の極右候補者をチェック「ウヨミシュラン」比例代表編! ヘイト、表現への圧力、人権否定、女性差別…

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山東昭子 ☆ 「子どもを4人以上産んだ女性に表彰」大物議員のトンデモ思想

 元女優で参院議長も経験したベテラン政治家。今回当選すれば参院の歴代当選回数でトップになる山東氏に、特段、右翼的なイメージを抱いていない人もいると思うが、日本会議議連などに参加するなど保守系政治家のひとりである。憲法9条改正を推進し、選択的夫婦別姓も認めない。むしろ“大物”として、安倍首相の極右路線にお墨付きを与える存在になってしまっている。
 とりわけ山東氏に顕著なのは、致命的な“人権感覚の欠如”だ。たとえば、2016年の相模原障がい者施設殺傷事件では、「GPSを使った監視」をもち出して「人権という問題を原点から見つめ直すときがきている。ストーカーもそうだが、人権という美名の下に犯罪が横行している」といったとんでもない主張を当たり前のように語っている。
  他にも、2017年11月には自民党の役員部会で「子どもを4人以上産んだ女性を厚生労働省で表彰することを検討してはどうか」と発言したと報じられた。自らの意思で子どもを望まない人々や、不妊で苦しむ人々をあざ笑うかような無神経さ。「女性は生む機械」を彷彿とさせる暴言と言ってよいが、これが“政策案”として語られる自民党のレベルの低さこそ再認識すべきなのかもしれない。


中田宏 ☆☆ 杉田水脈とともにネトウヨ政党の中心を担った元横浜市長

 ワイドショーへの出演などで知名度抜群の元横浜市長。9条改憲論者の右派政治家で、2014年の衆院選では絵に描いたような“ネトウヨヘイト政党”・次世代の党から出馬、落選した。なお、次世代は日本のこころ(通称ニッコロ)を経て消滅したが、あの杉田水脈サン、和田政宗サン、山田宏サンとともに中田氏が同党の中心を担った、と言えばそのヤバさを改めて味わえよう(というかみんな安倍自民党へ行った……絶句)。
 だが、中田氏についてはむしろ“浪人中”の活動のほうがイヤらしいと言うべきかもしれない。というのも、コメンテーターを務めるテレビ番組ではリベラルバッシングと安倍大擁護を連発。ある意味、政治家としてではなくタレントとして、安倍自民党による“右傾化”と“排除の論理”をバックアップしてきたからだ。
 たとえば2017年7月の都議会選応援演説で、安倍首相が市民たちに対して「こんな人たちに負ける訳にはいかない」と吐き捨てたときのこと。中田氏は準レギュラーの『バイキング』(フジテレビ)で安倍首相をこうフォローしていた。
「見る人が見るとわかるんだよね。小籔(千豊)さんはわかってたけど、あのヤジってる反対派っていうのは組織的活動家なんですよ。安倍さんたちはわかってるわけ。あそこから見て。『あー、来てる来てる。反対陣営の組織が来てる』って」
 安倍政治を批判する市民たちを「組織的活動家」「反対陣営の組織」などと貶め、一国の首相が国民に対して「こんな人たち」と言い放ち、排除しようとしたことをメディアで正当化。そして中田氏も安倍自民党から出馬したのだ。ちなみに、中田氏は加計学園が運営する岡山理科大学や倉敷芸術科学大学、千葉科学大学で客員教授を務めていた。これぞ、安倍極右勢力の別働隊と言うべきだろう。

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