くりぃむ上田晋也が“芸能人の政権批判NG”に敢然と反論!「安倍総理の風刺がダメなら、総理が吉本に出るのはどうなの」

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TBSテレビ公式サイトより


 ワイドショーや情報番組では、お笑い芸人がMCやコメンテーターとして跋扈しているが、本サイトがつねづね指摘しているように、そのほとんどは、松本人志を筆頭に、報道やジャーナリズムの役割など一顧だにせず政権擁護を垂れ流したり、あるいはせいぜい“俺はわかってる”気取りでどっちもどっち論をぶつような輩ばかりだ。

 しかし、そんななか、売れっこ芸人でありながら、政権批判にも踏み込み、異彩を放っているのが上田晋也(くりぃむしちゅー)だ。

 上田はこれまで『上田晋也のサタデージャーナル』(TBS)のなかで、「赤坂自民亭」問題を「えひめ丸の事故のとき、森喜朗首相がゴルフやってて退陣まで追い込まれたじゃないですか。僕はまったく同レベルの話だと思うんですよ」と一刀両断したり、沖縄県民投票の結果を無視して辺野古埋め立て工事を続行することに対し「真摯に受け止めるっていうのは無視することなのか」と述べるなど、政権に批判的な発言も臆せず口にしてきた。

 そして、6月8日放送回の『サタデージャーナル』でも、さらに突っ込んだ鋭い指摘を繰り出した。

「芸能人の政治的発言」をテーマにしたこの回では、「封じ込められているのは『政治的発言』ではなく『政権批判』である」という、テレビはおろか、新聞や週刊誌ですらほとんど指摘できていない構造に踏み込んだのである。

 まず番組はVTRで、佐藤浩市、村本大輔(ウーマンラッシュアワー)、りゅうちぇる、ローラといった、ここ最近に起きた芸能人の政治的発言が原因の炎上案件を紹介する。

 このVTRを受けたスタジオでは、パックンことパトリック・ハーラン(パックンマックン)が、メリル・ストリープ、テイラー・スウィフトといったトランプ大統領批判で話題となった芸能人の名前を出しつつ、アメリカでは体制批判をしたところで仕事がやりづらくなるようなことはないと解説した。

 翻って日本では、前述したとおり、佐藤浩市、村本大輔、ローラらのように「政治的発言をした芸能人」が攻撃を受け炎上するのが恒例となっている。これについて「日本では芸能人の政治的発言が忌避される」との解説がよくなされるが、上田はそうした見方に次のように疑問を呈した。

「なんで最近芸能人が政治的発言をしちゃいけないって言われ出したのかも、そもそもがよくわからないんですよ。別に民主党政権のときだっていっぱい言ってたし、その前の麻生政権、福田政権、その前の安倍政権のときも言ってた。でも、そのときの安倍政権って別にこんな空気はなかったですよね」

 この上田の指摘は重要だろう。「日本では芸能人の政治的発言が忌避される」とは巷間言われてきたことだが、上田はそうした「芸能人は政治的発言するな」という風潮が、実は単に「日本では」ということだけではなく、「第二次安倍政権下」特有のものであると、いまの安倍政権下の異様な言論状況を喝破したのだ。

 これを受けて、劇作家の鴻上尚史氏は「『政治的発言が問題視されている』という認識自体に誤りがある」と解説した。


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