プーチンの北方領土棚上げと安倍首相の屈服に、領土問題が大好物の極右論客・安倍応援団はどう反応したのか?

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百田尚樹、竹田恒泰、和田政宗も以前の勇ましい発言から一転して沈黙

 もっとも、バツが悪そうなのは有本氏だけではない。ほかの安倍応援団文化人もまた、15日現在、揃いも揃ってそんな感じだ。

 たとえば作家の百田尚樹センセイは、2016年12月4日には〈内地からわざわざ沖縄に行き、米軍基地に侵入して、「米軍出ていけ!」という活動家にお願いしたい。北方領土か竹島に行って、「ロシア出ていけ!」「韓国、出ていけ!」と叫んでもらえないだろうか〉と意味不明なツイートをしていたのに、今回の日露首脳会談後は、ロシアや北方領土の話題を完全スルー。

 竹田恒泰サンも、以前はロシアによる北方領土の軍事整備について〈日本政府はもっと厳しい態度で臨むことはできないのだろうか。ロシアのやっていることは、他人の土地建物に無断で侵入占有して、自分のものにしてしまう「強盗」と何ら変わりない〉(2011年2月10日)と強く批判していたが、安倍首相の大失態とプーチン発言についてはTwitterで一切のリアクションをとっていない。13日の『虎ノ門ニュース』でも「日本人って正直者だからありえないことをボンと言ってみて様子をみるとかしないんですよね」などと苦し紛れのコメントをするだけで、安倍首相への苦言は一言もなかった。

 自民党広報副本部長の和田政宗参院議員も同じだ。和田サンといえば従来、領土問題についてはとりわけ強い関心を持ってきたらしく、北方領土返還を要求する集会に積極的に参加したり、〈憲法9条を改正し、不法占拠をされている竹島、北方領土についてはいつでも取り返せる体制を作るべきです。その上で、平和的な解決を交渉によって目指すべきです〉(2014年12月20日のツイート)などと持論を展開。また、昨年の衆院選の際には、希望の党の政見放送において日本地図に北方領土が記されていなかったことをあげつらって〈たまげました〉〈あり得ない〉などと猛批判していた。

 そんな和田サンだから、今回もさぞ得意のSNSでプーチン発言への憤懣をぶちまけているのかと思い、Twitterをのぞいてみると、なんと15日現在、日露首脳会談やプーチン発言についての言及は皆無。かわりにツイートしているのが総裁選討論会のレポートで、誇らしく〈安倍晋三総裁に同行しています〉〈控室でもリラックスされていました〉と安倍首相の写真をアップしている。領土問題そっちのけで、安倍晋三総裁選対広報としてガンバっているわけである。 

 正直に言えば、本サイトはもともと、有本サンとか和田サンたちの右派思想が本物だとは思っていなかったが、まさかここまでわかりやすく馬脚を露わすとは……。

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