自民ネトサポ親玉の平議員が「安倍総理が野党の質問に答えるのは、おもてなし!」自民党公式番組で

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“首相は国会に出る義務はない”安倍自民党の国会軽視は危険水域を超えている

“トップがこんなに議会拘束されるなんて”って、安倍首相は独裁国家の王様か何かなのだろうか。平局長がどこの独裁国家と比べているのか知らないが、こんなに議会を軽視しているトップこそ、少なくとも民主主義先進国では考えられないだろう。

 しかも、平局長はようするに“安倍総理はサービスで国会に出てやっている”“安倍総理の温かいご配慮で野党の質問に答えてやっているんだ、当たり前だと思うな”というのである。

 この政治家はいったい、何をほざいているのだろう。

 だいたい、国会で野党に多くの質問時間を割くことは、議院内閣制の欠陥をカバーし、民主主義の根幹である権力分立を保障するために必要な措置だ。議院内閣制では、多数派が内閣を形成するため、与党と内閣が一体化する。そのため、イギリスなどでは、議会の運営や政党助成金など制度上さまざまな面において、野党に与党より大きな機能や権限を与えられてきた。それは何も野党へのサービスでもおもてなしでもなく、国民の利益のためだ。国会がきちんと行政をチェックし批判することこそ、権力分立の最低条件であり、健全な民主主義のあり方だからだ。もちろん、日本の国会での野党への質問時間優遇配分も、そうした考えから慣例化したものである。

 ところが、自民党は、国会で野党の質問時間を強引に減らしただけではあきたらず、“総理は答弁しなくてもいいのにわざわざ国会に出てやってんだ。感謝しろ”ときた。これほど有権者と民主主義をバカにした放言はないだろう。

 思想家の内田樹は、独裁化を進める構造のなかに「国会の議論など無駄だ」と国民に思い込ませる手法を認め、「『立法府は機能していない』という印象操作に安倍内閣ほど熱心に取り組み、かつ成功した政権は過去にない」と喝破した。

 そう考えても、今回の自民党の「カフェスタ」の問題は、たんに『報道特注』のようなグロテスクなネトウヨ番組と瓜二つだったことのみではない。ネトウヨ的言論空間をこの国の政権与党が是として、有権者に国会を失望させる。同時に、野党の質問時間を削り、「首相に答える義務はない」などと言い張って批判を封殺、国会を“政権礼賛”一色に染め上げる。そうして安倍独裁は進んでいくのだ。

「ネトウヨ思想の権化である安倍首相には『報道特注』お似合いだ」などとは、もはや笑って言っていられないのである。

最終更新:2017.11.30 12:59

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