横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」13

松井知事“嘘つき会見”で露わになった安倍首相との「森友問題」連携プレー! 2人を結びつけた出来事とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

●嘘と開き直りだらけだった松井府知事会見

 安倍総理と菅義偉官房長官が、今でも日本維新の会の松井府知事と橋下氏(日本維新の会・法律政策顧問)と四者面談をするのもカジノ法案成立に尽力したのも、当時の恩義の表れに違いない。同じように再登板のきっかけを作ってくれた八木氏ら日本会議シンパに対しても、感謝の気持ちを抱いていても全く不思議ではない。そして日本会議の教育思想を実践する籠池理事長を安倍首相が後押ししても全く違和感はない。安倍首相や松井府知事、八木氏、籠池氏らは、“日本会議トモダチ”という呼び名をつけたくなる仲間同志といえるのではないか。安倍首相が昭恵夫人と共に称賛した森友学園に「神風が吹いた」(籠池氏)のは、安倍夫妻の働きかけ(口利き)と役所の忖度が合体した“日本会議トモダチ作戦”なのではないか。

 第二次安倍政権の源流を思い浮かべながら、“平成版2.26事件(シンポ)”について、3月29日の松井府知事の定例会見で聞いてみた。

──(森友学園の認可について)府の職員が斟酌をした背景として、安倍総理と松井知事が2012年2月26日の日本教育再生機構(主催)のシンポジウムで意気投合をして、夜も意気投合されたということが今回のきっかけではないかと思うのですが。いわゆる“日本会議トモダチ作戦”というか、「日本会議の思想に一致する籠池さんを松井知事と松井知事が応援をしているから府としても最大限の努力をしないといけない」という斟酌をしたと理解してよろしいのでしょうか。

松井府知事 全く違います。2010年当時(シンポ開催は2012年)は民進党(当時は民主党)政権で、安倍さんは総理でも何でもなかったわけです。当時、一緒に教育のシンポジウムをやって、その時の話題は大阪府で先にやった教育基本条例ですよ。今、その教育基本条例を元に第二次安倍政権で教育基本法が改正されたわけです。そのシンポジウムのテーマもそのこと(教育問題)に絞ってやっている。2010年に一緒にシンポジウムに出て、(その後に安倍首相と)食事をしたことを、森友学園にまでつなげるのはいささか無理がある。

──日本会議的な教育思想に(安倍首相と松井知事が)意気投合したことが、大阪府の職員がスピード感をもって(森友学園認可を)やらないといけないと(斟酌したのではないのか)。

松井府知事 まったく違います。そういうのをゲスの勘ぐりと言うのですよ。

 大阪府私学課の違法行為が明らかになっているのに、森友学園支援で足並みを揃えた近畿財務局の働きかけ(圧力)を「国の不当な介入」として徹底調査する姿勢を見せず、教育シンポでの安倍首相との意気投合についても「ゲスの勘ぐり」などと関連性を否定して開き直る松井府知事。限りなく「黒」に近い私学課の対応を「白」と強弁する厚顔ぶりも安倍首相とそっくりだ。森友問題の中心にいる“嘘つきコンビ”をこのまま放置してはならない。

最終更新:2017.11.22 07:05

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

松井知事“嘘つき会見”で露わになった安倍首相との「森友問題」連携プレー! 2人を結びつけた出来事とは?のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍晋三松井一郎森友学園横田 一籠池泰典の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄