明仁天皇“最後の誕生日会見”は明らかに安倍政権への牽制だった! 反戦を訴え、涙声で「沖縄に寄り添う」と宣言

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
明仁天皇最後の誕生日会見は明らかに安倍政権への牽制だった! 反戦を訴え、涙声で「沖縄に寄り添う」と宣言の画像1
宮内庁HP『天皇陛下お誕生日に際し(平成30年)』より


 それは、まさに右傾化する日本と安倍政権に向けて天皇が発したメッセージだった──。本サイトでは昨日の記事で、天皇在位中最後の誕生日を迎えた明仁天皇が、安倍官邸のプレッシャーをはねのけて、戦争や沖縄への思いを国民に向けて語るのではないかと書いた。だが、きょう公開された記者会見の内容は予想以上だった。明らかに安倍政権の政策や態度を危惧し、強く牽制するような発言を繰り返したのだ。

 明仁天皇は、途中、何度も言葉をつまらせ、ときに涙声になりながら、自らが天皇として皇后とともに歩んできた道のりを振り返るかたちで、戦後の平和と反戦にかける思い、戦争の犠牲の大きさを正しく伝える姿勢、沖縄への気持ち、日本人だけでなく外国人への心遣い、そして日本国憲法における「象徴」の意味などについて語ったのだ。

 なかでも印象的だったのが、安倍政権による“いじめ”と言える状況が苛烈を極める沖縄への強い言及だ。

 周知の通り、先の沖縄知事選では、逝去した翁長雄志前知事の遺志を継ぎ、辺野古新基地建設に明確にNOを示した玉城デニー氏が当選した。だが、安倍政権はこの沖縄の“民意”を無視して辺野古の海への土砂投入を強行。しかも、「辺野古移設反対なら普天間基地の返還はない」という卑劣な二択を迫り、基地に反対する人々を恫喝している。

 そんな状況のなか、明仁天皇は「沖縄に心を寄せていく」ことを訴えた。1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約の発効(本土の主権回復)から、沖縄の復帰までに、20年の歳月を要したことを振り返ったうえで、あらためて「沖縄は、先の大戦を含め実に長い苦難の歴史をたどってきました」と、本土から見捨てられてきた歴史を強調。「皇太子時代を含め、私は皇后と共に11回訪問を重ね、その歴史や文化を理解するよう努めてきました」と続けたあと、声を震わせ、会見場を見やりながら、こう力を込めた。

「沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくとの私どもの思いは、これからも変わることはありません」

「心を寄せていく」ことを強調したのは、明らかにいまの日本政府による沖縄切り捨てを意識してのものだろう。「先の大戦を“含め”実に長い苦難の歴史」、「沖縄の人々が“耐え続けた”犠牲」という言い回しからも、それが本土に“捨て石”とされた沖縄戦のみを指すものではないことは明白だ。

 本サイトでも何度か紹介してきたように、もともと、明仁天皇の沖縄にかける思いは極めて強いものがある。現在も米軍基地の押し付けという「犠牲」を強い、県民の基地反対の意思を潰そうとしている安倍首相の姿がその目にどう映っているかは想像にかたくない。

 実際、2013年の4月28日、安倍首相の肝いりで行われた「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」にあたっては、政府側の説明に対し「その当時、沖縄の主権はまだ回復されていません」と反論し、出席に難色を示していたという。また、皇太子時代の1975年に沖縄を初訪問したときには、火炎瓶を投げつけられるという事件が起きたが、事前に「何が起きても受けます」と覚悟を決めていた現在の明仁天皇は、その日の夜、こんな談話を公表した。

〈払われた多くの犠牲は、一時の行為や言葉によってあがなえるものでなく、人々が長い年月をかけてこれを記憶し、一人一人、深い内省の中にあって、この地に心を寄せ続けていくことをおいて考えられません〉

 在位中最後となった今年の訪問も含め、沖縄を11回訪れた明仁天皇。天皇としての最後の誕生日会見で、あらためて、「沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくと宣言したことは、現在も政府が沖縄を虐げていることを深く憂慮する発言に他ならないだろう。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

明仁天皇“最後の誕生日会見”は明らかに安倍政権への牽制だった! 反戦を訴え、涙声で「沖縄に寄り添う」と宣言のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。外国人技能実習生天皇安倍政権明仁天皇.編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 自民・吉川議員“パパ活”問題と細田議長のセクハラめぐるワイドショーの忖度
2 岸田自民党政権が政府広報を使って事実上の選挙活動!
3 維新の不祥事が止まらない! 猪瀬直樹セクハラ、新たに部落差別
4 葵つかさが「松潤とは終わった」と
5 安倍内閣「日本会議」の目的は徴兵制
6 乙武洋匡が不倫旅行、5人の女性と関係
7 れいわ・大石あきこがNHK『日曜討論』で吉村批判、足立議員も一蹴
8 痴漢しても中島裕翔のドラマは放送開始
9 山本太郎・れいわ新選組の当選した2人をネトウヨが卑劣な差別攻撃
10 小田嶋隆・武田砂鉄対談 後編 糸井重里と松本人志をあらためて語る
11 安倍晋三が「統一教会」イベントでトランプと演説!同性婚や夫婦別姓を攻撃
12 乃木坂46橋本奈々未が背負った貧困
13 “ネトウヨの尊師”青山繁晴と『虎ノ門ニュース』の醜すぎるケンカ!
14 安倍元首相「桜前夜祭」問題でサントリーに続きニューオータニとも癒着疑惑!
15 小田嶋隆・武田砂鉄対談 前編 ツイッターで安倍政権とどう向き合うか?
16 伊集院静を読むオジサンは嫌われる!?
17 統一教会が安倍トランプ会談を仕掛けた
18 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
19 れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性!
20 代理出産、生殖ビジネスのトラブル
1安倍元首相「桜前夜祭」問題でサントリーに続きニューオータニとも癒着疑惑!
2岸田自民党政権が政府広報を使って事実上の選挙活動!
3維新の不祥事が止まらない! 猪瀬直樹セクハラ、新たに部落差別
4自民・吉川議員“パパ活”問題と細田議長のセクハラめぐるワイドショーの忖度
マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄