ASKAのタクシー車内映像まで流したテレビ局に宇野常寛が「視聴率目的のクソ」「テレビの傲慢」と真っ向批判

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
asuka_01_141021.jpg
ASKAセルフカヴァーアルバム『12』(ユニバーサル・シグマ)

「ドライブレコーダーの件とかありましたけど、あれを流したタクシーの運転手もとんでもないし、あれを視聴率目的で流すテレビもクソですよ、はっきり言って。大事なのは更生プログラムと、やっぱりクスリの害をちゃんと訴えること。更生プログラムのような社会的な取り組みを訴えることが大事であって、『人気歌手がヤクに手を染めました。ちょっと面白いでしょ、変な妄想してるし』というスタンスで(報道を)やるのは、僕は反対ですね」

 本日12月1日放送の『スッキリ!!』(日本テレビ)で、レギュラーコメンテーターの宇野常寛がこんな発言をしてネットで大きな話題になった。ASKAの覚醒剤逮捕に大はしゃぎして、タクシーのドライブレコーダーの映像まで放送してしまった件で、テレビ報道を真正面から批判したのだ。

 一方、MCの加藤浩次はこれに大慌てで「そのスタンスでやってると思えないですけどね」などと否定。宇野がなおも「いや、僕はあのドライブレコーダー流したのは、明らかにテレビの傲慢だと思います」とテレビ側の倫理観を批判すると、キレ気味に「ああいう犯罪に手を染めてる人間に関してもそこはそう思う?」と言い放って、この話題を強制終了させてしまった。

 しかし、加藤がどう言い繕おうが、これは明らかに宇野のほうが正しいだろう。本サイトは報道の必然性があればドライブレコーダーだって放送してかまわないというスタンスだが、ASKAの件についてはレコーダー放送の価値なんてまったくない。まさに宇野が見抜いた通り、視聴率を稼ぐために、“おかしい言動を繰り返すASKAの逮捕前の様子”を見世物にしようとしただけだ。

 いや、ドライブレコーダー放送だけじゃない。そもそもテレビのASKA報道は最初からまさに“むちゃくちゃ”だった。先日、本サイトでもお伝えしたように、テレビ各局は28日午後2時半頃、逮捕状すら出てない段階で、警視庁組織犯罪対策部5課のリークに乗っかって「ASKA元被告 逮捕へ」と一斉に報道。午後10時前に警視庁に逮捕されるまで、その模様をマスコミ各社が見世物にして実況中継した。

 そして、ASKAが事実関係を否定し、物的証拠も出ていないのに、ASKAの言動をすべて覚醒剤中毒に結びつけ、あることないことを暴き立てた。

 取材のやり方もルール無視のひどいものだった。『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)にいたってはASKAが芸能レポーターの井上公造に送っていた未発表曲のデモテープを許可なく放送。番組終了後には、その井上に逮捕約5時間前のASKAの携帯電話に直接連絡させ、引き継いだ宮根誠司が巧妙に話を聞き出し、それをそのまま翌日29日の放送で「独占スクープ ASKA容疑者逮捕直前の激白」と題して流した。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

ASKAのタクシー車内映像まで流したテレビ局に宇野常寛が「視聴率目的のクソ」「テレビの傲慢」と真っ向批判のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。本田コッペの記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄