ユニクロ下請け工場のブラックな実態! 月300時間労働、灼熱地獄、違法な罰金…

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 中国の労働契約法上でも、このような処罰は認められていない。労働者を支援すべき労働組合も名ばかりだ。

「労働者によると、2009年、Pacificでは仕上げ工程部署の労働者たちが低賃金の待遇に対して小規模なストライキを行った。参加した労働者たちは賃金引上げを求めていたが、雇用側は暴力団を雇い、彼らに暴行を加えるなどしてストライキの動きを鎮圧させようとした。また、数年前には13~15人あまりの労働者が、作業場の耐え難い高温に対してストライキを起こした。工場側はそのストライキを率いた代表者と積極的に参加していた他の労働者を解雇した」(同報告書)

 月300時間を超える合計労働時間、「まるで地獄」の灼熱労働環境、違法な罰金制度、暴力団を雇ってのストライキつぶし……ユニクロの下請け工場はまさにスウェットショップ(搾取工場)ではないか。

 搾取工場とは、低賃金、長時間など、劣悪な条件で労働させ、不当な利益を得ている工場のこと。1990年代、大手スポーツメーカー・ナイキの製造委託先工場の搾取工場問題が、本社のある米国での不買運動・訴訟問題にまで発展したことがある。搾取工場の問題は製造を委託する側の経営姿勢も問われるのだ。報告書でも下請け工場の問題というレベルではなく、ユニクロの発注費用の安さと納期の短さなどから、中国の下請け工場の労働者にしわ寄せが及んでいる問題を指摘しており、ユニクロの柳井会長兼社長は“ブラック経営者”の烙印を押されてしかるべきなのだ。

 NGOの報告書の発表に対して、ユニクロ側はすぐさま改善を約束。「日経ビジネス」(2月9日号/日経BP社)特集「善い会社 いま必要とされる100社ランキング」のインタビューの中で柳井氏は次のように「ブラックユニクロ」説を否定している。

「中国企業の工場で、労働者が劣悪な環境下で長時間働いているとNGO(非政府組織)から指摘された。それを聞いてびっくりした。担当者が取引先の労働環境をチェックしていたはずだったからだ。しかし、結果的に劣悪な労働実態を見抜けなかった。非常に残念だ。(略)とはいえ、この一件をもって『やっぱりブラック企業だ』と批判するのはいかがなものか。当社には全世界に100社ほどの取引先がある。その一部の事象を取り上げて、全体に問題があるかのように批判するのはおかしい」

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