「私が溺れたのはクスリじゃなく、男」 覚せい剤で逮捕された小向美奈子の壮絶な独白

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「思いつく限りのベビー用品を次々に上げては、指を折る彼の姿を見上げながら、私は幸せに包まれていた」

 しかし幸せは長くは続かなかった。3度目の定期検診の直後、小向の目の前で男はバイク事故にあってしまったのだ。

「左から交差点に進入してきたクルマと、彼のバイクが激突する。
 衝撃で投げ出された彼の身体が、コマ送りのようにゆっくりと宙を飛んだ」
 
 彼は帰らぬ人となった。その直後、小向は流産してしまう。

「殴られたようにお腹が痛み出した私は、トイレに駆け込んだ。
 激しい出血と、抉られるような鈍痛。
 便器に飛び散った赤い血の中に、それは浮かんでいた」

 その後も小向の男性遍歴は続いたが、それはあまりに刹那的ともいえるものだったらしい。人気絶頂で毎晩遊び回っていた19歳のときの心境を、小向はこう語っている。

「早朝、タクシーに乗ってひとりで家に帰ってきたとき、両手で自分の身体を抱きしめたくなるほど寂しさを感じることがあった。心の隙間を男の温もりで埋めたいと思ったことも一度や二度じゃない(略)。誰でもいい、男の人と肌を重ね合わせながら、安心して眠りたい…」

 そんな時に出会ったのが日系アメリカ人のリチャードだった。しかし彼は小向の財布から現金をかすめ、大麻を買うような男だった。別れ話を切り出した小向に対し、リチャードは納得せず、殴りレイプをした。やっとのことで別れられたが、その後も何人もの男と出会っては騙され、お金を盗まれ、力づくで犯されるといったことが続いたという。

 小向が覚せい剤と出会ったのも、男絡みだった。21歳のころ付き合っていた男の家に行った小向は、その男が自分の腕に注射をしている場面に遭遇した。

「頭が真っ白になり、思考回路が完全にストップしてしまった私に向かって、目の前の男が口を開いた。
『ほら、お前もやってみるか!?』」

 恐怖や不信感もあり、タバコを吸う振りをして何度かやり過ごしたが、しかし、たび重なる男の要求で、遂にクスリに手を出してしまう小向。そして男はクスリを決めた後のセックスで、快楽から逃げようとする小向にこう囁いたという。

「無理だよ、美奈子。クスリをやっている限り、セックスから逃れることはできないんだから」

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