デリヘルIT化で顧客情報が警察に筒抜け、30万人の風俗嬢が警察のスパイに!?

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 実は、06年、風営法の改正で大きく変わった点に、「懇親会の義務化」がある。06年、施行された風営法改正には「営業所の管理者」(第24条)と、「都道府県風俗環境浄化協会」(第39条)で、当局からの講習を定期的に受けなくてはならなくなったのだ。取材したデリヘル経営者によれば、当局とは、警察が生活安全係だけでなく、保健所、消防署、税務署の関係者まで揃い、個人面談で経営の実態を調査しているという。つまり、その店舗がどの程度の顧客情報を管理しているのか(IT化しているのか)、実は当局もしっかり押さえているのだ。

 さて、風営法にはもともと、「公安委員会は、(略)その業務に関し報告又は資料の提出を求めることができる」(第37条/報告および立ち入り)があった。しかし、これまでの店舗型ならば、それほど意味のある条文ではなかった。店側にせよ、どこの誰が店に来ていたのか、把握してないのだから当然だろう。

 だがIT化したデリヘルは、違う。繰り返すが、いつ、どこで、誰が、誰と、どんなプレイをしたのか、データとしてすべて残っている。つまり、あなたがデリヘルを利用したプレイ内容が警察に筒抜けになるということだ。犯罪にかかわっていなければ関係ないというかもしれないが、そんなことはない。あなたが犯罪に関係していなくても、あなたの所属する会社や知人が何か犯罪への関与が疑われたときに、警察はそのデータをちらつかせながらあなたに証言を求めてくるかもしれない。

 また、政府を批判するような言論活動や政治運動にかかわっていた場合、公安部からそれをちらつかされて嫌がらせをされる可能性も十分ある。

 それだけではない。このデータの流出は、デリヘル嬢を“警察のスパイ”化させる可能性がある。風営法の厳格適用もあって、いま、店舗側は風俗嬢を雇うとき、戸籍謄本や身分証明書の添付が義務づけられるようになっている。一説にはのべで「30万人」ともいわれる風俗嬢の個人情報は、すべてデータとなっている。

 つまり、風俗嬢は当局が調べる気になれば、簡単に「身バレ」してしまうのだ。警察官、とくにマルボウと呼ばれる暴力団対策の刑事は、風俗嬢を「S」(スパイ)としてヤクザに送り込むことで知られている。実際、援助交際をした女子高生を「見逃してやる」という条件で半グレや暴力団のフロントにあてがい、情報収集をしてきた。

 風俗嬢のなかには、風俗経験を知られたくない女性も少なくないだろう。IT 化したデリヘルでは、風俗経験の有無が簡単に一発検索できてしまう。その情報を知った警察が身バレを絶対に悪用しない、と誰が言い切れるだろうか。

 さらに、警察が店にがさ入れをかけ、集積していた顧客データを抜き取るようなマネはしない、と言い切れるのか。

 警察は、店舗型風俗を潰してデリヘル主流時代にした理由を「暴力団の資金源を絶つのが目的」と発表してきた。それも嘘ではないかもしれないが、一方で、その利権や情報をそのままそっくり警察状況が掌握する状況ができつつあるのは確かだろう。

 まったく萎える話である。
(西本頑司)

最終更新:2014.09.13 11:55

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