香取慎吾『スッキリ』生出演も…いまだ続く元SMAP・能年のテレビ排除 のん社長は「江戸時代の女衒の世界」と批判

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『スッキリ』に出演! (新しい地図公式サイトより)


 本日28日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)に香取慎吾が出演することが決まり、大きな話題となっている。

 香取は草なぎ剛、稲垣吾郎とともに国際パラリンピック委員会の特別親善大使としてパラスポーツの普及に向けた活動を行っているが、『スッキリ』ではパラリンピックの注目選手や、パラスポーツ観戦の楽しみ方などを視聴者に伝える予定だという。

 周知の通り、SMAP解散・ジャニーズ事務所退所の後、新しい地図の3人はだんだんと地上波テレビから排除されていった。今年3月に稲垣のレギュラー番組『ゴロウ・デラックス』(TBS系)が終了して以降、『ブラタモリ』(NHK)での草なぎのナレーションを除いては、3人の活躍の機会はなくなっていた。

 27日、公正取引委員会は、「移籍、独立をあきらめさせる」「正当な報酬を支払わない」「出演先や移籍先に圧力をかけて芸能活動を妨害する」といった具体的なケースを例示したうえで、それらの行為が独禁法上問題になり得るとまとめた。報道によれば、同日に公取委はこれを自民党に示したという。

 公取委といえば、7月に元SMAPメンバー3人がテレビに出演できないよう局に対して圧力をかけていた可能性があるとしてジャニーズ事務所に対して注意をしていたと報じられたばかり。香取の『スッキリ』出演が認められた背景には、公取委の指摘が入ったことにより、テレビ局も態度を改めざるを得なくなったという側面があるのかもしれない。

 ただ、公取委が指摘する「独立・移籍した芸能人の活動を前の事務所が妨害する」といった事例の被害者は新しい地図の3人だけではない。

 その典型例と言えるのが、のん(能年玲奈)だろう。

 のんといえば、今月から放送が始まったユニクロの新製品「カーブパンツ」のテレビCMで見事な投球フォームを見せていることでも話題だ。ユニクロのみならず、のんはテレビCMに引っぱりだこで、LINE、クラウドファンディングサイトのCAMPFIRE、印刷・広告シェアリングプラットフォームのラクスルなど、のんの姿をテレビで見ない日はないぐらいである。

 ただ、それはあくまでも「テレビCM」での話。肝心の「テレビドラマ」で彼女の姿を見ることはまったくない。

 ご存知の通り、バーニングプロダクション系列の前所属事務所・レプロエンタテインメントから離れたことで不当な干し上げを受けている彼女は、現在でもなお地上波テレビのドラマや音楽番組に出演することができていない。

 それはいまもなお続いている。8月20日深夜放送『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー 日比谷野外大音楽堂 ~Love&Peace~ 2019年5月4日 ~FINAL~』(フジテレビ系)では、なんとも不可解な編集があったのだ。

 この番組は、仲井戸麗市、Char、鮎川誠、竹中直人、清水ミチコ、宮藤官九郎、夏木マリ、宮本浩次、曽我部恵一といった豪華なメンツの出演した忌野清志郎の追悼イベントの様子をダイジェストにまとめたもの。木村拓哉がサプライズ出演したことでワイドショーにも取り上げられたイベントだが、このステージでのんは矢野顕子とセッションをしている。

 しかし、番組冒頭で流された出演者紹介のパートにおいてのんは、ギターをかき鳴らす首から下だけが映され、顔がいっさい映らないという不可解な演出が施されていた。これに対しファンを中心に怒りの声が噴出している(出演者が全員出演する「雨上がりの夜空に」の歌唱シーンではさすがにカットできなかったと見え、のんのソロパートも放送されている)。

衣装合わせまでしたのにドラマ出演がドタキャンに!のんエージェント社長の証言

 いまなお続く不当な干し上げの状況に関して、のんとエージェント契約を結んでいる株式会社スピーディの福田淳氏は、朝日新聞デジタル(8月20日付)のインタビューで非常に重要な指摘をしている。

 このインタビューでまず福田氏は、ここ3年でテレビ局から30件の出演オファーがあったが、どの案件でも出演契約が結ばれる段階になると、ひとつの例外もなく土壇場でその企画がなくなってしまうのだと証言する。

 あるドラマの出演依頼では、衣装合わせまでしたのにも関わらず、立ち消えになったと具体例をあげた。彼女を起用した製作サイドから「のんが出るなら、うちのタレントは出演を引き揚げる」という圧力が入ったと報告を受けたこともあるという。

 芸能事務所が強大な力をもち、所属タレントに対して「代わりはいくらでもいるから、言うことを聞かないのであれば干す」という態度をとる日本の芸能界の現状を福田氏は「江戸時代の女衒の世界」「インドやアフリカの児童労働」「奴隷契約」と、強い表現で糾弾する。

 この言葉は残念ながら、現在の芸能界の現状を的確に言い表している。所属事務所の方針やサポートに疑問を抱いても、タレントは会社から離れることができず、不当な労働を強いられる状況がある。

 その事務所がジャニーズ事務所やバーニング系列など、業界内で強い権力をもっている事務所であった場合、その行為は芸能人としてのキャリアの死をも意味する。この世界では、タレント本人の人権は一顧だにされていない。

大手芸能プロの「タレント育成にお金がかかる」という主張は詭弁

 新しい地図やのんの事例を見て、こういった不当な契約や状況に声があがり始めているのがここ最近の状況だが、その一方で、事務所の振る舞いを擁護する意見も少なからずある。

 その典型例が「タレント育成費」に関するものだ。

 インタビューのなかで記者も福田氏に「大手事務所は1人のスターを育てるのに、多額の投資をしています。ある程度の束縛は仕方が無いのでは」という質問をぶつけている。

 記者の質問は世間でも少なくない数の人々が共有してしまっているものだが、これに対する福田氏の回答は、その先入観を完全に覆すものだった。

「逆に聞きますが、タレントを1人育てる投資って、いくらだと思います?講師へのレッスン代、家賃、給料などで、だいたい年700万~800万円程度でしょう。事務所は1人のタレントが芽が出るまで何年も待ちません。一方、CM1本が決まればギャラは約3千万。代理店が15%を引き、事務所が半分取ったとしても1本で元が取れる。でも何年にもわたってヒットを出し、事務所に貢献したタレントでも、『育てた恩を忘れやがって』と干されるのです」

「タレントの育成にもお金がかかっている」というのは、事務所の人権蹂躙を正当化する詭弁に過ぎない。このように、タレントを縛りつけ、さらに稼がせるための方便は枚挙にいとまがない。大手プロの既得権益を守るための詭弁を前に思考停止せず、福田氏のように冷静に検証する視点は重要だろう。

「江戸時代の女衒の世界」「インドやアフリカの児童労働」と福田氏が評した芸能事務所による「奴隷契約」。その被害者は、のんや新しい地図の3人だけではない。公取委の一連の動きが芸能界の悪しき慣例を断ち切る流れにつながっていくよう、これからも注視していく必要がある。

最終更新:2019.08.28 08:14

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